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健康と食育

世界で活躍する選手を支えたシェフが語る、食事とパフォーマンスの密接な関係

公開:2023年4月 3日

サッカーが上手くなるため、試合でより良いプレーをするために、練習と同じぐらい大切なのが「食事」です。昨今、海外で活躍する選手の中には「専属調理師」が帯同し、日々の料理を作ってもらうことも少なくありません。

カタールW杯で活躍した、浅野拓磨選手もそのひとりです。ドイツのハノーファーに移籍したときに出会った菊地慶祐シェフと契約し、日々の食事をサポートしてもらっていました。

そこで今回は菊地さんに「食事とパフォーマンスの関係」について話をうかがいました。子どもから大人まで、サッカーをするみなさんにとってためになるアドバイスがたくさん含まれているので、ぜひ参考にしてみてください!(タイアップ記事提供:株式会社スポーツバックス)

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■ドイツとセルビアで専属料理人

菊地さんが浅野選手と知り合い、専属調理師のオファーを受けたのが、2019年の1月。浅野選手がドイツ・ブンデスリーガのハノーファーに移籍するときでした。

ドイツのケルンにある日本料理屋で腕をふるっていた菊地さんは、知人を介して浅野選手に出会いました。当時を振り返って、こう言います。

「僕自身、小中高とサッカーをしていたこともあって、浅野選手のことは一方的に知っていました。彼と僕は同じ年で、ドイツに来たのも同じ時期でした。不思議な縁を感じましたね」

出会ってすぐに意気投合した二人は、ともにハノーファーに移住。ここから、菊地さんの専属調理師生活が始まります。

「浅野選手のもとで、ドイツのハノーファー、セルビアのパルチザン時代に、専属調理師をさせてもらいました。住み込みだった時期もありますし、近くに部屋を借りて、朝昼晩と浅野選手のマンションに通い、食事を作らせてもらいました」

■苦労したセルビア時代

セルビアのパルチザン・ベオグラードに移籍する際にも「一緒に来てほしい」と言われ、二つ返事で「いきます」と答えた菊地さん。

ドイツにはアジア食材を扱う店が豊富にありますが、セルビアでは素材探しに苦労したそうです。

「日本の食材がなかなか手に入らなかったので、白菜を買ってきてキムチをつけたり、日本から納豆菌を持ってきて、現地の乾燥大豆を使って納豆を作ったりしていました。結構、美味しくできたんです(笑)」

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レストランにルーツを持つ菊地さん。料理を作る際、見た目にもこだわっていたそうです。

「僕が調理師を始めて、最初に入ったのがレストランでした。レストラン経験者で専属調理師をさせてもらってる以上は、非日常を味わってほしいというか、食事を楽しんでもらいたいと思い、見た目にも気を使ってました」

浅野選手は毎回、「いただきます」「ごちそうさま」をしっかり言う人だったそうで、菊地さんは「感謝の気持ちを表されるとうれしいですし、関係性を続けていく上で、すごく大切なことだと思いました」と振り返ります。

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■肉と魚を一度に食べる

食材や栄養のバランスに関しては、栄養士さんからアドバイスを受け、それをもとに献立を考える日々。意識していたのは「炭水化物、タンパク質、脂質の量」と言います。

「タンパク質は肉だけ、魚だけではなく、一度の食事に肉料理と魚料理を出すことで、量をたくさん食べられるようにしていました。炭水化物(お米等)は、1食あたり200グラム~230グラム程度をとっていました。浅野選手の顔色を見て、疲れているなと感じたら、消化に良いものを出すこともありました」

菊地さんは育成年代の選手にも携わったことがあるそうで、「小学生であれば1食あたり、お米は200グラム~230グラムぐらい。個人差もありますが高校生にもなると、1食あたり400グラム提供することもあります。」とアドバイスをくれました。

小学生のうちは好き嫌いが多く、食べ物の選り好みをしたくなりますが、「それは決して悪いことではありません」と言います。

「保護者や指導者の方にお伝えしたいのは、嫌いなものを無理やり食べさせたり、強制的にたくさんの量を食べさせようとしないこと。それをすると、食事が苦痛になってしまいます。好き嫌いの多い子どもの頃は、食事は楽しいものなんだという認識にさせてあげることを、一番に考えた方がいいと思います」

■小学生時代は量を食べよう

保護者の立場から、工夫できることもありそうです。

「例えば、ピーマンが嫌いな子には、ハンバーグの生地に練り込むなどして、知らないうちに少しずつ食べられるようにするのもいいと思います」

また小学生の頃は「お米をベースに、量をどれだけ食べるかが大事」と言います。

「ご飯がすすむのであれば、唐揚げでもいいと思います。野菜が苦手な子には、スープがおすすめです。野菜の栄養素がスープの中に流れているので、栄養をとることができます」

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■神スポ飯!!でサッカー選手の食事をサポート

菊地さんは現在、日本で選手の専属調理師を務める傍ら、茨城県神栖市や宿泊施設の方々と一緒に『神スポ飯‼︎(カミスポメシ)』という、合宿中の選手に向けたレシピ開発にも取り組んでいます。
「レシピ開発では、サッカーをはじめとするスポーツ合宿が盛んな地域で、さらに合宿の環境を良くしたいという神栖市の思いを受け、公認スポーツ栄養士を努める柴田麗さんとともに、子どもたちのスポーツ環境向上を目指してレシピの開発をしました。
 栄養バランスに考慮したことはもちろんですが、合宿先の地元食材のピーマンやサバ、しらすなどを使ったメニューにしています。特に、ピーマンを使ったメニューでは、苦手なお子さんでもおいしく食べてもらえるように、味付けを工夫しています。
そのメニューをピーマン嫌いな選手にこっそり提供したところ、ピーマン料理とは気づかれずに完食してもらえました。
地元の食材を使って、栄養満点で美味しい料理を用意していますので、ぜひ私もレシピ開発に携わった神栖市の合宿に足を運んでいただけたらと思っています」

料理が美味しければ、自然と箸が進み、量をたくさん食べることができます。強い体を作り、より良いパフォーマンスを発揮するためにも、食事を楽しめるような環境に目を向けてみてはいかがでしょうか? 

そうすることで、サッカー選手としてさらなる成長が期待できることでしょう!

■『神スポ飯‼︎(カミスポメシ)』で充実した合宿ができる!茨城県神栖市とは⁈
茨城県の東南端に位置し、1年を通した温暖な気候や都心からのアクセスの良さを活かし、約30年前よりサッカーを中心に幅広い年代のスポーツ合宿に取り組んできた地域です。
現在、神栖市観光振興課スポーツツーリズム推進室や地域の合宿を営む旅館が協力し、スポーツ合宿環境のさらなる向上のため、合宿での栄養を考慮した食事の提供に力を入れています。

『神スポ飯‼︎(カミスポメシ)』を紹介した動画はこちら!

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