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インタビュー

「親の思いを子どもの重荷にせず、まず自分が精一杯楽しむ」村井チェアマンの父親論

公開:2015年8月14日 更新:2023年6月30日

キーワード:指導父親育成

日本のプロサッカーリーグ、Jリーグの長であるチェアマン。サッカー少年やお父さん母さんたちにとっては普段はあまり接することのない存在ですが、現職の村井満チェアマンの息子さんは小・中・高とサッカーをプレーしていました。つまり私たちと同じサッカー少年の親でもあります。
 
村井チェアマンが子どもたちのサッカーについてどんな思いを持っているのか? どんなビジョンを持ってJリーグ、日本サッカーにそれを反映させようとしているのか? Jリーグのチェアマンとしてだけでなく、私たちと同じようにサッカーを愛し、サッカーをプレーする子どもたちに暖かなまなざしを向けている”サッカーファミリー”としてのお話を伺いました。(聞き手・構成 大塚一樹)
 
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■少年団でお父さんレフェリーをしていたころが懐かしい

――はじめまして。『サカイク』は育成年代、特に小学生年代のサッカーをプレーする子どもたち、そのご両親に有益な情報を発信するメディアです。今日は一般的なメディアとは少し違う切り口からお話をお聞きしたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
 
村井 こちらこそよろしくお願いします。育成はとても興味がある分野であると同時に、Jリーグも課題意識をもっています。サッカーの入り口に近い部分に当たる小学生年代のサッカーは、子どもたちだけで自主運営ができるわけではありません。チームによって運営形態は様々ですが、会場の手配や引率、現場でのケアなど両親や地域の大人たちの協力、関わりが不可欠です。
 
私自身、自分の息子がサッカーをプレーし始めたときに4級審判を取り、レフェリーをやっていたこともありました。息子が所属していたチームが1年間に180試合もやるようなとても熱心なチームだったので、レフェリーやライン引き、お茶当番など、お父さんの役割、お母さんの役割について少しは知っているつもりです。この年代のカテゴリでは、指導者だけではなく親の協力が不可欠なのでご両親にスポーツの楽しみ方やサッカーの世界観を知ってもらうことが、すごく大切ですよね。
 
――レフェリーをされていたんですね。息子さんがサッカーに関わられていたのはいつ頃でしょうか?
 
村井 もうずいぶん前ですね。2002年の日韓W杯前後の数年ですね。埼玉自体がサッカーどころのひとつですが、日本全体も自国で開催されるW杯開催の高揚感でサッカー自体が盛り上がっていた覚えがあります。私たちのチームは埼玉県の大宮早起きサッカースポーツ少年団という歴史のあるチームでした。たしか春のNTTカップや、当時は読売ランドが聖地だった全少の各大会の県予選で3位でした。当時は強豪・江南南サッカー少年団に今ドイツで活躍する原口元気選手がいた世代でして、県内のレベルが高くて、子どもたちも私たちもそれはもう本気でした。
 
――少年団ということはお父さんコーチとしても指導されていたんですか?
 
村井 チームによって様々だと思いますが、私たちのチームには専属のコーチがいて、保護者はコーチのサポートをしていました。それこそラインを引いたり、レフェリーをやったり。
 
――チェアマン自身はビジネスマンとしてお忙しい時期だったと思いますが、チームにどれくらい関わっていらっしゃったのでしょう?
 
村井 もうすべてですよ。週末はすべてチームの活動に関わっていました。平日仕事をして休日は少年サッカーという生活です。週に3試合をこなすこともありました。
 
――レフェリー資格もそのときに?
 
村井 そうです。4級の資格を取得するのに、当時は講習だけでなく12分間走など体力測定もありました。試合で笛を吹くときには炎天下のなかで数試合をこなすこともあって大変でした。
 
――活動のなかでサッカー少年の親として気をつけたことはどんなことでしょう?
 
村井 熱心にやればやるほどこちらの思いも強くなってヒートアップしたりするものですが、親同士でピッチの外から子どもたちに何かをさせるような指示を出したり、審判の判定に文句言ったりするのはやめようと話していました。地域がサッカーどころいうこともあってか、周囲もそこまでひどい外野の声というのはなかったと思います。チームではルールブック(日本サッカー協会発行のサッカー競技規則)を読むことが必須でしたし、レフェリー資格を持っている親も多かったので、感情的なヤジなどはありませんでした。親同士で理屈っぽいサッカー議論はありましたよ。
 
――お父さんがレフェリーをしていると判定に対しても当事者意識が出てきますよね。
 
村井 私は今でも、Jリーグの試合を見ているとついレフェリーに目がいきます。小学生のサッカーとプロを同じように見てはいけませんが、スタンドからではなく、ピッチの中からサッカーを観た感覚を知っていると、また少し違う視点が持てますよね。
 
次ページ:息子は、基本ほったらかしでした
 

Jリーグウェブサイトはこちら>>
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村井 満のアディショナルタイム>>
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聞き手・構成 大塚一樹

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