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サッカー上達のためのポイントは「見る力」にあった!?目の専門家が教えるサッカーレベルアップのヒントとは?

公開:2018年4月19日

サッカーをするときに重要なのが、ボールやゴール、相手や味方をよく見ること。専門的な言葉で「認知」と言いますが、認知力を高めることは、サッカーのプレーに大きな影響を与えます。素早くボールや人を見て情報を収集するためには、ある程度の視力が欠かせません。しかし近年、子どもの視力が低下してきており、小学6年生の約33%が視力0.9未満というデータが出ています(※文部科学省発表のデータに基づく)。子どもの視力とサッカー上達のためのポイントを、ビジョントレーナーの小松佳弘さんに聞きました。(記事提供:Zoff)

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■小学生の視力は低下傾向にある

小学生の視力が低下しているのは、教育現場に精通する小松さんも感じているようで「私が子どもの頃は、メガネをかけている生徒は30人に1人程度でしたが、今は 30人中10人近くがメガネをかけているクラスも珍しくはありません。近視の子が増えています」と現状を語ります。

近視とは、離れた場所にあるものを見る時に視界がぼやけ、はっきり見えない状態のことを言います。 「近年、近いものを見る機会が多い生活環境の中、近視の低年齢化が懸念されている現状です。早い子では就学前から近視のメガネをかけているケースも少なくありません。」と小松さんは言います。近視の子どもが増えている背景には、テレビやタブレット等のゲーム機器の使用、勉強など手元作業の時間が多いことが原因として考えられます。

日本近視学会によると、近視が進んだ目の視力を回復させることは難しいそうです。

「いまの保護者の方が子どもの頃は、度付きのメガネをかけて矯正をすると、余計に視力が低くなるなどと言われていましたが、それは迷信です。自分の視力に合わせたメガネをかけた方が目への負担も軽減できます。」

「近視は調整力が低下し始める8歳から発見出来ることが多く、なるべく早く保護者の方等が気付いてあげることが重要です。」

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「近視の予防としては、勉強やスマートフォンの使用など、手元を見る時間が長いときはその後に遠くを見て、目の緊張をほぐしてあげること。 目元の緊張が続いた場合は、温かいおしぼりを目元に当てて、筋肉を柔らかくするなどの方法があります。また、陽の光を浴びて日光浴をすると、近視が進みにくいというデータも出ています」

■スポーツに必要な目の力を高める「スポーツビジョントレーニング」

小松さんはスポーツビジョンという、スポーツに必要な目の能力をアップさせる専門家です。サッカーで求められる、ボールや人の動きに合わせて瞬時に目のフォーカスを切り替えるトレーニングとして、次の運動を教えてくれました。

「両手を握り、親指だけを立てて、肩幅の外で構えます。リズムに合わせて親指を上下左右、手前や奥などに動かし、それに対して素早く正確に目のフォーカスを合わせていきます。これを1回30秒程度、10分間やってみてください」

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「人間は目から多くの情報を取り入れるので、視力が低いと必要な情報を適切なタイミングで入手することができなくなります。」

「徐々に視力が低下した場合、自分では視力低下に気づかずに『見えている』と錯覚している場合が多く、パフォーマンスに響いてしまいます。学校の検査時には、目を細める事でクリアする子もいますので、近視が埋蔵している現状です。さらにスポーツでは展開が早いため、学校の視力検査では分からない、瞬時のピント調節力なども必要です。なぜ瞬時に判断して早く動けないのか?その要因はもしかしたら視力低下にあるのかもしれません。」

スポーツビジョンの観点からも、視力が0.7以下の人は動体視力として成立しないとみなされ、「医学的にも、物が動いていることを追いかけるのが困難という判断になる」そうです。

■視力が低くてもスポーツを楽しむために

「日常生活ではメガネをかけて頂き、スポーツをするときは『スポーツ用のメガネ』を着用することで、違和感なくプレーをすることができるのでおすすめです」

サッカーは接触があるスポーツ。メガネをかけてプレーしても大丈夫なのでしょうか?

「日本学校保健会や地方自治体によっては『スポーツ用のメガネ』の着用は推奨されていますし、公式戦で使用することも可能です。衝撃耐性や安全性も配慮されているので、視力が低いお子さんがより良くプレーするために、スポーツ用メガネをかけることは必要なことだと思います」

「サッカーのゲーム理解力を高めるためにも、より多くの情報を目から入手することが大切で、脳の発達の観点からも「見て、考えて、動く」ことを、たくさん経験するのは重要なこと。動くためのベースとなる「見る力」を高めることは、サッカーのレベルアップに繋がります。」

「お子さんがサッカーをしていると、保護者の方は『レギュラーを取らないと』『あの子よりも上手くならないと』などと思ってしまいがちですが、子どもには発達の段階があるので、皆が同じ条件ではありません。そこで無理をさせると、子どもが辛くなってしまうので『しっかり見て、考えて、自分の思う通りに体を動かす』ことができるようになりさえすれば、いつか能力が開花するのではないかと思います」

すべてのスポーツのベースとなるのがボールや相手など周囲の状況をしっかりと見ること。『見る力』をアップさせて、サッカーのプレーもレベルアップさせましょう!


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小松佳弘/ビジョントレーナー
株式会社パーソナル・グラス・アイックス取締役。文科省指定学習障害児童対策プロジェクトチームメンバー。
ソフトバンクホークス始めプロ野球選手・桐蔭学園高等学校・社会人硬式野球強豪クラブチーム、福岡市内・飯塚市内小学校の先生に向けて子供のビジョントレーニング指導を行う。
脳梗塞による両眼視不能患者への両眼視トレーニング半年で両眼視可能になったことも。
また関東西日本を中心に学習障害・障碍児童支援施設の保護者・指導者様向けに、全国で視機能と脳に関わる関係性のセミナーやアセスメントパーソナルケアの指導も行う。他セミナーや講習活動など、精力的に活動している。

パーソナル・グラス・アイックスのHPはこちら>>

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