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W杯出場パパに聞く!親子で楽しむ「2018年ロシアW杯」の観戦術

「エリア内ハンドを見逃してもらった」元代表CBが今だから語れる、W杯の思い出とロシア大会の注目国

公開:2018年3月 6日 更新:2018年3月 7日

キーワード:DFW杯W杯ロシア大会サッカースクール井手口吉田麻也日本代表

ワールドカップイヤーである今年、サッカーに対する注目度はさらに高まりを見せています。多くのサッカー少年も、世界一の国を決めるこの大きなイベントに興味を抱いているのではないでしょうか。

見ることも上達の手段と考えれば、世界の一流選手が集うW杯をテレビ観戦することは重要なトレーニングのひとつとなるでしょう。

日本代表として1998年のフランスW杯に出場し、現在は解説者、サッカースクールのコーチを務める小村徳男さんは、今回の大会でどんなところに注目しているのでしょうか。「ロシアW杯の楽しみ方」について話を聞きました。(取材・文:原山裕平、写真:平間喬)

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(ワールドカップ出場時、一生言われそうな「ヤバイ」体験をしたと明かしてくれた小村さん)

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■エリア内ハンドを見逃してもらった思い出

――小村さんは1998年のフランスW杯に出場しましたが、当時の思い出をお聞かせください。

もう20年も前ですから、だいぶ昔の話ですね(笑)。あの頃はまだ日本がW杯に出たことがなく、2002年に日本でW杯が開催されることが決まっていたので、とにかくそれまでに一度出ておかなければいけないという重圧がありましたね。何としても出なくてはいけない大会だったので、出場が決まった時は、とにかくほっとしましたよ。

だから逆に、本大会では変なプレッシャーも感じずにプレーできたんじゃないでしょうか。勝てなかったけど、持てる力は出せたとは思います。

――小村さんは第3戦のジャマイカ戦のピッチに立ちましたが、その時の心境は?

それまでに試合に出られずに悔しい想いはありましたけど、ピッチに立った時は緊張もなく、ただ嬉しい気持ちだけでした。実際に試合では、普段通りの自分のプレーを出せたと思います。残念ながら負けてはしまいましたけど、前半からパスもつながっていいゲームができました。

個人的には、後半にエリア内でハンドしたのを見逃してくれたのは助かりましたね(笑)。その瞬間、審判と目が合ったけど、なぜか流してくれて。注目度の高いW杯でそんなミスをしたら一生言われちゃいますから、見逃してくれてよかったです(笑)

――W杯に出たという実感はありましたか?

時が経ってからですね。何年か経って、いろいろと仕事させてもらうなかで、W杯に出たという経歴があるとこんなに違うんだということを、実感しています。子どもたちにも、ただ『日本代表だった』というのと、『W杯のピッチに立った』というのとでは、反応が全然違うんです。それほど大きな大会ではありましたね。

■DF陣がもう一皮むけないと...

――今年はロシアW杯が開催されますが、日本代表にどのような戦いを期待していますか?

コロンビア、セネガル、ポーランドと同じ国になりましたけど、なかなか厳しい組に入ったと個人的には思っています。やっぱり大事なのは、初戦のコロンビアでしょうね。前回のブラジル大会でも初戦で敗れたことで、波に乗れませんでしたから。

初戦が大事なのは相手も同じなので、日本から勝ち点3を取るつもりで臨んでくるでしょう。そこで意表突くような形で先制できれば、崩れるかもしれない。そういう展開になれば、行けるかもしれないですね。

――日本で注目している選手はいますか?

何とも言えないですね。今のチームは誰が選ばれるか分からないですので...。実績のある本田圭佑選手(パチューカ/メキシコ)でも、選ばれるかどうかという状況ですから。ただ、最近だと井手口陽介選手(クルトゥラル・レオネサ/スペイン2部)とかが活躍しているし、スペインでやっている乾貴士選手(エイバル/スペイン)や、柴崎岳選手(ヘタフェ/スペイン)なんかも、コンディションが整えばアクセントになる良い選手だと思いますね

――小村さんはCBだったので、同じポジションの選手も気になるのでは?

今だったら吉田麻也選手(サウサンプトン/イングランド)が軸で、もうひとりが誰になるかというところですね。この半年で新しい選手が出てくる可能性は低いので、昌子源選手(鹿島アントラーズ)だったり、槙野智章選手(浦和レッズ)だったり、森重真人選手(FC東京)あたりが候補になりますが、彼らがもう一皮むけないと、世界で戦うにはちょっと厳しいかもしれません。

――ハリルホジッチさんのサッカーについては、どう思いますか?

守備的だと批判されていますが、前回はパスサッカーでやって勝てませんでしたからね。やっぱり、結果がすべてじゃないですか。日本のファンがどういうものを望んでいるのが重要で、勝てばいいというのであれば、結果を求めるスタイルでも問題ないのではないでしょうか。

――日本以外で注目している国はありますか?

スペインとベルギーですね。どちらもタレントが揃っていますから。特にベルギーは前回もいいと思っていて、今回はもっと良くなっていると思いますから、期待しています。スペインもアセンシオやイスコといった若い選手が育ってきている。ストライカーがいないのがちょっと気がかりではありますが、なにより見ていて面白いですよね。

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文:原山裕平、写真:平間喬、サカイクキャンプ

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