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蹴球子育てのツボ ~サッカーで子どもは一人前になる~

リフティングできなきゃ罰走! お父さんコーチがえこひいきする問題

2017年6月14日

キーワード:Bチームえこひいきリフティング

個人のレベルアップのための課題で、周囲と一緒にその場のノリで回数をごまかしたことがコーチの逆鱗に触れ、試合に出してもらえなくなったわが子を不憫に思うママからのご相談です。
 
自身もサッカー少年少女の母として子育てした経験を持つ、教育・スポーツジャーナリストの島沢優子が、読者の悩みに答える『蹴球子育てのツボ』。今回は、お子さんの学びや自立につながる解決方法を目指すためのアドバイスをお送りします。(文:島沢優子)
 
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<<厳しい父親と膝痛に苦しむ息子をどうすればいいの問題
 
<サッカーママからの相談>
息子は12歳で、今、地元のサッカー少年団に所属しています。
 
チームにはA、Bと2チームあり、お父さんコーチがBチームのコーチをしています。わが子はBチームに入っているのですが、そのコーチと5年生の途中から上手くいかなくなりました。
 
原因は、Bチームのレベルアップのための課題で子どもが回数をごまかしたことです。
 
お父さんコーチは、個人のレベルを上げるため通常練習後にリフティングをやらせており、 回数のノルマを一人一人に与えて、クリア出来ない者には罰則でグラウンドを10周から30周走らせるというのをやっています。
 
仮にノルマを達成しても、次の週までにノルマが10回増えるというやり方を実施していて、 その中で子どもが段々と悪知恵が出て回数をインチキしようと考えて、わが子もそれに乗っかってごまかしてしまい、それがコーチの逆鱗に触れてしまったようです。
 
それまでBチームでは一応、試合には出れていたのに、ズルをした罰則でリフティングのノルマが出きるまでは試合に出さないと言われ、それから練習試合、公式戦を含めて約4週間使われずベンチでした。
 
私が知ったのがベンチに干されて4週間目くらいで、親としてチーフコーチに確認して、多少は改善されたように思えたのですが、また試合に1分も出ない事がありました。
 
そのお父さんコーチは6年の大会に5年生を使って、6年生はベンチです。
 
6年が使われるとしても、自分の子供がメインで、後は自分のお気に入りか、親が応援に来ている子などを使うようで、もうどうしていいかわかりません。何か良いアドバイスをお願いします。
 

<島沢さんのアドバイス>

ご相談いただき、ありがとうございます。
 
「リフティングができなかったら罰走」というショッキングな内容が、いただいた文章の大部分でした。罰走の是非は後ほどお伝えるとして、ご相談の方が最も是正したいのはそのことではないようです。
 
お母さんが一番困っているのは、お父さんコーチの「選手起用」についてのようです。お子さんを含む6年生はそのコーチの息子さん以外はあまり起用されず「自分のお気に入りか、親が応援に来ている子などを使う」とあります。つまり、試合に出場させる基準がフェアではない、ということですね。
 
実際に見ていないので、ご相談の文章を読んだだけのイメージではありますが、ひとつの参考としてお聞きください。私が考える解決方法は、以下の三段階です。
 

■何のためにサッカーをさせているのか、いま一度考えよう

第一段階として、まずは子どもに解決させましょう。
 
コーチがなぜ試合に出してくれないのか。その理由をお子さんに尋ねたことがありますか? お母さんが「あのコーチは、自分の子がメインで、自分のお気に入りか、親が応援に来ている子しか起用しない」とお子さんに話してはいないでしょうか。断言せずとも、あまり良い印象を抱いていないことは伝わっているかもしれません。
 
お母さんの主観は、当たっているかもしれません。けれど、そこを子どもに伝えれば、「ズルをした僕ではなくて、悪いのはコーチだ」という結論になります。そうなると、子どもの成長にはつながりません。
 
まず、サッカーをなんのためにさせているか。それはサッカーを通じてお子さんを成長させたいと望んでいるからではありませんか? であれば、今回の「リフティングごまかし事件」は、大きな学びになります。
 
もう6年生です。以下のようなことをお子さんに考えてもらってください。
 
1.「リフティングのノルマが達成できなかったら罰走」の"きまり"は、フェアだと思う?
2.もし、おかしいと思うなら、コーチと話してみてはどうか?
3.とはいえ、きまりがあったのに、ごまかしたことは、どう思う?
4.いま、君が試合に出られないのはなぜ?
5.出られるようにするには、どうしたらよいか?
 
そのような話を、ご家族とお子さんとで話し合ってみてください。お母さんは「もうどうしていいかわかりません」と動揺されているようですが、感情的になってはいけません。そもそも、何も息子さんの一生が決まるようなことでも何でもありません。
 

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あなたが抱えるお悩みに、先輩サッカーママ島沢優子がお答えします!

※相談の文言をご紹介させていただくこともあります。その際はプライバシーには配慮します。

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文:島沢優子

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