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インタビュー

自分が決めたことなら、自分で判断した責任を感じて頑張れるはず。山田大記(ジュビロ磐田)

2012年10月 4日

キーワード:ジュビロ磐田

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高校は県内屈指の進学校である藤枝東へ進学し、卒業後は明治大学で1年からリーグ戦に出場していたジュビロ磐田の山田大記選手。プロ2年目の今年からはチーム最年少のゲームキャプテンに選出されました。今回は、そんな山田大記選手の高校進学からプロに至るまでのエピソードを中心にお届けします。
 
 
<<前回の記事(小中学生時代のエピソード)を読む
 
 

■自分にはそれほど武器が無い、プロでは厳しいだろうと痛感した高校時代

――高校は強豪・藤枝東に進学しました。
 
「環境的にも注目度の高いサッカー王国と言われる静岡で育って、高校サッカーや選手権へのあこがれはものすごく強かった。その中で、強豪校で、選手権に出られるようなチーム、かつ僕は中3の夏まで試合に出られていなかったので、先々のことを考えて大学進学に有利な学校をと思い、進学校である藤枝東に行くことを決めました。正直、その当時はプロになることはあまりイメージできていなかったですね。とにかく一生懸命好きなサッカーをやれば、あとはなるようになるだろうっていうくらいで」
 
――その頃、自分の武器をどのように分析していました?
 
「高校1年の時に2つ年上に赤星(貴文・ボゴン・シチェシン/ポーランド)さんがいて、一緒にプレーした時の衝撃は今も忘れられません。赤星さんを見て、“プロはこういう人がいくんだな”って思ったくらいです。自分はそんなに武器もないし、プロでは厳しいだろうって感じたことをよく覚えていますよ」
 
――コンプレックスや苦手意識はありましたか?
 
「あまり守備ができなかったり、足が遅かったですが、それはそれと捉えていたので、コンプレックスと感じたことはありませんでした。それも含め、人それぞれ特徴は異なるだろうというような考えだったので」
 
――性格にもよると思うのですが、たとえば、中には「僕は足が遅い。だからダメだ」と思ってしまうような子どももいます。
山田選手は、それよりも自分の武器を伸ばすことに力を入れようというような考えだったのでしょうか?
 
「自分は単純にサッカーが好きで一生懸命やっていて、最終的にどういうレベルに行くかはわからないけれど、とにかく“うまくなりたい”という一心だった。やっぱり、うまくなるほどサッカーが楽しいと感じますからね。僕の場合、足は遅かったけれど、その分、うまくなればいいやと思っていました。中学の時に試合に出られなくても、自分の身体が成長すれば、みんなに追いつくだろうって。だから、あまりネガティブに捉えることはありませんでした」
 
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――悩みを抱えていたり、どうしたらうまくなる?と考えている子どもたちに何かアドバイスをするとしたら?
 
「僕自身の幼い頃を振り返ると、家の中でテレビゲームをすることもあまりなく、とにかく外でサッカーばかりしていたし、それが何よりも楽しかった。一人でもボールを蹴っていたし、友達と何かして遊ぶ時もほとんどサッカー。やっぱり小さい頃にどれだけボールに触るかというのは、どれだけうまくなるかに直結してくると思うので、とにかくたくさんボールに触って、そしてたくさん練習してほしいですね」
 
――そして楽しむことを忘れずに?
 
