親子でチャレンジ

2016年3月21日

試合は子どもの楽しみ、大人のためではない!あるサッカー協会が定めた8つの規則

子どもがスポーツ活動をするにあたって、決まり事をつくる家庭もあるのではないでしょうか。練習や試合があっても宿題を必ず終えるようにすることや、スパイクやボールを失くさないように管理することなどは一般的な約束ごとかもしれません。
 
米国の子どものスポーツでは、子どもがプレーするチーム単位や、そのチームが所属するリーグや協会ごとに、プレーヤーが守るべき規則が定められています。今回は、その一部をご紹介します。(取材・文 谷口輝世子)
 
 

■プレーヤーが守るべき規則とは

子どもである選手向けの規則の一例は次のようなものです。
 
・勝敗や能力差に関係なく、常に対戦相手を尊重する。
・たとえ判定に疑問を持っても、レフリーの権限を尊重する。
・つねにルールに従ってプレーする。ルールが分からないときには、よりよい選手になるために、それを学ぶようにする
・勝利が全てではないことを忘れない。楽しみ、フェアプレー、技術の向上、仲間づくり、全力でプレーすることもサッカーをする上で重要なことである。
・自分自身の楽しみのための活動であって、誰かの楽しみのための活動ではない。
 
これら10から20項目の規則の内容を、子どもなりに理解して同意したら、子どもが自分自身で署名をします。たとえ、小学生の子どもであっても、相手チームを罵ったり、ケンカをしたり、審判にくどくど不満をぶつけた場合は、参加規則の違反ということになりますので、試合からの退場処分や出場停止などの罰を受けることがあります。
 

■親が守るべき規則とは

子どものスポーツでは、コーチや参加する子どもの親に対しても規則を設けています。親向けの規則とはどのようなものでしょうか。
 
一例としてユタ州ユースサッカー協会の親向け規則をご紹介したいと思います。
 
1.私は、試合は子どもの楽しみのためにあり、大人のためではないということに重きを置きます。
2.私は、人種、肌の色、性別、宗教に関係なく、すべての選手、コーチ、審判を前向きにサポートする姿を子どもたちに見せ、ロールモデルとしてふるまいます。
3.私は、レフェリー、選手、コーチ、他の保護者、観客に対して、ブーイングや握手の拒否、不敬な言葉づかい、ジェスチャーなどのスポーツマンシップに反する行為をしません。
4.私は、子どもにルールの意図、ルールの精神の範囲内でプレーするように教えます。
5.私は試合中にはレフリーを批判することを控え、レフリーの権限と判断を尊重します。
6.私は安全や他の選手の幸福よりも、勝つことに価値があるとは決して考えません。
7.私はスポーツ環境に、麻薬、タバコ、アルコールを持ち込まないように求めます。私自身もスポーツイベントでこれらを使用しません。
8.シーズン中に他のチームの選手を、自分の子どものチームに入るように誘うことはしません。
 
これらの規則に違反したときには、レフェリー、コーチ、リーグ管理者から警告を受けることを理解しています。
 
違反行為により親の停止処分を受けた場合には、ユタ州ユースサッカー協会に記録が残ることを理解しています。
 
親は、子ども向けの規則と同様にこれらの規則を理解し、同意したうえで署名して提出します。サッカー以外の種目ですが、私も親として子どもの参加するチームが加盟する協会の保護者向け規則に署名をして提出しています。毎年、シーズンが始まる前に規則を書いた用紙が配布されますので、これに署名をして提出します。
 
ユタ州ユースサッカー協会の場合は、規則違反時の罰則も明文化されていますので、これに沿って処分が科されることになります。
 
 
次ページ:規則を順守することで、親は子どもの楽しみを奪わないで済む

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