親子でチャレンジ

2018年6月17日

いよいよ日本代表が登場!ワールドカップ初戦の対戦国コロンビアってどんな国?

ロシアW杯で日本代表の初戦の相手となるのは、南米のコロンビア代表だ。ハメス・ロドリゲスはじめ世界的に活躍する選手が集まるチームとの闘いは、どんな展開になるのか楽しみだよね。

彼らが育った国は、苦しい時代を乗り越えて、今は新しい時代を築いている最中だ。今回も「親子で学ぶ サッカー世界図鑑【ロシアW杯版】」「サッカー世界図鑑かるた」から、コロンビアのさまざまな歴史と、サッカーについて詳しく教えちゃうよ。(提供:スクワッド、構成・文:砂坂美紀、写真:GettyImages)


【トピック1】
黄金伝説の国は、今も宝石がたくさん

はるか昔、コロンビアにはたくさんの財宝が眠るという、黄金郷伝説『エル・ドラド』があった。15世紀半ばくらいからの大航海時代、多くの探検家がヨーロッパから伝説に魅せられてやってきたが、誰も探すことができなかったという。それから数百年後の現在、金の装飾品がたくさん発掘されていて、首都ボゴタには金の装飾品を展示する『黄金博物館』があるほどだ。実は本当に黄金郷があったのではという説も根強く残っている。

今もコロンビアは金の産出国であり、宝石のエメラルドは世界一の産出量を誇っている。『赤いダイヤモンド』といわれるコーヒー豆も世界3位の生産量がある。なかでもコロンビア産のコーヒー豆の約3パーセントしか認定されない、高級豆は『エメラルドマウンテン』と呼ばれている。美しいエメラルドとアンデス山脈にちなんで名づけられ、日本でも人気だ。

【トピック2】
悲しい歴史を乗り越え、輝きを取り戻した美しい国

16世紀からスペインに支配されていた時代もあったが、1810年に独立。それからは、不安定な状態が続いて、治安が悪くなってしまう。1960年代に内戦が始まると、資金源として麻薬ビジネスが横行。ダークサイドビジネスの温床となったコロンビア国内は、殺人や犯罪が日常的に起こっていた。

サッカー関連でも、悲しい出来事が起こっている。1986年には、W杯の開催が決定していたが、治安の悪化によりメキシコに変更された。1994年のアメリカW杯では試合でオウンゴールしてしまったDFアンドレアス・エスコバルが帰国後に射殺される悲劇も起こった。

長くつらい時期が続いたが52年間続いた内戦の終結に向けて動き出した。2016年、和平合意に尽力したファン・マヌエル・サントス大統領がノーベル平和賞を受賞。安全に過ごせる環境が整ってきた。低迷した経済も石油や石炭、宝石、バナナ、切り花などの輸出も順調だ。現在は産業が発展し、安全になったため観光客が海外からも訪れるようになった。美しい街並みを取りもどしたコロンビアは、違う形で黄金郷を築いている。

【トピック3】
世界で活躍するスター選手が次々とゴールにせまる!

サッカーがさかんな南米大陸のなかでも、コロンビアは強豪国。それを支える選手は国民的人気者だ。ヨーロッパや南米のトップチームで活躍するスターがそろっているぞ。
前回のブラジルW杯では、『現代最高のセンターFW』といわれるラダメル・ファルカオ選手など主力をケガで欠きながら、ベスト8入りを果たした。エースのハメス・ロドリゲス選手はアイデアあふれるプレーと正確なキックでゴールデンブーツ(得点王)を獲得した。

それから4年、今回のW杯ではチーム力がますますアップしている。特に攻撃面では、どこからでも得点できるほど手ごわい選手ばかりがそろっている。MFフアン・クアドラードはスピードあふれるテクニシャンで、変幻現自在のドリブルで誰にも止められないままシュートを打つことができる。

コロンビアのゲームで注目したいのは、相手を崩す方法だ。様々なパターンで得点を狙えるだけに、参考になるプレーもたくさん。勝敗のゆくえだけでなく、いろんな視点で楽しめそうだね。

【トピック4】
日本対コロンビアは因縁の対決!?

日本にとって、コロンビアは大きな大会で続けて対戦している相手だ。前回のブラジルW杯では前半は1-1で折り返しながら、後半はハメス・ロドリゲスの登場もあって1-4で完敗。2年後のリオデジャネイロ五輪では、2-2の引き分けだった。

FIFAランキング(6月7日時点)は、日本が61位、コロンビアが16位で格上の相手といえるだろう。だが、コロンビアの弱点である守備のスキを突けば勝利の可能性もあるはずだ。みんなもテレビの前で応援してパワーを送ろう!

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