親子でチャレンジ

2016年5月19日

憧れの選手が宣伝する飲料水が必ずしも健康にいいとは限らないことを、あなたが子どもに伝えるべき理由

あなたのお子さんの憧れの選手はだれですか? 子どもによって憧れの対象はさまざまでしょう。
 
アメリカでスポーツペアレンティングについて取材を重ねる谷口輝世子さんは、選手がメディアで宣伝している商品や宣伝の仕組みを、しっかりと子どもに伝える必要があると言います。その理由とは。
 
大切なことは、“○○選手が使っているからほしい”ではなく、商品の特徴を把握してそれを得た方がいいのか悪いのかを子ども自身が判断できるようになることです。(スポーツライター・谷口輝世子)
 
※スポーツペアレンティングとは…… スポーツをする子どもを持つ親が、どのようにスポーツ活動に関わり、子育てをしていくかを学んだり考えたりするもの
 
(2015年開催サカイクキャンプにて撮影)
 
 

■○○選手みたいになりたい!憧れの選手のプレーだけでなく人格も尊敬する子どもたち

昔からスポーツ選手は子どもたちの憧れでした。スポーツをしていない子どもでも、スポーツ界のスーパースターについてはよく知っています。自分が取り組んでいる競技のスター選手なら、熱を上げたくなるのも当然のことのように思います。
 
スター選手の魅力を知っているのは子どもたちやファンだけではありません。広告やテレビCM業界もそうです。スーパースターたちが与える子どもへの影響力が大きいことを認識したうえで宣伝に起用しているのです。
 
子どもたちはスター選手からどのような影響を受けているのでしょうか。アメリカのカイザーファミリー財団が1999年に10歳から17歳までの子ども1500人に調査しました。尊敬している人として「親と回答したのは子どもたちの92%、その次にプロアスリートやオリンピック選手が73%で2位。3位は教員で72%。テレビタレント・映画スターは約56%、ミュージシャンは32%でした。
 
75%の子どもたちが、有名なスポーツ選手は勝つことだけでなく、フェアプレーや良きスポーツ人であることを教えていると考えています。スター選手のようになりたいと憧れる気持ちは、彼らのような人になりたいという人格への尊敬心も含まれているようです。
 
ところが、アメリカではスター選手の広告やCMに関する研究がなされ、気になる調査結果も報告されました。2013年にペディアトリクスという小児科の専門誌に掲載されたものです。
 
研究者たちは、ブルームバーグビジネスウィークが選んだ「影響のあるスポーツ選手100人」のリストを使い、どのような選手が、どのような商品の宣伝をしているかを調べました。
 
それによると100人の有名スポーツ選手は、合計で512のブランドの宣伝をしていることが分かりました。もっとも大きな割合を占めているのがスポーツ用品で28.3%、続いて飲食品が23.8%でした。
 
研究者たちが懸念を示したのはスポーツ選手が宣伝に関わっている飲食品でした。スポーツ選手が宣伝している食品のうち7割以上がカロリーは高いが栄養価の低いものでした。また、彼らが宣伝している飲料のうち9割がカロリーの100%を糖分から得ている商品でした。スポーツ選手が広告やテレビコマーシャルで宣伝していることと、その飲食品が健康に良いかどうかは別であることが分かったのです。
 
この調査の時点では、今年限りで引退を表明したNFLのペイトン・マニングスとNBAのスーパースターであるレブロン・ジェームスの2人が、カロリー過多で栄養価の乏しい商品を、最も数多く宣伝に関わっていることも分かりました。2人はソフトドリンクやファーストフードなどの広告に起用されていたのです。
 
そして、こういった広告やCMを良く見ているのはスポーツ選手に憧れる思春期年代の子どもたちであったそうです。
 
次ページ:"好きな選手が使っているから"使うのではなく、商品を理解することを説こう
 

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