あなたが変われば子どもは伸びる![池上正コーチングゼミ]

2025年5月16日

自由すぎる低学年、まじめにやりたい子は怒り出すし、もうカオス! サッカー未経験のお父さんコーチでもうまくまとめる方法を教えて

 

■練習メニューへのアドバイス


(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません

 

練習メニューについて2つアドバイスをさせてください。

1つめ。

ボール遊びのメニューがたくさんある「バルシューレ」もぜひ試してください。一度本を読まれたら良いかと思います。ボールを使ったゲームばかりなので、サッカーの入り口で使うと子どもたちは楽しめるうえ、体を動かせてボールに親しめる。さまざまなメリットがあります。ウオーミングアップや、アイスブレークなどに使えますし、練習メニューの大きな引き出しになるでしょう。

2つめ。

試合をすると書かれていますが、ミニゲームは何人制でなさっているでしょうか? 私が以前から推奨している「スモールサイズゲーム」日本サッカー協会も指導者たちに薦めています。4対4のクワトロサッカーや、3対3です。検索すればすぐに出てくるので、ぜひ試してください。

少人数で試合をすると、子どもたち各々がボールを扱う時間が増えます。そうすれば全員がうまくなります。誰かひとりうまい子を育てようではなく、全員が楽しくできてうまくなるための方法です。

さらにいえば、ドイツなどは3対3を4つのゴールを置いて行います。「フニーニョ」と呼ばれるやり方です。攻撃をするときに目指すゴールが2つあるので、右のゴールに向かうふりをして、左に行く。視野が広がり、そんなことができるようになります。

 

池上 正(いけがみ・ただし)
「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。
大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。
12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。京都府内でも出前授業「つながり隊」を行い10万人を指導。ベストセラー『サッカーで子どもがぐんぐん伸びる11の魔法』(小学館)、『サッカーで子どもの力をひきだす池上さんのことば辞典』(監修/カンゼン)、『伸ばしたいなら離れなさい サッカーで考える子どもに育てる11の魔法』など多くの著書がある。
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