あなたが変われば子どもは伸びる![池上正コーチングゼミ]

2020年3月20日

特定の一人だけ活躍。技術差の大きいチームで全員を上手くするトレーニングはありますか?

■理解力が高まると練習のモチベーションも変わってくる


(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)

 

その次には、ボールを受けたら、そこからクロスを上げるなど、さまざまな選択肢が出てきます。そこを周りの子たちも理解して動く。それがサッカーの動きです。

子どもたちは理解力が高まると、サッカー自体がより面白くなってきます。じゃあ、足りないのがボールコントロールなら、そんな練習をしよう。もしくは、ワンツーの練習をもっとやろう、などとわかってきます。

「これができるようになったら、もっと強くなる」「もっとみんなで点が取れる」と目的意識が高まるので、練習のモチベーションが変わってきます。

みんなで攻めるスタイルに移行する入り口では、最初に攻撃のベースになる動きを理解させることが重要です。子どもに考えさせるのはそのあとです。まずは、コーチが基本のかたちを教えてください。サイドへの展開や、ワンツーでの崩し方、裏のスペースの狙い方など、つまりは崩し方です。そうすると、全員がサッカーを楽しめるようになります。

 

池上 正(いけがみ・ただし)
「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。
大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。
12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。京都府内でも出前授業「つながり隊」を行い10万人を指導。ベストセラー『サッカーで子どもがぐんぐん伸びる11の魔法』(小学館)、『サッカーで子どもの力をひきだす池上さんのことば辞典』(監修/カンゼン)、『伸ばしたいなら離れなさい サッカーで考える子どもに育てる11の魔法』など多くの著書がある。

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