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2016年2月 8日

練習の行き帰りが危ない⁉︎ お子さんは自転車マナーを守れてますか

 
 
サカイクのアンケートによると、サッカーをプレーする子どもたちの48.3%(小学生〜高校生)の子どもが練習時の交通手段として自転車を利用しています。小学生でも6年生になると自転車を使って練習に通っている子どもが半数以上。送り迎えすべてをケアできるわけではない両親にとって、練習の行き帰りの交通事故は大きな心配事のひとつでしょう。今回は、こくみん共済SCに子どもを通わせるママさん、月島えり子さんのエピソードを通じて、自転車の交通マナーについて考えてみましょう。(構成 大塚一樹)
 
こくみん共済SCとは?>>
 

 
今回、読者の疑問に答えてくれる『こくみん共済SC』のメンバーはこの人
 
 
月島えり子(39歳)
【職業】専業主婦
【チームでの役割】ママさんリーダー
【応援スタイル】[はりきり発散型]
応援大好き。子どものためにと思って応援しているが、自分のストレス発散にもなっている。
ただ、「そこはボール持たないで」「ほら、もっと早く前に蹴って」などプレーに関与するような
声掛けをしてしまい、子どもを惑わせてしまうこともしばしば。
【備考】
活発で仕切り屋。チーム内の面倒な仕事などを率先して行なう一方、「〇〇くんのお母さんはこれお願い」など役割分担も行う。
チームのママさんの一部から煙たがられることも。カラオケ大好き。
 
※このキャラクターはフィクションです。登場する人物、団体名は実物のものとは関係ありません。
 

■危ない! 常につきまとう自転車事故の危険性

自転車に乗った小学生の集団が横断歩道を渡ろうとしています。信号は青。ここまでは、特に珍しくもない光景です。先頭の子が横断歩道を渡ったところで信号が点灯をはじめてしまいました。信号が変わりかけているのを知ってか知らずか、後続の子どもたちは、途切れることなく横断歩道を渡っていきます。「遅れたくない」という気持ちもあるのでしょうか。信号が完全に赤に変わってからも列は続きます。
 
「あ、危ない!」
 
反対車線にいた月島えり子さんが思わず声をあげたのは、最後尾にいた子どもが横断歩道の中程にさしかかったころでした。
 
車から見れば信号は青。月島さんの対向車、信号待ちの車が動き出したのです。
 
「ププーッ」
 
自転車の存在に気がついたドライバーがすぐにブレーキを踏んだことで事なきを得ましたが、もう少しで赤信号を慌てて渡った少年と自動車の接触事故を目撃するところでした。
 
目の前の出来事にドキッとしながら、月島さんは数日前、平川コーチを通じて受けた注意を思い起こしていました。
 
「先日、近隣の住民の方から自転車のマナーについての注意がありました。主に自転車運転のルールとマナーについてです。サッカーとは直接関係のないことですが、命に関わることなのでご家庭でも改めて指導をお願いします」
 
息子が通うサッカークラブ、こくみん共済SCでは、高学年になるとほとんどの選手が自転車で練習に通っています。練習が終わる頃には日も暮れてしまうため、お母さんたちの間でこれまでも何度か話題に出ていましたが、「気をつけてね。信号守るんだよ」と注意する程度。正直コーチに指摘されたときも、そんなに重大には受け止めていませんでした。
 
・クラブの子どもが自転車で横に並んで話をしながら歩道を占領していて困った。
・友達との会話に夢中で左右を確認せず信号を渡っている。
・暗くなってもライトを点灯していない。
 
コーチによると近隣の方からの指摘は、日々の練習の行き帰りで目立つ自転車移動中の子どもたちの行動についてでした。
 
(たしかに危ないかもしれない。もう少し真剣に考えて子どもたちに伝えなければ・・・・・・)
 
月島さんが小学生集団の自転車の「あわや事故」という危険なシーンを目にしてそう思ったのは、「集団移動の危険性」に気がついたからでした。
 
(一人では守っていても、みんなといると他に優先することが出てくる。遅れないように信号を渡りたいと赤になっているのに渡ることもあるのかも)
 
チームでも防犯上、なるべく方向が同じ子と一緒に帰るように言われています。月島さん自身、ふざけあって併走したり、道を塞いでいる様子を見て注意をしたこともありました。
 

■自転車は歩道? 車道? どちらが正解?

