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お父さんコーチでもすぐに実践できるトレーニング

キックは正しいフォームと反復で上達する!子供達が楽しく夢中で取り組むキックの反復練習とシュートバトル

公開:2023年4月20日

COACH UNITED ACADEMYでは、サッカーを始めたばかりのU-8、U-10年代で身につけたい「キック」をテーマに、アスルクラロ沼津のアカデミーダイレクター、松浦達也氏によるトレーニングを公開中だ。

静岡県クラブユース連盟技術委員長を務め、JFA公認A級ジェネラルライセンス、JAF公認キッズインストラクターライセンスを所持するなど、育成年代の経験豊富なベテラン指導者は、どのようなアプローチで、楽しみながらキックを上達に導くのだろうか?(文・鈴木智之)

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キックを蹴り分けて狙ったコースにボールを蹴る

アスルクラロ沼津のアカデミーダイレクター、松浦達也氏によるキックのトレーニング。テーマは「継続して取り組む事で、キックの正しいフォームが身につく練習法」。

今回の動画は「キックを蹴り分ける」と題し、ドリブルからキック、パスからキック、コントロールからキックと、徐々に実戦に近づけていく。

トレーニングは「コースを狙うキック」を実施。選手が2人組を作り、シュート役の選手は、股の間から出るボールに反応してシュートを打つ。

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松浦氏は明るい声かけを通じて、楽しい雰囲気を作りながら、適宜、アドバイスを送っていく。

ここでは「ボールに早く反応しよう。フォームも適当にならないように、さっきやった練習(前編動画1、2)を意識しよう」と声をかけていた。

また「インステップで蹴ってみよう」と話し、シュート性の力強いキックにトライ。

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「ゴール前のシュートをイメージして、軸足をボールの横に置くこと。インステップでつま先を下に向けて、前に足を押し出すように蹴ろう。蹴った後は、体ごと前に行くようにしよう」

次は壁の上にあるネットを狙ってキックを実施。蹴り方は同じで、壁の上を狙うので、軸足をボールより少し離し、手前に踏み込むことがポイントだ。

「動いているボールに対して、良い位置に入れるようにしよう」とアドバイスするとともに、良いプレーに対して褒めることを忘れず、明るくポジティブな声をかけることで、子どもたちにチャレンジを促していく。

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次はGKに一度パスを出し、リターンを受けてコントロールしてシュートを打つプレーにチャレンジ。ここでは「コースを狙った?」などの声をかけ、「試合中は止まってないよね。ボールに近寄ろう」と、動きの中でプレーを行うことの重要性を説いていた。

インステップで浮き球のシュートを打ったあとは、グラウンダーでコーンより低いシュートを打つプレーに移行。高いコース、低いコースと、様々な弾道のキックに取り組んでいった。

競争形式で楽しみながキックのスキルを伸ばす練習法

次の動画では「シュートバトル」を実施。松浦氏は「状況を判断しながら、慌てずに正しいキックを意識させます」とポイントを説明する。

「シュートバトル」は、2人が対決形式で実施。それぞれボールを1個使い、壁をめがけてシュートを打つ。コーチが1~3の番号を言うので、壁に当たって跳ね返ったボールをコントロールし、その番号のゴールにシュートを打つ。相手より早くゴールを決めると勝ちとなる。

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対決形式なので、素早くシュートに持ち込むことが大切だが、気持ちが焦ると、技術が不安定になる。そこを松浦氏は見逃さず「慌てて、軸足がボールから遠くなっていたよね。慌てないことが大事。ゴールが遠いときは、どういうキックがいいかな?」といった声かけを通じて、状況の把握と正確な技術の発揮へ導いていく。

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具体的なコーチングとしては「最初のキックを壁の狙ったところに当てよう。そうすると、しっかり跳ね返るので、次のプレーがしやすくなるよ。最初の壁当てのときに、慌てて蹴るのではなく、コースを狙って蹴り、ボールに近寄っていくと、次のシュートに移りやすい」とデモンストレーションを交えて説明していた。

発展としては、ゴールにGKを配置し、「GKが前に出てきたら、浮き球でゴールを狙うなど、どういうキックがいいかを考えよう」とアドバイスを送っていた。

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また、ゴールの番号を言うときに「4ひく3!」など工夫することで、子どもたちの集中力が高まり、飽きずに行える工夫をしているところもポイントだ。

以上で、楽しみながら技術と判断にフォーカスできるトレーニングが終了。内容の充実さは、プレーした選手の雰囲気が物語っている。トレーニングメニューだけでなく、子どもたちの様子も含めて、動画をご覧いただければと思う。

最後に松浦氏は、COACH UNITED ACADEMYの読者に向けて、次のようにメッセージをくれた。

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「キック上達のカギは、楽しみながら回数をこなすことです。フォーム、ボールの当たる部分、目線、軸足の位置など、ベースとなる部分を正しく指導することにより、良い習慣が身につきます。キックの良い習慣を身につけることで、学年が上がって、筋力がついてきたときに、しっかりとしたパス、シュートにつながります。ぜひ、子どもたちと一緒に楽しみながら練習してください」

U-8、U-10年代を指導する際、キックをどのように教えればいいかに悩んでいる指導者にとって、非常に参考になる動画になっている。ぜひ繰り返し見て、指導のヒントを得ていただければと思う。

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【講師】松浦達也/
JAPANサッカーカレッジを卒業後、2005~2008までFCアスルクラロ沼津で選手としてプレーをする傍ら、アスルクラロ沼津スクールコーチやFCアスルクラロ沼津U15コーチも務める。
アスルクラロ暁秀Jr監督、ジュニア統括兼アスルクラロ沼津U12コーチを経て2017年よりアカデミーダイレクターに就任。
2022~2023シーズンではアカデミーダイレクター兼アスルクラロ沼津U15監督としてU15高円宮杯東海大会準優勝・全国大会出場。
クラブでの活動と並行して静岡県クラブユース連盟技術委員長も務める。
JFA公認A級ジェネラルライセンス、JFA公認キッズインストラクターライセンス取得。

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