あなたが変われば子どもは伸びる![池上正コーチングゼミ]

2020年3月27日

力が弱いU-8年代にインステップキックを身につけさせる練習を教えて

■日本の選手がシュートが上手くないと言われるのは......


(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)

 

日本のシュート練習で多いのはポストシュートです。横から転がって来るボールを力いっぱい蹴るようなやり方です。そうではなく、点を入れるのは、正確に蹴ればいいだけです。キーパーの動きをよく見て逆を突いているのだとしたら、力いっぱい蹴らなくてもいいわけです。それが早いクロスに合わせるようなシュートなら、少し角度を変えれば入ります。

シュートには合わせるだけの「フィニッシュ」と、狙う「シュート」と違いがあります。それは試合でやって覚えればいいのです。正確に蹴ることができれば点は取れます。例えば、試合でキーパーを入れたり入れなかったりします。キーパーを入れると、狙わないと入りません。ただし、強く蹴るとファンブルして入ることもあります。どんな状態ならどんなボールを蹴ると有効なのか。そんな判断力を養う経験をミニゲームのなかでやります。日本でそれをシュート練習と考える人が少ないのが残念です。

日本の選手はシュートが上手くないとよく言われます。育成の段階での指導を改めなくてはならないと思います。

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池上 正(いけがみ・ただし)
「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。
大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。
12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。京都府内でも出前授業「つながり隊」を行い10万人を指導。ベストセラー『サッカーで子どもがぐんぐん伸びる11の魔法』(小学館)、『サッカーで子どもの力をひきだす池上さんのことば辞典』(監修/カンゼン)、『伸ばしたいなら離れなさい サッカーで考える子どもに育てる11の魔法』など多くの著書がある。

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