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U‐12ジュニアサッカーワールドチャレンジ2018

バルサの監督から直接指導 合同練習でスペインの子どもたちが見せた日本人との「違い」とは

公開:2018年8月23日

キーワード:アーセナルジュニアサッカーワールドチャレンジバルサアカデミーバルセロナ

日本のサッカークラブに世界の強豪と戦うチャンスを提供することを目的としたU−12ジュニアサッカーワールドチャレンジが今年も開催されます。今年は開催地が昨年までの東京ではなく大阪になりました。これには、関東以外での認知度を高め、日本全国の子供たちに均等に世界の強豪と戦うチャンスが与えられるような環境を作りたいという思いが込められているようです。

大会開幕の前日22日(水)、奈良県・HOS生駒北スポーツセンターでは、前日来日したFCバルセロナのカンテラ(下部組織・インファンティルB)の選手たちが、日本のバルサアカデミーの選手たちと公開合同トレーニングを行いましたので、その様子を紹介しましょう。
(取材・文・写真:貞永晃二)

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日本のバルサアカデミー生徒と合同トレーニングを行った(C)貞永晃二

■バルサが重要視する「サポート」

スペインでは非公開というバルサのトレーニングが見られるということもあって、会場には多くの方が見学に訪れていました。そんな中、インファンティルBのダビド・サンチェス監督らの指導でバルサアカデミー3校(福岡、葛飾、奈良)との合同トレーニングが始まりました。

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バルセロナのコーチに直接指導を受けた(C)貞永晃二

まずセンターサークル内で軽く身体を動かした後、数個のボールが入れられると、自由に動きながらのパス交換に移りました。パスしてダッシュ、受けたい選手は声と身振りでパスを積極的に求めます。監督から「2タッチ、3タッチで」、「強いパスで!長いパスで!」、「パスしたら違う方向へ動こう!」という指示が加わっていきます。

次に、ダビド監督からバルサが重要視する「サポート」についての説明があり、その中の3つをそれぞれトレーニングしていきます。1つ目は「プレーを継続させるためのサポート」。次に「敵を引き付けるためのサポート」。そして最後は「敵ラインを追い越してボールを受けて前進するためのサポート」です。

敵DFと想定したマーカーから離れる動きの際、ただ離れるだけでなく、フェイントを入れること、ボールを受ける際は身体の向きを作っておくことなど監督から次々指示が飛びます。バルサアカデミー3校の選手たちも日頃のトレーニングで教えらているものの、動きがややぎこちなく、時折パスしたボールが浮いてしまいます。しかし、さすがに本国バルセロナの選手たちは、体に染みついているかのように動きはスムーズで、ボールタッチは柔らかく確実にグラウンダーで強いキックを蹴ります。カンテラの選手たちはキックの「音」でも「違い」を見せてくれました。

■初戦の相手はイニエスタの移籍先、ヴィッセル神戸のU-12

3つの「サポート」をそれぞれ個別にトレーニングしたあとは、その3つを混ぜた形でのトレーニングをします。どのサポートを選ぶかは中央に位置する選手が選択し、周囲の選手がそれに合わせてパスを出し、動きます。

十分に飲水タイムをとった後、合同トレーニングの最後に行われたのは、「7vs7プラスフリーマン4」。ゴールは置きませんが、ゲームに近い形で3つのサポートを随所に求めるパス回しのトレーニングです。


その後は、練習ゲームが行われました。バルサアカデミー福岡校→葛飾校→奈良校の順で、バルサの選手たちに果敢に挑んでいきましたが、3試合ともほぼワンサイドゲーム。選手をローテーションしても終始バルサが試合を支配していましたが、アカデミー3校の中にもキラリと光るテクニックでスルりとかわしていく選手もいました。しかしバルサの選手たちはそういう選手を激しく止めに行きます。華麗なテクニックだけではなく、球際の激しさや自分たちはバルサの選手なんだというプライドを感じる瞬間でした。

6度目の来日となったFCバルセロナは今大会も優勝候補筆頭。欧州では新シーズン開始前の準備段階ではありますが、連覇をかけて挑む今大会で最も注目を集める存在であることは間違いありません。バルサはトップチームで長く活躍したサッカー界の至宝アンドレス・ イニエスタが移籍して世界的にも注目のクラブとなったヴィッセル神戸U-12と初戦で対戦します。

ダビド監督は、「バルサを象徴するような素晴らしい選手が今プレーしているチームと対戦できるのは非常に光栄なこと。そういうチームと戦えるということは選手のモチベーションにもつながるので、本当に楽しみにしています」と話してくれました。見逃せない試合になりそうです。

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