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帽子を2つ用意する? 子どものサッカーチームのコーチを引き受けたなら心掛けたい7ヶ条

公開:2016年6月 1日 更新:2023年6月30日

「子どもとサッカーができるなんて、コーチって楽しそうだな」
「学生時代につちかってきたサッカー経験を息子に還元できるなんて意義深い」
「だれかがコーチをやらないといけないみたいだし仕方ない……、やってみるか……」
 
そんな思いから、自身の子どもが所属するサッカーチームのコーチを引き受けたあなた。引き受けたはいいものの、いざ活動しだすとさまざまな問題に直面し困惑していませんか?
 
そこで今回は、スポーツ大国アメリカで用いられているスポーツチームのお父さんコーチを引き受けたときの注意点や、心掛けたい7ヶ条をご紹介します。(取材・文 スポーツライター・谷口輝世子)
 
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過去のサカイクキャンプにて撮影
 

■スポーツをする時間そのものが親子の時間になる

子どもが所属するスポーツチームには、コーチにお金を支払うところとボランティアによるコーチで運営されているところがあります。
 
アメリカの学校外のスポーツもコーチにお金を払うところと、親がボランティアで指導・運営しているところがあります。報酬を得ているプロコーチがいても、ひとりでは全員の練習に目が届かないことから、親がアシスタントコーチをしているところもありますし、親がメインコーチをしているチームで、アシスタントコーチとして技術指導をしてくれるプロを招いているところもあります。
 
親が子どものチームの指導に関わる場合は、スポーツをする時間そのものが親子の時間になります。アメリカでは子どもとの時間を過ごしたいという考えから、親がコーチ役を買って出ることもあります。一方、親がコーチをしないとチームが成り立たず、子どもがスポーツをする機会を得ることができないという現実に直面して、コーチ役を引き受ける場合もあります。
 
さて、親がチームのコーチとしてわが子の指導に当たる場合には、どのようなことに気をつけるべきなのでしょうか。
 

■子どものチームのコーチをするときの注意点とは

多くの子どもにとっては親がコーチをするというのはうれしいことのようですが、チームの活動中、コーチをしている親に子として甘えることができないという場面も出てきます。親のほうも自身の子どもを特別扱いしないようにと意識するあまり、他の子どもよりも厳しい態度になり過ぎてしまったり、知らず知らずのうちに出場時間を与え過ぎたりすることもあるようです。
 
そこで、米国で蓄積されてきた自身の子どものチームのコーチをする場合のノウハウをご紹介します。
 
[子どものチームのコーチを引き受けるときに心がけたい7ヶ条]
 
1.子どもに親がコーチになることについてどう思っているかを聞く。
 
2.帽子を2つ用意する。ひとつの帽子はスポーツチームのコーチをするときにしか被らない。その帽子を被っているときにはチームの子ども全員に公平に接する時間なので、自分の子どもだからといって特別扱いはしないというメッセージを自身の子どもに分かりやすく伝える。別の帽子に被り直したときには、コーチではなく親に戻っている。親の帽子を被っているときには、いつも通りに親子、家族としてお互いに接することができる。これは『Positive coaching alliance』で提案されているものです。
 
3.アメリカではコーチが自身の子どもを先発で起用し、出場時間をより長く与えるなどの問題もあります。これは他の子どもの親とのトラブルの種になります。できるだけ公平な目でチーム全体を見るように努力します。その一方で、どうしても自身の子どもに厳しくなり過ぎてしまう人は、自身の子どもに1対1で指導しなければいけない状況に直面した場合は、アシスタントコーチやチーム運営を手伝ってくれる他の大人に指導してもらうように頼みます。
 
4.コーチ自身の子どもが、チーム内での優遇を期待してしまっているケースもあります。親であってもコーチの役割を果たしているときには、公平であることがチームのためにも、子ども自身のためにもなることを、子どもに理解してもらうように努めます。
 
5.自身の子どもと、チーム内の他の選手についての話をしないようにします。次の試合で誰を先発出場させるべきか、チーム内の誰が急成長しているか、伸び悩んでいるかについて、自身の子どもに話すことは避けたいものです。コーチの子どもはチームの一員であって、コーチのアシスタントではないからです。
 
6.自身の子どものコーチをすることは共に時間を過ごす貴重なものですが、スポーツ以外の楽しみも家族で持つようにしたいものです。また、家で子どもと練習することがあっても、家庭にコーチと選手という関係を持ち込まず、あくまで子どもが楽しんでやっているかに注意します。そうすることで、子どもが次の練習にも新鮮な気持ちで参加することができるからです。
 
7.コーチになるということは、他の子どもの親から異議申し立てや苦情を受けることも予想されます。サカイクのコラムでもコーチと親とのコミュニケーションの取り方についてレポートしましたが、今度は逆の立場で、コーチと親の間で事前に話し合いのルールを決め、できるだけ感情的にならずに対処することが求められます。
 
次ページ:子どもにとって楽しい記憶になるように工夫しよう
 

 
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取材・文 スポーツライター・谷口輝世子

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