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U‐12ジュニアサッカーワールドチャレンジ2023

「相手にとって難しい状況に追い込む」エコノメソッドスクールが取り組む守備のコンセプト

公開:2023年9月 7日

キーワード:U-12ワールドチャレンジエコノメソッドスクールバルサバルセロナユベントスワーチャレ

U-12ジュニアサッカーワールドチャレンジ。予選リーグではイタリアの名門ユベントスに1-1で引き分け、2位で決勝トーナメント進出を決めたエコノメソッド選抜。

スペイン・バルセロナで生まれた、「サッカーインテリジェンスを高める指導」でおなじみのエコノメソッドですが、今大会のチームは対人守備の強さも含め、攻守にハイレベルのチームでした。

ユベントスとの試合後、エコノメソッド選抜のベルナ・シウラーナ監督(以下、ベルナ)に話をうかがいました。
(取材・文:鈴木智之、写真:新井賢一)

 

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ユベントスと引き分けたエコノメソッドスクール選抜(C)新井賢一

 

<<関連記事:今年も熱い試合がたくさんあったワールドチャレンジ2023を振り返る

 

■急造チームにとっては大会の入り方が重要 

――ユベントス相手に1対1の引き分けでした。試合の感想を聞かせてください。

ベルナ ユベントスが難しい相手だということはわかっていました。僕たちはスクールの選抜チームで、普段チームとしてトレーニングしているわけではありません。それもあって、大会の入り方が重要だと思っていました。その意味では、後半追いつかれましたが、全体としてはいい形で試合ができたと思います。

 

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守備のコンセプトなどを語ってくれたベルナ・シウラーナ監督(C)新井賢一

 

――フィジカル、スピードに優れたユベントスに対して、エコノメソッド選抜の選手たちは、個とグループで対抗する守備が素晴らしかったです。

ベルナ エコノメソッドスクールでは、日頃から守備についてもテーマを設け、しっかりとトレーニングしています。その成果が、この大きな舞台で出せたので嬉しいです。

 

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■「相手にとって難しい状況に追い込む」エコノメソッドスクールが取り組む守備のコンセプト

――守備のテーマはどういうことを教えているのでしょうか?

ベルナ 『プレス』についてであれば、相手選手にスペースを与えないように、しっかりと寄せていくことが重要です。そして、相手をどちらに追い込んでいくのか。外に追い込むだけではなく、利き足ではない方に追い込んでいく。相手にとって難しい状況に追い込んでいきます。そのように頭を使いながら、デュエルに関してプレーしていきます。

『マーク』に関しても、ボールを持ってない相手に対して、どうやって守るのか。認知をするための体の向きをどうやって作るのかといったポイントを教えてます。

 

――それらのコンセプトは、どのようなスパンで浸透させるのでしょうか?

ベルナ 一つのテーマ、例えばプレスであれば、1ヶ月半ぐらいかけてトレーニングをしていきます。一つのテーマを1週間しかトレーニングしなければ、何も頭には残りません。プレスであれば1回のトレーニングで「どちらのスペースに相手を追い込んでいくか」といったように細分化して落とし込んでいきます。

 

――ポイントを落とし込む上で、意識していることはなんでしょうか?

ベルナ コーチが最初から「相手を右に追い込め」などと答えを与えるのではなく、選手自身に考えさせるような質問、問いかけをすることです。例えば「その場面では、相手をどっちに追い込んだ方がいい?」「どっちの方がスペースが少ない?」といった声かけを通じて、選手に理解させて、自分自身で判断できるようにしていきます。

 

■ジュニア年代で攻撃のトレーニングしかしないと将来に悪影響がある

――日本の選手に関して、守備の個人戦術がそこまで身に付いていない印象があるのですが、どう思いますか?

ベルナ サッカーは攻撃だけではなく、守備も含めて、すべてのプレーが重要です。ジュニア年代で攻撃のトレーニングしかしていないのであれば、将来に悪影響があるというか、苦手なところが目立ってしまいます。その考えのもと、我々エコノメソッドは攻撃だけではなく、守備においてもトレーニングしています。

 

――その観点から言うと、ユベントスの試合はどうでしたか?

ベルナ ユベントスが前線からプレスをかけてきて、我々の最終ラインが同数にされたことにより、ボールを持つ時間が短くなってしまいました。相手の攻撃の時間が増えたことで、守備が重要な試合になったと思います。

その中でも1対1で勝つことができましたし、難しい場面では時間をかけることによって味方の戻りを待つといったように、個人ではなく、チームで戦うことができていました。その結果、我々は選抜チームですが、ユベントスという強豪相手に競り合うことができたのではないかと思います。

 

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取材・文:鈴木智之、写真:新井賢一

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