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運動能力

ハメス・ロドリゲスは日本人に近い? 身体のプロが見るW杯

2014年7月11日

キーワード:ワールドカップ

ブラジルワールドカップで6得点を挙げ、一躍スターダムにのし上がった感のあるコロンビア代表FWハメス・ロドリゲス選手。コロンビアはW杯準々決勝でブラジルに1-2と敗れましたが、その試合でも自らのパスで好機を演出、そこから得たPKを決めています。
 
フランス・リーグアンを見ていた人はおなじみの選手かもしれませんが、多くのファンにとって、彼はまさしく“彗星のように現れた”という表現がふさわしいでしょう。では今後、彼は他のスター選手のように、特にネイマール(負傷してしまいましたが……)やメッシといった選手と肩を並べる存在になっていくでしょうか? 身体のプロである理学療法士集団Oriental Physio Academyの代表・波田野征美氏は、「そこに至るまでには身体的な部分に課題が多いのではないか」と分析します。
 
 
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文:Oriental Physio Academy 写真:田川秀行
 
 

■股関節の柔軟性がキックの質を高める

ハメス・ロドリゲス選手の特長は、なんといっても股関節の柔らかさ。とにかく、股関節が異常なほど柔軟に動きます。特に外旋(外向きに回す)の動きが、他の選手と比べて明らかに違います。広くて、強い。足の内側が、地面と水平になるぐらいに外旋できています。私も実際に自分で試してみましたが、とてもあんなに足は上がりません。
 
ボールを蹴る時というのは、外旋という動作で前に振り出すことが多いのですが、ハメスはこの外旋の使い方が非常にうまい。可動域がかなり広いため、精度も相当なものがあると思います。ゴルフのパターのような感じで、蹴りだす方向に対してまっすぐに押し出せる、爪先を外に向けられる。この特徴は、蹴る動作において有利に働きます。パスを出したりクロスを上げたりという、アシストで大きな能力を発揮する選手ではないかと思います。
 
上半身に対して股関節が別の人間のように動くため、守っている選手からすれば「えっ、そのタイミングで?」というところでボールが出てくる。だから反応できない。ブラジル戦でPKを誘発したシーンでも、上半身が別の方向を向いているのに、股関節だけでパスを出していましたね。
 
フリーキックなどに関しても、コロンビアの他選手のようにハムストリングスをうまく使うのではなく、大腿四頭筋を使って踏ん張って、ブレーキの力を使って蹴り足だけを振り子のように加速させていきます。
 
フリーキックの蹴り方は、かなり特徴的です。身体を正対させてまっすぐ走っていくよりは、身体を横に使って、中心軸だけでタンッと弾く。振り切るという感じではなく、押し出す。長い時間ボールに力を加えるのではなく、ポンッと叩くような蹴り方です。
 
本来、あまり良い使い方とはいえません。ただ、股関節が異常に動くため、日本の選手に比べるとフリーキックやパスの精度が高いです。
 
ただ、たとえばゴール前に単独で切り込んでいくシーンというのはあまりないのではないでしょうか。身体、とくに上半身がうまく使えていないため、あのままではドリブルで相手を抜くことは難しいと思います。上半身に関しては、日本代表選手とそんなに変わらない、あまりしなやかではない印象です。
 
身体の使い方という観点からすると、そんなに良い選手ではありません。ドリブルでは抜けない、切り込んでいけない選手だと思います。敏捷性もしなやかさも感じません。ただ、蹴るというプレーに関してはおもしろいですね。アシスト・フリーキック特化型の選手と言えますし、そういう意味では日本人に近いでしょう。
 
日本人には、フリーキックの名手は多いですよね。遠藤保仁や本田圭佑、中村俊輔しかり。臨機応変な場ではなく、型が決まった静的なシチュエーションでの動き。ゴチャゴチャした中で状況を打破するのではなく、そういう型が決まった場面では強みを発揮できると思います。
 

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文:Oriental Physio Academy

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