考え・自分で行動する力を伸ばす ~サンガつながり隊よっしぃコーチの「みんながつながり隊っ!」~

2019年3月 4日

AI時代を生き抜くために必要なスキルはサッカーで身につけられる! 自分の価値を高めよう

京都サンガでは「サンガに関係する全ての人々の心を明るくすると同時に、サッカーを通じて地域を振興し、連帯を深めること」を理念としています。この理念をもとに「子ども」に焦点を当て、「子どもまんなかプロジェクト」と題し、2012年から「サンガつながり隊」という活動を行っています。

これまで福中善久コーチの「エガオノミカタ」としてお送りしてきたコラムがリニューアル。よっしぃコーチの「みんながつながり隊っ!」としてお送りしますのでお楽しみに。

第七回目のコラムをどうぞ。

日本における子どものいい子像は「みんなの和を乱さない」「大人の言うことを守れる」といった「みんな一緒がいい」ということを教えられ、それが良きことだとされてきました。

しかし、この「みんな一緒」から身につけた力は、今後ITやロボットがやってくれる時代になっていきます。

これからの社会を担う子どもたちには、他の人にはない発想ストロングポイントを持つ必要性や需要が高まっています。

<<前回:ハプニングは自立につながる大事な経験 親元を離れた非日常体験が子どもを成長させるワケ


和を乱さないことは大事ですが、これからの社会では、"他の人にはない発想"もより重要になります。

 

■①他の人と違うということは決して「悪いこと」ではありません

例えばサッカー。サッカーは相手より多く点を取ることを競うスポーツです。しかし、ありきたりのプレーでは相手に簡単に読まれてしまい、なかなかゴールをこじ開けることができません。

相手の意表を突くプレーや、「切り返そうと思ったところでコースを見つけてシュートに切リ替える」といったような瞬時の判断、複数人のディフェンダーがいるところに割って入ってこじ開ける技術など、点を取るためには「当たり前」の枠を超えたプレーが必要です。

仕事でもそうです。周りの人と同じことをしているだけでは、新しい価値を生み出すことはできませんし、他の人以上の評価を得ることはできません。

これは単に周りの人と違うことをすれば良いという意味ではありません。

人間は自分と違う部分を相手に見いだすと、違和感や不安を覚え、否定しがちですが、自分にとって良いことだとわかると好意的に受け入れることができるようです。

ですから自分にしかできないことをやったり、他の人にはない発想を上手に活かすことができれば自分に対する評価を上げることもできますし、周りの人を幸せにしたリ、より良い社会づくリに貢献することができるかもしれませんよね。

■②自分が好きなこと、興味のあることをとことん突き詰めてやってみよう

最近、公園や学校の運動場でボール遊びが禁止されるなど、子どもの行動には何かと制約が多く、それが子どもの能力を伸ばすことの妨げとなっているケースもしばしばあります。

「ボール遊びは危ないからダメ」ではなく、「柔らかいボールなら安全に遊べる」とか「ボールが外に飛び出さないように柵を設ける」など、禁止する以外にも方法があるはずですよね。

また、子どもは好きなことなら驚くほどの集中力や吸収力を 発揮します。世界の通販大手Amazonの創始者であるジェフ・ベゾスさんは子ども時代、科学に関心を持ち自分の部屋や家の車庫を勝手に改造しても、親は一切それを止めさせなかったそうです。

皆さんもぜひ、子どもがどんなことに興昧を持つのかをじっくり観察し、一度とことんやらせてあげてはいかがでしょうか?

意外なところで驚くような能力を発揮するようになるかもしれませんよ。

<<前回:ハプニングは自立につながる大事な経験 親元を離れた非日常体験が子どもを成長させるワケ

福中善久(ふくなか・よしひさ)
大阪体育大学卒業後、大阪YMCAで幼児~小学生を中心に様々なスポーツやキャンプ指導にあたった。また、大学生の指導者育成や高齢者スポーツなど幅広く活動。京都サンガでは未来を担う子どもたちに、スポーツを通じて「人と人がつながっていくことの大切さ」を伝える「サンガつながり隊」のコーチとして活動。地域の小学校を中心に年間2万人の子どもと関わっている。
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