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運動能力

ケガの予防とパフォーマンスアップに役立つ、アクティブ・ストレッチとは?

2013年2月13日

キーワード:コンディショニングストレッチ

 前回、セルフコンディショニングについて教えてくれた日本代表のトレーナーとしても経験豊富な並木磨去光トレーナー。今回はコンディショニングのなかでもパフォーマンスアップやケガ防止に役立つ、ウォーミングアップについて教えていただきました。

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■筋肉の温度を高めてパフォーマンスアップ

 どこのチームも取り入れているウォーミングアップ。並木さんによれば、ただの準備運動ではなく、ひとつひとつの動きが重要な意味を持っているのだと言います。
「まずは筋温を上げることですね」
 ウォーミングアップの目的はいくつかあり、その中でも重要視したいのがこの筋温(筋肉の温度)を上げることです。
 warming-up=ウォーミングアップですから、身体を温めるというのは読んで字のごとくですよね。筋肉の温度を上げることで、乳酸を分解する酵素が活発になる、体温が上昇すると血液の循環が良くなり、酸素がスムーズに身体に行き渡ります。
「みなさんも実際に取り組まれていると思いますが、ストレッチもウォーミングアップに効果的です。そのなかでも、サッカーをする前にぜひやって欲しいストレッチが“アクティブストレッチ”です」
 
 ストレッチには大きく分けてふたつの種類があると並木さんは言います。主にリラックスした状態で行うスタティックストレッチと、身体を動かしながら行うアクティブストレッチです。
 スタティック(static)は静止したという意味ですから、ストレッチのもうひとつの主目的、関節の可動域を広げたり、筋肉を伸ばしたりといったことに主眼を置いたものです。
 一方アクティブストレッチはアクティブに身体を動かしながら行い、ダイナミックストレッチという言い方もあるそうです。
 本格的なサッカーの動作に入る前に関節と筋肉の伸縮をテストする。
「プレーに近い動きをしながら徐々にスピードをつけて、関節と筋肉が『伸び縮みしても大丈夫ですよ』という状態で練習に入っていくためのストレッチです」
 
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■“アクティブストレッチ”でサッカーの動きに入っていく

 たとえば多くのチームが取り入れている「ブラジル体操」は代表的なアクティブストレッチです。
「ブラジル体操はいろいろな動きを取り入れていますから、アクティブストレッチと言っていいでしょうね。ただし、正しく理解してやらないと意味がありません。強豪といわれるチームに多いのですが、形ばかりを気にして『周りからきれいに見えるように』ということに主眼を置いてブラジル体操をしているチームがあります。手拍子を合せたり、足の上げる角度を揃えたり・・・・・・。筋肉の柔らかさや、関節の可動域は一人ひとり違うわけですから、他の人に合わせてしまっては効果がありません。集中していくうちに自然と呼吸が合ってくるのは素晴らしいと思いますが、合せるためにやるブラジル体操は別の練習ですよね」
 たしかに、全員がピシッと揃っているチームを見ると「なんだか強そう」と思ってしまいがちですが、そのことにこだわって、十分なウォーミングアップができないようでは本末転倒ですよね。選手全員が自分の身体にあった動きでやっていけば、多少のズレがない方が不思議です。
「低学年のうちはきちんとメニューを決めなくても集合前に遊んでいる流れでウォーミングアップをしてもいいんですよね。鬼ごっことか、ミニゲームをしちゃうとか。それくらいの子どもたちは身体が柔らかいので、無理にストレッチをさせる必要はありません」
 飽きやすい低学年には形を教えるより遊びの中で。しかし、高学年になってくると少し事情が違うようです。
「でも、中学生、早い子は小学校高学年くらいになると、肩や胸が硬くなる子が出てくるんです。最近の子どもは特に多いですね。肩甲骨周りや広背筋をほぐすストレッチを早くから取り入れておけば、筋肉が硬くなるのを防ぐことができます」
 
「子どもはみんな天才」よく聞くフレーズですが、大人に近づくにつれて身体が硬くなってしまい動きにも柔らかさがなくなってしまう。今は必要なくても子どもの頃から関節や筋肉を柔らかく使う動きをしておくことは将来役に立ちます。
 次回はアクティブストレッチをいくつか教えてもらいながら、パフォーマンスアップに効くストレッチを学びましょう。
 
どの筋肉が伸びているか?を意識してやろう! 今日からできるアクティブ・ストレッチ>>
 
 
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並木磨去光 //
なみき・まさみつ
日本代表アスレチックトレーナー。スポーツマッサージ・ナズー代表。トレーナーとしてW杯、五輪日本代表をサポート。ケガ人の治療、マッサージによる疲労の回復、コンディショニング、リハビリテーションなどを担当。今年行われたAFC U-16選手権では久しぶりにアンダーカテゴリーのトレーナーを担当。チームの準優勝、2013年に行われるU-17W杯出場権獲得に貢献した。
 
 
 
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取材・文/大塚一樹  写真/サカイク編集部(ダノンネーションズカップ2012より)

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