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サッカー豆知識

"サッカーを愛する世界中の子どもたち"を軸にした「ACミラン」のプロジェクト

2012年10月23日

キーワード:育成

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 ロビーニョにパト、さらにモントリーヴォらイタリア代表選手を抱えるセリエAを代表する名門、ACミラン。実は日本でも愛知と大分にミラン・スクールが常設されているのをご存知でしょうか?この、日本も含めたすべてのスクール部門の責任者である、ミケーレ・フェラリスさんが来日し、セミナーが開催されました。今回は、このセミナーをサカイク目線で少しご紹介したいと思います。
 
 

■子どもを中心にした新しいミランのプロジェクト

 スクール部門の責任者で、13年もの間ミランの下部組織、ミラン・ジュニアを担当していたというミケーレ・フェラリスさん。近年のサッカー界全体でクラブの収支、経営を健全化させようという流れに合わせ、ミランも新たなマーケティング・アプローチを始めているそうです。欧州危機といわれるような経済状況の変化、さらにサッカーを取り巻く環境も大きな変貌を遂げています。グローバル化、ネット、SNSの発達などによって、ファンとクラブのコミュニケーションの形も変わりつつある。その状況の中でミランが新たなコンセプトの軸にしたのが“サッカーを愛する子どもたち”でした。
 
 

■指導者養成学校、ミラン・アカデミー

 Network、Education、Wellnessの頭文字を取ってN.E.Wと銘打たれたこのコンセプトは、ACミランの下部組織であるミラン・ジュニアなどの組織を擁するNetwork、コーチやトレーナーといった指導者育成機関であるミラン・アカデミーを中心とするEducation、そしてこれまで在籍した世界のトップ選手などの身体データの蓄積を生かして独自のノウハウでリリースされたミラン・ラボをはじめとするWellness。これらの要素の中心にいるのが、サッカーを愛する世界中の子どもたちです。
 
 ミケーレさんによると、ミランは世界各国でサマースクールやスクールを積極的に開き、6歳から18歳までのサッカーをプレーする子どもたちに“ACミランの哲学”を伝えています。ミラノ市には常設ではありませんが「ミランのテーマパーク」が出現することもあり、多くの子どもたちで賑わうそうです。日本でも愛知と大分にACミランサッカースクールが常設されていますが、子どもたちへの指導は何よりも重要な要素。クラブとして指導者育成機関、ミラン・アカデミーの機能は最も力を入れて強化している部門だそうです。
 
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■世界一流選手たちのデータをもとにしたミラン・ラボ

 選手たちが使用していた身体管理システムを運用したミラン・ラボも興味深いシステムです。シェフチェンコやイブラヒモビッチらかつてミランに在籍した驚異の身体能力の持ち主のデータも蓄積されているという膨大な集積情報をもとにした解析システムを一般にも開放。専用機器、データ分析用のパソコンなどのミラン・ラボ・キットで、跳躍力、筋力、心臓機能などを分析。独自のノウハウを利用した解析が可能です。プロ選手がパフォーマンスの改善に使っている身体能力解析キットが子どもたちから一般の人たちにも提供されているそうです。
 

■SNSを積極的に利用するミラン

 ACミランの公式サイトにはtwitterfacebookをはじめとするソーシャルメディアのアイコンが並んでいます。ミケーレさんに続いて登壇したのはCRM部門デジタルPR担当のクラウディア・ブラリアーニさん。ミランは世界のクラブと比べても、早くからソーシャルメディアに力を入れていて、現在facebookでの「いいね!」は10,000,000超。世界中のファンとインターネットを通じて交流しています。
 
 世界有数の人気クラブであるACミラン。セミナーでは、そのビジネスのあり方、理念などが実際、現場で組織を動かしている担当者の口から語られました。今回は“子ども”や“育成”といったキーワードを中心にピックアップしてみました。次回は、ミケーレさんにお伺いしたACミランの育成哲学などについてお伝えします。
 
続き(ミケーレ・フェラリスさんインタビュー)を読む>>
 
 
大塚一樹(おおつか・かずき)//
育成年代から欧州サッカーまでカテゴリを問わず、サッカーを中心に取材活動を行う。雑誌、webの編集、企業サイトのコンテンツ作成など様々 な役割、仕事を経験し2012年に独立。現在はサッカー、スポーツだけでなく、多種多様な分野の執筆、企画、編集に携わっている。編著に『欧州サッカー6大リーグパーフェクト監督名鑑』、全日本女子バレーボールチームの参謀・渡辺啓太アナリストの『なぜ全日本女子バレーは世界と互角に戦えるのか』を構成。
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取材・文・写真/大塚一樹

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