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蹴球子育てのツボ ~サッカーで子どもは一人前になる~

2018年3月28日

他クラブのジュニアユースのセレクション受けるなら途中退団っていう問題

キーワード:コーチジュニアユースセレクション中学保護者卒団挑戦

コーチにもチームメイトにも恵まれ楽しく通っている息子のチームにはジュニアユースがある。中学以降はそこに進むこともできるけど、もし他チームも選択肢に入れてセレクションを受けるならいったん退団という「きまり」が。セレクションに挑戦したいけど、退団するのは...と悩む子どもたちに、保護者として何と声をかけますか?

自身もサッカー少年少女の母として子育てした経験を持つ、教育・スポーツジャーナリストの島沢優子が、読者の悩みに答える『蹴球子育てのツボ』。今回は、中学以降も見据えた「進路」を決めるポイントをアドバイスします。(文:島沢優子)

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※写真サカイクキャンプの写真です。 質問者及び質問内容とは関係ありません

<<プロを目指したいので移籍したいという息子と金銭問題

 

<サッカーママからの相談>

初めまして。U-11の息子のチームの方針についてご相談です。

息子は自宅から1時間かけクラブチームに通っています。コーチにもチームメイトにもとても恵まれ楽しく通っています。このチームはジュニアユースもあり、そのまま小学生達は上へ上がれる事に決まりました。

ただし、もし他のチームのセレクションを受けるなら、チームを6年生の途中で辞めてから......との事です。

1年生から頑張って通ってきたチームに卒団まで居たい。チームメイトと卒団したいと思っている子どもたちにとって、ひとつ上のチームに挑戦したい気持ちを押さえつけられている様な気持ちになります......。

セレクションに挑戦したい気持ちはあるけど途中でやめるのは嫌だなぁ......と、子どもたちはとても悩んでいます。

ジュニアユースがあるチームの場合、よくあることなのでしょうか? 何か解決方法はあるのでしょうか? 選手確保のためかもしれませんが、子どもたちの自由な挑戦も応援したい気持ちがあります。

保護者ができることをアドバイスしていただけませんでしょうか。

 

<島沢さんのアドバイス>

メールありがとうございます。

ご相談された方の息子さんは、自クラブのジュニアユースへそのまま内部進級できるけれど、他クラブのセレクションを受けるのなら途中で退団しなくてはいけない決まりがあるようです。おっしゃるように、クラブが確実に選手を確保するという運営上の問題もあるのでしょう。

一方で、選手や保護者にすれば「他に行くなら、トレーニングする場所は与えないよ」という厳しい通告のように感じられることでしょう。

■同じような「きまり」があるチームは珍しくない

とはいえ、このような「きまり」は珍しいことではないようです。首都圏で指導したりクラブを運営する立場のコーチ何人かに尋ねましたが、神奈川、東京など、大きなクラブから中堅まで、同じルールを提示しているところは複数ありました。

そのなかで、「Jリーグのジュニアユースは受けてよし」「他の町クラブを受ける場合は内部進級枠はなくなるけれど、一般枠でセレクションを受けるのはOK」というルールのところもあります。そのようなクラブは途中退団の決まりはありません。

あるクラブの運営者は「クラブとして、所属する小学生がどのクラブ(のセレクション)でも受けにいってOKで、内部進級もあるとなると、収拾のつかないことがある。途中退団をちらつかせるのは子どもには酷だと思うが、クラブ側も試行錯誤しているのではないか」と話してくれました。

このように困惑する声も聞かれます。
「複数のクラブに所属する選手も増えている。子どもの意思と言うよりは、親御さんの思惑のほうが大きい。礼節とか、常識といったものが通用しなくなっている気もする」
「Jクラブに挑戦させてあげればいいのに、というような素質の子を縛っているケースもある。小中一貫指導とはいうけれど、コーチの個性で指導法が変わるなど一貫しているように見えないところもある。勝ちたいので、優秀な子は自分のクラブから外に出したくないのだろうと感じる」

■中学以降のことを考えてお子さんと話し合いを

いずれにしても、クラブ側が提示しているルールを無視することはできません。このことをお子さんに伝えて再度話し合ってみてはいかがでしょうか。

話し合うのは、以下の三つのことです。

1.ジュニアユースに進む意義
何を目指すのか。どんな目的を持ってサッカーを続けるのか。どんなチームでサッカーを続けたいのか。自分が試合に出られそうなクラブはどこか。

2.中学生生活をどんなふうに組み立てるのか
高校受験に向けた学業との両立や日常生活の安定を加味して、練習量や活動量など、自分のイメージと合うチームはどこかを考える。

3.今のチームへの内部進級
自分が「こんなチームでサッカーを続けたい」と思うものに、今のチームのジュニアユースは当てはまるのか、当てはまらないのか。

以上のことをテーマにお子さんと話し合えば、おのずと方向性は見えてくると思います。相談者様がおっしゃる、現時点での「保護者にできること」はそれだと思います。

「子どもたちの自由な挑戦も応援したい」とおっしゃる気持ちはよくわかりますが、クラブ側からすれば「入団したときからわかっていたルールなのに」と考えるかもしれません。


例えば、お子さんが自分で「自由な選択をさせてほしい」とコーチに頼みに行きたいのでついて行ってほしいと言えば同行すればいいのではないでしょうか。

相談文に「コーチにもチームメイトにもとても恵まれ、楽しく通っています」とあります。ジュニアのコーチが良い方なら、恐らくジュニアユースの指導者もそうなのではないでしょうか。

次ページ:セレクションが中学受験のようになっている親子も。大事なのは...


あなたが抱えるお悩みに、先輩サッカーママ島沢優子がお答えします!

※ご相談者様のお名前、チーム名等は掲載いたしませんのでご安心ください。

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文:島沢優子

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