サッカー豆知識

2020年11月25日

サッカーの新ルールを覚えよう! 子ども達に関係のある変更は?

サッカーのルールは、毎年「国際サッカー評議会(IFAB)」によって改正されています。2020/21年のシーズンに適用されるルールに関して、2020年5月に日本サッカー協会から発表がありました。この記事では、ルールがどのように改正されたのか解説します。子ども達のサッカーにも関係するルールもあるので、ぜひ参考にしてみてください。

8人制にも本格的に適用される新ルールではどの辺が変わったのでしょうか

 

主なルール改正

2020/21年のシーズンに適用される主なルール改正は以下の通りです。

  • ハンドの反則に関するもの
  • PKに関するもの
  • オフサイドに関するもの

それぞれについて確認していきましょう。

ハンドの反則に関するルール改正

ハンドの反則に関しては「ハンド直後の得点・決定機」に関する改正と「腕はどこまでなのか」という点に関する改正、そして「ゴールキーパーのハンド」に関するルールの明確化が行われています。

ハンドの直後に得点・決定機を迎えた時のみ反則を取られる

これまでは、攻撃側の選手の腕や手にボールが触れるとハンドの反則が取られていました。

しかし、今回のルール改正によって、攻撃側の選手の腕や手にボールが触れた場合でも、触れた直後に得点や決定的なチャンスが生まれていなければハンドの反則が取られないことになりました。

例えば、ボールが手に触れたものの、その後ドリブルをする、パスをするなどしてボールがある程度の距離を移動した後にシュートが放たれる、得点をするのであればハンドの反則は取られません。従来はこのような状況でもハンドの反則が取られていました。

一方で、攻撃側の選手の手にボールが触れた後、わずかな距離しかボールが動いていない状態でシュートが放たれる、得点をするなどするとハンドの反則が取られます。

腕がどこまでなのかがはっきりと決定

ハンドは腕や手にボールが触れた時に取られる反則ですが、これまでは腕がどこまでを指すのか曖昧なままになっていました。しかし、今回のルール改正によって腕の定義が以下のようになりました。

  • 「腕」は脇の下の一番奥の場所の位置まで

出典:2020/21年の競技規則改正について |日本サッカー協会

上記の定義は、手を下げた時に脇の下の一番上の位置までが腕として扱われるということになります。この部分で意図的にボールを触ってしまうとハンドの反則が取られます。

ゴールキーパーのハンド

今回のルール改正では、ゴールキーパーのハンドの反則に関するルールの明確化が行われています。

これまで、ゴールキーパーがペナルティエリアの中でボールを2度触りすると間接フリーキックの判定が下されていました。今回の改正によって、間接フリーキックに加えて懲戒の罰則も下されるようになっています。

例えば、ゴールキーパーが味方にボールを投げてパスしたものの、相手にカットされそうになったため、再び手でボールを持った場合などが該当します。この場合ゴールキーパーが、相手の大きなチャンス阻止したと判断され、警告や退場となる可能性もあるので注意が必要です。

PKに関するルール改正

PKの際、キッカーがボールを蹴る前にゴールキーパーが動いて得点を阻止すると、PKがやり直しになります。今回のルール改正では、ゴールキーパーが先に動いたことに対して1度目は注意のみが与えられ、2度目以降は警告が与えられることになりました。1度目が注意のみなのは、ゴールキーパーがタイミングの予測を誤りキッカーより先に動くケースが多いためです。

一方で、ゴールキーパーが先に動いて、キッカーが蹴ったボールがゴールを外れたり、クロスバーに当たったりしたとしても、ゴールキーパーの動きがキッカーに影響を与えていないと判断されれば、特に注意もやり直しもなくゲームは進みます。

そして、ゴールキーパーとキッカーが同時に反則をした場合は、キッカーにのみ警告が与えられるようになりました。ちなみに、キッカーの反則には不正なフェイントをすることなどが該当します。

ディフェンダーのハンドとオフサイドの関係

これまでは、オフサイドポジションにいる選手がディフェンダーの選手に対して意図的に邪魔をしていなければ、味方からのパスをディフェンダーが触った後に偶発的に攻撃側の選手が受け取ってもオフサイドにはなりませんでした。

今回のルール改正によって、味方からのパスをディフェンダーの選手が意図的にハンドをした後に、オフサイドポジションにいる攻撃側の選手に渡ったとしてもオフサイドにならないことになりました。

今までは、ディフェンスの選手が意図的なハンドをした場合の取り扱いが曖昧なままになっていましたが、今回の改正によって、意図的なハンドの場合は審判によるアドバンテージを適用できることになっています。

まとめ

今回は、2020/21年シーズンから適用されるルール改正について解説しました。ルール自体は改正されることが決まっていますが、少年サッカーの場合、古いルールのままで試合が行われることもあります。そのため、試合の前に最新のルールが適用されるのかどうか確認しておくようにしましょう。

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