健康と食育

2011年6月22日

成長痛(オスグッド)のケア法・予防法

発育期の子どもにおこりやすいスポーツ障害の一つ"ひざの成長痛(オスグッドシュラッター病)"。筑波大学大学院でスポーツ医学を教え、トレーナーとしても多くのトップアスリートをサポートしている白木仁教授に予防方法や、お父さん・お母さんのサポート法を伺いしました。

■選手とお父さん・お母さん。そして指導者の三位一体も大事

ジュニア年代では、なかなか自分の症状を把握し、口にするのは難しいもの。また、痛みが引いた翌日から、全力でプレーを再開してしまうこともあります。そこで大事になってくるのが、お父さん・お母さん、そして指導者のみなさんたちです。

「子どもから『ひざが痛い』などと声を聞いたら、周囲の大人が『成長痛かな?一度、ドクターに見てもらおう』と声をかけることが大切です。残念ながら、(自宅やチームでできる)処置法などはなく、すぐにできることはあまりありません。通常ならば、休養することで治りますし、子どもだと1週間ほどで症状が治まることもあります。

身体が成長をしているので休むことで治るのですが、症状が落ち着いたときに、激しい練習を再開すると、また痛みが出てきてしまいます。痛くなくなれば、子どもは元気なので思いきり蹴ってしまうこともありますし、治ったと思ってしまうものです。気持ちで先行してしまうので、少しブレーキをかける時間をあげてほしいと思います。たとえば、指導者のみなさんが、「痛みが消えてすぐだから、今日の練習では、思いっきりプレーをするのは待とう。軽いメニューにしておこう」という形でトレーニングができるのであれば、ベストですね。

また、お父さん・お母さんができることは、きちんと休ませることと、これからお伝えする予防法をしようという声掛け(気にしてあげること)でいいと思います。子どもは家族には、甘えてくるものですから『痛い』という声で診察に行くことも、忘れないでいてほしいなと思います。あとは、家の中でのケアに協力することと同じように、グラウンド場のことは、指導者に任せて、協力するようにすると、子どもたちも安心して競技に打ち込めると思いますよ」

■予防法、ケア法

最後に、自宅でもできる簡単な予防法を教えてもらいました。

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