改めて自転車走行の危険性に思い至った月島さん。とはいえ、気にはなっていても実態がわからないのが子どもたちの自転車のマナー。子どもたちに伝えるにしても自分自身が本当に正しい知識があるのか? という問題もあります。ここからは、月島さんと一緒に自転車の交通ルール、マナーに関する疑問点等を再確認していきましょう。
 
「最近ルールが変わって車道を走らなければいけないというニュースを見ました。車道を走るのは危ないと思うのですが」
 
月島さんが子どもに自転車のルールを教えようと思ったときに、真っ先に浮かんだのが、
 
「自転車はどこを走るのが正解なの?」ということです。
 
自転車は法律上、軽車両に分類されるため、車道を通るのが原則です。2015年6月から施行された改正道路交通法で罰則が厳しくなったことが話題になりましたが、自転車は車道の左側を走らなければいけないというのはずっと昔から変わっていません。
 
ただし、これは13歳以上に適応されている法律。13歳未満の子どもは、歩道を通ることが許されています。子どもたちには歩道を通るときは歩行者優先であること、歩道上の車道寄りを走る必要があることを伝えてください。
 
歩道は歩行者優先というのは特に伝えたいことです。友達と並んで走ったり、歩道を塞いだりするのはNG。常に歩行者に気を配って車道側ということも強調したい点です。
 
自転車が関連して起きた事故の半数以上は出合い頭の衝突です。左右の確認は言うまでもありませんが、スピードの出し過ぎ、そもそも練習時間に間に合わないなどのギリギリの移動を避けるというのも大切なことです。
 
見落としがちですが、自転車の整備も重要です。すぐに大きくなるからといって、大きめの自転車に乗っているお子さんを見かけることがありますが、足がつかない、体の大きさに合わない自転車に乗ることも危険です。整備点検では、ブレーキの効きやライトの点灯を確認することはもちろんですが、ブレーキの握り幅が広すぎて、ブレーキがかけにくい場合もあります。専門的な調整は自転車屋さんにお願いしましょう。
 
どんなに気をつけていても、事故の危険性はゼロにはできません。児童・幼児は自転車に乗る際にはヘルメットの着用が義務づけられていますが、頭部の衝撃を和らげることのできるヘルメットをかぶることも大切です。
 

■誰かが言わないと気がつかない 手遅れになる前に

交通事故は、誰にでも起きる可能性のある身近な危険です。チームメイトと一緒に行動する、日が暮れてからの移動もあり得るなど、練習の移動に伴う危険も考慮して子どもたちに伝える必要があります。
 
ご家庭で普段から交通マナーについて伝えることが大切ですが、危険な場面に出くわしたとき、マナー違反を目にしたときに、他の子どもたちにも注意することも必要です。
 
「ほら、ちゃんと車道側を走るのよ」
 
チームの中でいろいろなことを率先してやるタイプの月島さんですが、交通マナーについても考えを新たにしました。
 
一人だけが交通ルールを守っていてもチームの中に「ルールを守って安全に移動する」という意識がなければ、被害に合う子どもが出るかもしれない。被害だけでなく、歩行者にぶつかってけがをさせてしまうかもしれない。
 
月島さんは、たとえ口うるさいと思われても、チーム全体にこうした意識を浸透させるためにわが子だけでなく、みんなの前で注意を促していこうと心に決めたのでした。
 

■月島えり子さんのけがの保障に関する疑問

「子どもたちのけがはサッカーのプレー中に限りません。行き帰りの交通事故などの保障についても気になります。わが子のけがについても気になりますが、最近では『自転車事故の加害者の高額賠償!』なんて見出しも目にします。被害に遭った場合、事故を起こしてしまった場合両方に対応していて、賠償などもケアしている保険・共済について知っておきたい!」
 

移動中のけがも保障してくれる!こちらの保障をおすすめします。>>
 

自転車運転に関するアンケート
Checking form condition...
記事を読んだ感想をお聞かせください。皆様からのご回答お待ちしております!!
1.お子さまは自転車安全講習等に参加したことがありますか?必須
2. もし、サッカーチームで自転車安全講習が開催されたらお子さまを参加させたいですか?必須
3. お子さんを対象とした個人賠償保険・共済に加入したいですか?必須
 
 
【参考】
警察庁 自転車はルールを守って安全運転~自転車は「車のなかま」~
保護者の方へ
キッズコーナー
 
▼この連載の過去記事はこちら!
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