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お父さん審判は要チェック!オフサイドの新解釈に関するルール改正

公開:2013年9月 6日 更新:2020年3月30日

キーワード:ルール審判

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2013年8月7日に行われたスルガ銀行チャンピオンシップ、鹿島対サンパウロ。この試合で大迫勇也選手が決めた決勝点をきっかけに、『オフサイドの新解釈』が話題を呼びました。
 
味方選手のパスやシュートが出た瞬間、オフサイドポジションにいた選手がボールを受け取るのはオフサイドの反則になります。これは当たり前のことですね。
 
ところが、そのパスやシュートがオフサイドポジションの選手に届く前に、相手チームの選手を経由した場合はどうなるのでしょうか?
 
たとえば味方のパスを相手DFがクリアミスしてこぼれてきたボールを拾ったら、それはオフサイドか? シュートが相手DFに偶然当たってこぼれてきたボールを拾ったら、それはオフサイドか? 相手選手が出したバックパスを拾ったら、それはオフサイドか? シュートを相手GKがセーブしてこぼれてきたら、それはオフサイドか? シュートがクロスバーやゴールポストに当たって跳ね返ってきたら、それはオフサイドか?
 
この手のルールの話は内容がややこしいため、まだ理解が追いつかず、頭に「??」が浮かんでいる人も多いのではないでしょうか。だけど、今ならまだ大丈夫。「今年の疑問は、今年のうちに」。シーズン中の今のうちにスッキリと理解しておきましょう。
 
 

■これまでの競技規則に追加された、新しい解釈とは

通常、オフサイドの反則が取られるのは、その対象となる選手がオフサイドポジションにいて、さらに以下のいずれかに該当する場合になります。
 
【1】プレーに干渉する
【2】相手競技者に干渉する
【3】その位置にいることによって利益を得る
 
つまり、オフサイドポジションにいてもまったくプレーに関与していない選手は、オフサイドにはならないわけですが、その関与とは何かを、【1】~【3】で示しているわけです。
 
この中で、特に今回大きな焦点が当たっているのが【3】です。基準がわかりやすい【1】と【2】に比べると、【3】は“利益を得る”という部分の解釈が難しく、過去の競技規則では次のように説明がなされていました。
 
“その位置にいることによって利益を得る”とは、既にオフサイドポジションにいて、ゴールポストやクロスバーからはね返ってきたボールをプレーすること、または既にオフサイドポジションにいて、相手競技者からはね返ってきたボールをプレーすることを意味する
 
オフサイドポジションにいた選手が、ゴールポストやクロスバーに当たってはね返ったボールを拾った場合はオフサイドと明確に書いてありますが、その他のケースは「相手競技者からはね返ってきたボール」と一括りになっています。じゃあ、はね返ったボールではなく、相手DFがパスしたボールはどうなのか? 相手GKが意図的にはじいたボールはどうなるのか? このように解釈の幅がありすぎて曖昧になっていた部分を、実際の試合の状況に合わせてハッキリと明確に示そうとしたのが今回の『新解釈』なのです。
 
改正された新たな競技規則では、次のように文章が訂正されました。
 
“その位置にいることによって利益を得る”とは、次のようにボールをプレーすることを意味する。
 
※「2013/14年競技規則の改正について」詳細はコチラ
 
(ⅰ)ゴールポストやクロスバー、または相手競技者からはね返った、またはそれらに当たって方向が変わってきたボールを、既にオフサイドポジションにいる競技者がプレーすること。
 
(ⅱ)相手競技者が意図的にセーブして、はね返った、方向が変わってきた、またはプレーしたボールを、既にオフサイドポジションにいる競技者がプレーすること。
相手競技者が意図的にプレーした(意図的なセーブは除く)ボールを、既にオフサイドポジションにいる競技者が受けたとしても、その位置にいることによって利益を得たとは判断しない。
 
ゴールポストやクロスバーにはね返った場合などは今までと同じくオフサイドという解釈で変わりませんが、その他、ここでの重要なポイントはいくつかあります。
 
一つは、GKのセーブと、守備者のプレーを切り分けていること。オフサイドポジションにいた選手が、『相手GKがセーブしたボール』に詰めた場合はオフサイドであると(ii)で明確に書かれています。難しいのは守備者のプレーの判断です。
 
新しい解釈では、守備者のプレーが『意図的であるか否か』が判定の基準になります。たとえばシュートを打ったとき、意図せずに立っていただけの守備者に当たってはね返ったボールを拾った場合はオフサイドになりますが、意図的なプレー(たとえばバックパスやクリア、トラップなど)により守備者が触れたボールがこぼれてきた場合は、オフサイドには該当しないことになります。
 
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文/清水英斗 写真/新井賢一(第37回全日本少年サッカー大会決勝大会より)

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