「やっぱりサッカーは楽しんでプレーするのが一番ですからね。これまでのサッカー人生の中で、壁にぶち当たって乗り越えられずに挫折した選手も見てきましたが、サッカーが本当に好きであれば、そういう挫折が立ちはだかっても諦めずにやれる。自分が本当に叶えたい夢なら、環境や人のせいにせず一生懸命にやれると思います。サッカーを好きになるためにも、自分の技術を上達させるためにも、とにかくサッカーでたくさん遊んで、そして練習する。それが大事じゃないですかね」
 
 

■“考える力”は夢や目標があって初めて、自然に生まれてくるもの

――明治大学を卒業後はジュビロ磐田入りし、中学時代まで所属していたチームに戻ってくることができました。
 
「すごく幸せなことだと思いますね。ただ、まだまだ目標もありますし、チームとしても個人としても成し遂げたいことがあるので、現状には満足していません。ただ、自分が好きなチームで、自分の地元の地域にあるクラブでプレーし、多くの方々に応援してもらえるのは本当に幸せなこと。そういう感謝の気持ちを日々感じながら、これからもプレーしていきたいですね」
 
――現在ジュビロ磐田の背番号『10』を背負い、重要なポジションを任されています。
プロ2年目とはいえ、山田選手はチームの勝敗を左右するほどの役割を担っていると思います。
 
「そうですね。今年1年を振り返ってみても、自分の調子の良し悪しがチームに影響を与えていると感じる部分はあるので、そういうところは今まで以上により意識するようになってきていますね」
 
――サッカー選手にとって“自分で考える”ことは、とても重要だと思いますが、そういう力をどのように養っていけばいいと思いますか?
 
「考える力は“考えよう”と思ってつくものではありません。たとえば今日の試合に勝ちたいとか、将来プロサッカー選手になりたいとか、そういう目標や夢から自然と考える力は生まれてくるものだと思います。だからこそ、子どもの頃から、自分がどうなりたいのかとか、どれだけ勝ちたいか、周りよりもどれだけうまくなりたいかと思えるかが自然と“考える力を養うこと”につながっていくはず。どれだけ目標を大きく明確に持てるか、そしてそれを強く思えるかということがすごく大事だと思います」
 
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――親御さんはどのようにフォローすればよいでしょう?
 
「子どもが選択しなければならない状況の時、どちらが正しい選択だと答えるのではなく、たとえそれが間違いでも、その経験が次に何かを選択をする時の肥やしになる。子どもの大切な将来のことだから、口を挟みたい気持ちもわかりますが、そういう局面でどれだけ子ども自身に任せてあげられるかが、自分で考える力や責任感につながってくるはず。僕はそういった教育方針のおかげで、自分で考えて決断する力を養わせてもらった。大事な局面で人に決められたことは、どうしてもいざという時に逃げの口実となるし、踏ん張れない。自分で決めて、自分で決断した道なら、たとえ子どもでも“自分で判断した責任”を感じながら頑張れる。だからこそ自分で考えさせることはすごく重要なことだと思います」
 
――では、最後になりますが、山田選手のこれからの目標を教えてください。
 
「今、スタッフやチームの裏方で支えてくれる方々が本当にチームのために尽くしてくれ、そういう面も含めて、これから絶対にジュビロは強くなるという自信があります。個人的には海外に挑戦したいという気持ちもあるのですが、まずはここで結果を出してからだと思っていますし、そういう意味ではなんとか今年優勝したいという気持ちが強い。また、そういう目標に向かう中で、自分の役割を果たし、しっかりと結果を出したいですね」
 
 
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山田 大記//
やまだ・ひろき
MF。1988年12月27日生。静岡県浜松市出身。ジュビロ磐田所属。ジュビロ磐田の下部組織ヤマハジュビロSS浜松でジュニアユースまでプレーし、高校は静岡の名門藤枝東高に進学。その後明治大学へ進学し、1年の時からリーグ戦に出場。大学卒業後はジュニアユースまで所属していたジュビロに入団。2011年、1年目にしてジュビロ磐田の背番号10を任されるなどシーズン前から期待をされ、第2節以降スタメンに定着。キレのあるドリブルやパスで勝利に貢献し、第10節のモンテディオ山形戦ではプロ初ゴールを挙げた。
 
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駒野友一(ジュビロ磐田)インタビュー記事
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取材・文/石井宏美 写真/新井賢一

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