勉強と進路

2014年10月22日

湘南ベルマーレも導入する!本場イングランド発の英語教育とは

いまは、小学5年生から行われている英語の授業。文部科学省では、この英語の授業を小学3年生から実施する方針を固めており、現在は成績評価対象としていない小学5年生からの英語の授業に、検定教科書や成績評価が導入されることも見込まれています。英語が使えるようになったらいいな、と思いつつも勉強を先延ばしにして終わる人も少なくないと思います。これまでは「英語が使えると得」といった位置づけでしたが、遠くない未来には「英語が使えないと損」というくらいに英語が浸透する時代が来てもおかしくありません。(取材・文・写真/永田到)
 
 
 

■英語はこれからの社会に必須のスキル

教育関連サービス大手のベネッセでは、「小学生の英語学習3つのポイント」のひとつに、英語に対する積極的な姿勢を育むことが言及されています。子どもに対して英語学習を無理に押し付けるのではなく、好奇心や遊び心、興味をうまく結びつけながら、「英語は楽しい」というポジティブな気持ちが根づく体験をさせることが重要だと言います。筆者は英語を使う仕事に携わっていますが、英会話教室のECCに中学2年生のころから通っていました。そこで大きなモチベーションにつながったのは、学校とは異なる講師やクラスメイトが生み出すポジティブな雰囲気だったり、全国規模で実施された英語のスピーチコンテスト(優勝商品はハワイ旅行) だったりしました。受験でいい点数を取るためにしかたなく勉強に取り組むのではなく、カジュアルな気分で英語をつかう環境を楽しんだ感覚が、仕事にまでつながっていったように思います。
 
先日J1への復帰を決めた湘南ベルマーレが、神奈川県藤沢市の子ども向け施設『キッズベースゼロ』で、小学生向けの英語教室プログラムを新たに始めました。イングランド・プレミアリーグの各クラブにも導入されている『Playing for Success』という教育プログラムを取り入れた教室です。このプログラムの特徴は、テキスト教材に湘南ベルマーレの選手の写真が登場するところ。実際のJリーガーの写真が掲載されたテキストで学ぶことで、より楽しみながら勉強を進めて英語を身につけられる仕組みになっています。このプログラムの導入に携わり、イギリスの大学院への留学経験を持つ元Jリーガー、西野努さんはこう述べます。
 
「英語はこれからの社会で必須のスキルになると思うので、小さなころからその英語に親しむ機会を提供したい」
 
この教室では「グラウンドで実際にサッカーをプレーしながら英語で学ぶ」というプログラムは原則的に提供されていません。コーディネーション業務に携わる小森常宏さんはその意図を次のように語ります。
 
「サッカーをしながら英語を学ぶプログラムもやってほしい、という要望はかなりあります。しかし英語を学ぶというのは語学を習得するということです。着実に英語力を高めるためには、やはりテキストを活用しながら『聞く』『話す』『読む』『書く』という4つの要素をしっかりと身につけていく必要があると考えています」

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