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蹴球子育てのツボ ~サッカーで子どもは一人前になる~

チームに期待を持てず移籍を迷うんだが問題

2017年4月26日

キーワード:トレセン人間関係信頼実践経験移籍自主性

トレセンに選ばれることを目標としているサッカーママからの質問をいただきました。 現在所属しているチームの試合数が少なく、自主性を育む指導をしているように思えず移籍を考えているものの、人間関係や移籍先のチームで成功できるかわからない等の迷いから決断ができずにいるのだそう。
 
自身もサッカー少年少女の母として子育てした経験を持つ、教育・スポーツジャーナリストの島沢優子が、読者の悩みに答える『蹴球子育てのツボ』。今回はチーム移籍を迷っている親御さんへ親としてどうあればよいのかお答えします。(文:島沢優子)
 
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<<9歳でなぜサッカーやめたいのか問題
 
<サッカーママからの相談>
9歳男児の母親です。移籍について悩んでいます。
 
現在登録しているクラブチームは、試合数が少なく自主性を強く指導するようなことはありません。私たち親子は2年後のトレセンを目標にしているのですが、今のチームでは期待が持てず移籍を考えました。
 
移籍しようとしているチームは、県外との試合の場をたくさん設け、春夏冬には合宿をするなど子どもの自主性を育ててくれるようなチームです。ただ、やはり自主性が強いチームなだけに子ども同士の人間関係でよくトラブルになることが多々あるようです。
 
試合がたくさんある、合宿があるという面で親子ともにひかれていますが、今のチームメイトとやっと信頼関係ができてきたこともあり移籍したところで必ず成功するとも限らない、など決断できずにいます。どう決断したらよいのでしょうか?
 

<島沢さんのアドバイス>

■親が入れ込みすぎると、高確率で子どもはつぶれる

お母さんが息子さんを思う気持ちが文面から伝わってきます。今の季節に9歳ということは、4年生でしょうか。「私たち親子は2年後のトレセンを目標にしている」というのは、6年生で全日本とか地域ブロックのトレセンを目指しているのでしょうね。
 
「移籍したところで必ず成功するとも限らない、など決断できずいます」とあります。具体的な目標はわかりませんが、お母さんは息子さんがサッカーで成功することを強く望んでいるようです。
 
一方、4年生と高学年を前にした学齢になる息子さんは、どのようにサッカーをとらえているのでしょうか。ご相談の文章を読むと、お母さんがいくぶんか強めにリーダーシップをとっている様子が見てとれます。恐らく、親がつい力が入ってしまうほど優秀なお子さんなのだと思います。
 
ですが、優秀な子どもほど、親が離れて見守ったほうが成功の確率は高まります。これは、サッカーを含めすべての競技のトップコーチが全員同じ意見です。さらにいえば、コーチングや育成の専門家も同意見でしたし、新聞記者時代を合わせて20数年間、スポーツ界を眺めてきた私の分析結果でもあります。
 
ということは、親が誘導し、引っ張っていくと、かなりの高い確率で子どもはつぶれるということです。「いや、プロ野球の○○さんや、サッカーの△△さんは、お父さんが教えてプロになったじゃないか」とおっしゃるかもしれませんが、そういったプレーヤーはみなさん、現在40代以上の昭和生まれです。
 
加えてこのことは、プロスポーツ大国の米国が証明してくれています。
 

■トロフィー・キッズの親子関係を反面教師に、子どもの自主性を考えよう

2013年に米国で『トロフィー・キッズ』というドキュメント映画が発表されています。米国在住のスポーツライター、谷口輝世子さんがヤフーニュースにアップした記事によると、スポーツをする小学生や高校生と、その親を追ったドキュメンタリーです。
 
米国では社会的に成功し美しい奥さんを迎えた男性の成功を誇示するかのように、彼らの妻を「トロフィー・ワイフ」と呼ぶことから、ワイフをキッズになぞらえたようです。
 
ところが、トロフィー・キッズのほうは、親が入れ込み過ぎて子どもとの関係性が悪くなる様子が描かれています。ある意味逆説的でシニカルな映画なのです。
 
一方の日本では、成功した選手の物語があふれていますが、失敗した親子を追ったものはなかなか見ることができません。サッカーであっても、中学生でやめてしまう子どもが少なくないのに。
 
キャリアが絶たれる大きな要因は、私の知る限りでは周囲の大人の対応のまずさがあります。ですので、お母さんは成功の確率を上げる方向で、今のお悩みを整理してみたほうがいいと思います。
 
まずは、「子どもの自主性」について考えてみましょう。
 

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あなたが抱えるお悩みに、先輩サッカーママ島沢優子がお答えします!

※相談の文言をご紹介させていただくこともあります。その際はプライバシーには配慮します。

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文:島沢優子

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