では、親御さんは問題の解決をコーチに任せていればよいのでしょうか。小島さんはこんな提案をします。

 

「一つ言えるのは、親御さんがわが子をコーチ任せにはしないことです。コーチとしっかりコミュニケーションを取れるようにしておくことが大事だと思います。表面的な関わり方ではチームに起きているさまざまなことが見えてこないし、コーチたちと深い話をすることもできません。最近は、時代の変化とともに、子どもをチームに預けっぱなしという親御さんも増えています。ただ、わが子をチームに預ける以上、親御さんもある程度はチームに責任を持って、コーチは預けられた子どもに責任を持つことが、円滑なチーム作りの理想だと考えています。そういう関係のなかで、親御さんから出てきた“エースの罵声”という問題に対しては、コーチもえこひいきをするという意味ではなく、しっかりその子どもを見ようと自然に意識するようになります」

 

それにより、エースの子どもも、周りの子どもも救われるでしょう。エースの罵声に困惑している親御さんは、まずはコーチとのコミュニケーションを密にし、少しでもチーム作りに関わるようなアクションから始めてみてはいかがでしょうか。

 

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