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インタビュー

「放任しすぎもダメ、子どもが楽しめる方向に導くのが親の役目」元浦和レッズ・鈴木啓太の子育て論

2017年7月 4日

キーワード:サポート両親浦和レッズ考える力鈴木啓太

現役時代は浦和レッズ一筋でプレーした鈴木啓太さん。前回のインタビューではジュニア時代にご両親がどのように彼をサポートしてくれたのかを語ってくれました。
 
後編となる今回は、2児のパパとして子育てをする鈴木さんに普段はどのような考えで、子どもたちと接しているのか、鈴木家の教育方針やサッカーをする子ども達にとって大切なことについて聞きました。(取材・文:鈴木智之)
 
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(7/17に引退試合を控える鈴木啓太さん)
 
<<前編:元浦和レッズ・鈴木啓太が語る、サッカーの技術以外に「選手として伸びるために必要なこと」
 

■子どもには自分のやりたいことをやって欲しい

――ここからは、父親としての考えを聞かせてください。いま、お子さんはおいくつですか?
 
「女の子が2人いて、8歳と3歳です。スポーツに関しては、上の子はちょうど昨日タグラグビーを体験に行って、他にはゴルフと水泳をやっています。家にサッカーボールはありますけど、サッカーには興味がないようです(笑)」
 
――父親として、子どもの習い事に対するスタンスはどのようなものですか?
 
「自分がやりたいと思うことを、責任を持って一生懸命やりなさいという感じですね。途中で辞めてもいいのですが、何回かやって、うまくいかないから辞めるのはだめだよと。ゴルフにしても、一時期嫌だと言うことがあったんです。理由を聞いたら、通っているゴルフスクールの試験になかなか合格できないからだと。その話を聞いて、僕が口を出そうか出さないか、迷った時期がありました」
 
――サカイク読者にも、子どもの習いごとに口を出した方がいいのかどうかと、悩む方はたくさんいます。
 
「もしかしたら、なにか手助けできることがあるんじゃないかと思って、僕が習っているゴルフの先生のところに連れて行ったんですね。そうしたらコツを教えてくれて、ちゃんとボールが飛ぶようになったんです。スポーツは、うまくできるようになると楽しいですよね。そのときに、子どもが楽しむために、ある程度親がレールを引いてあげることも大事なのだと感じました。その経験があって、次に受けたゴルフの試験はすぐ合格しました。そうなると、今度は『パパ、一緒にゴルフの練習に行こうよ』と言うんです。それまでは『ゴルフの練習に行きたくない』と言っていたのに(笑)」
 
――うまくできるようになって、やる気スイッチが入ったわけですね。
 
「いま振り返ると、そのときに手助けして良かったなと思います。子どもにはサポートが必要な瞬間があって、それはしっかり見ていないとわからないんですよね。いままでも、一緒にゴルフの練習に行くことはあったのですが、それぞれが練習をして、時間になったら『帰ろうか』という感じでした。そこで、10分でもいいから自分の練習を止めて、子どものプレーを見てあげていたら、もっと早く気づくことができたかもしれません。そう思うと子どもの習い事については、いい距離感で観察してあげることが大事なんだと、今回の件で学びましたね」
 

■良い指導者は、プレーではなく“意識”を変える

――付かず離れず、良い距離感で見守る。言葉では理解できても、実行するのはむずかしいですよね。これまでサッカー選手として、たくさんの指導者と接してきたと思いますが、お子さんと接する上で役立つことや、印象に残っていることはありますか?
 
「良い指導者に共通するのは、プレーを変えるのではなく、意識を変えさせる人だということです。技術を教えても急激には変わらないけど、意識は一瞬にして変わります。技術やプレーの精度は日々の積み重ねで、自分ができる最大限のことを自分でやるしかありません。技術を教わった記憶よりも、意識面で変革をうながすような言葉をかけてもらったことが印象に残っていますね」
 
――たとえば、どんなことですか?
 
「高校時代の恩師(櫻井和好氏/川口能活、高原直泰などを指導)には、『プロになりたかったら、幹になれ』と言われました。哲学的な言葉で、最初はなんのことかまったくわからなかったのですが(笑)。『枝葉ではなく、幹になれ』と。よくよく考えると、『チームの大事なところをしっかりと抑えられる選手になれ』という意味だったようです」
 
「僕は当時からボランチをやっていたので、チームの中心としてリスクマネジメントをして、周りを活かすプレーをすることや、チームの重石になるようなプレーをしろという意味だったんです。真意に気がついたのは、浦和レッズに入って何年か経った頃でしたが、すごく色々なことを考えさせられました」
 
次ページ:指導者の言葉をプレーに落とし込むために「考える力」が大切

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文:鈴木智之

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