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親子でチャレンジ

幼いころからサッカーだけをプレーしつづける9つのリスク

公開:2016年4月19日 更新:2023年6月30日

■複数スポーツをやるにも、オーバーユースは避けたい

小学生年代の子どもがひとつのスポーツをずっと続けることによって、使い過ぎの状態になりやすいことも指摘されています。医学的な調査では、ひとつのスポーツを長時間練習している子どものほうが、オーバーユースが原因とされるケガが多いことも分かっています。
 
ただし、子どもがサッカーをするのが大好きで、サッカーしか考えられないというのでしたら、無理に複数のスポーツをする必要もないのではないでしょうか。オーバーユースによるケガは練習や試合で繰り返し同じ動作を続けることによって起こりやすくなります。子どもが練習ではなく、子ども自身の遊びとして、誰にも強制することなく、好きな時に休めるような環境でボール遊びする場合は、オーバーユースによるケガは起こりにくいと言われています。(遊びとしてでも、ヘディングばかりをずっと続けることについては、脳へのリスクがどのくらいあるのかは現時点ではよく分かっていないそうです)。
 
たとえばサッカーをメインの種目とし、時々、レクリエーションとして他のスポーツをプレーしてみるのもよいかもしれません。コーチ、チームメイトや友達と新しい出会いも期待できますし、練習方法などからも新しい視点を得ることができます。ただし、複数のスポーツをするほうが良いからといって、掛け持ちして同時に種目の違う2チームに所属し、2チーム分の練習や試合をするのは、親にとっても子どもにとっても忙しく、疲れますのであまりメリットはないでしょう。

 

■ポジションをひとつに絞らないほうがいい理由

最近のアメリカでは、ひとつの種目に絞るだけでなく、最近ではポジションも小学生年代からひとつに絞ることがあり、これも問題視されています。
 
GKを経験したことのないFWやMFは小さなミスでも失点につながるGKの気持ちを汲んでプレーすることができるでしょうか。また、子どものころからGKとしてすばらしい能力を発揮していても、目の前のチームの勝利のためにずっとGKに縛りつけてはいけないとも思います。他のポジションの醍醐味、難しさを体験することによって、チームメイトのプレーや気持ちを理解できるようになっていくのだと思います。
 
小学生年代でそのスポーツのトップに立ちたければ、幼児期からひとつに種目に絞って熱心に練習することで結果を得られることでしょう。しかし、それは一時的な結果であって、長期的には身体にも心にもあまりよい影響はなく、ケガや燃え尽き症候群に陥るリスクが高いことをアメリカのスポーツ科学の調査結果は示しています。
 

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取材・文 スポーツライター・谷口輝世子

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