あなたが変われば子どもは伸びる![池上正コーチングゼミ]

2019年1月12日

選手の価値は個人の技術? 日本人に合うのはティキタカだと思うがリフティングやドリブルを極める方針でいいのか?

■周りを見なさい、だけでは判断力は育たない。判断力を身につけるトレーニング

※写真はイメージです。 質問者及び質問内容とは関係ありません

「周りをみなさい」と言うだけでなく、その「周り」を具体的にどう選ぶかを伝えなくてはいけません。

予想できるのは、ドリブル、パス、シュートの三つしかない。どれを選択するか?確率の問題です。

自分が打つ?
ノーマークの選手に渡す?
前の選手をドリブルでかわす?
タイミングをはかるようなドリブルで出しどころを探す?

何を感じられるか。そのために、いつも頭が働いていなくてはできないトレーニングをしてください。

ご相談者様のチームは、「個人が成長したらOK」ということですが、個人が成長すれば間違いなくチームも成長しているはずです。全員が連動して動くはずです。

もし、そうならないのであれば、型にはまったサッカーをしていないか、いい判断がなくても単に前にいる相手を抜きさるだけで終わっていないでしょうか。

プロも輩出したと書かれてありますが、何かに特化して練習するとその選手の強味にはなるので、プロ選手が出てくるのは驚きではありません。

良い判断ができるよう、視野を確保するトレーニングをする。連動して動くことを学ぶ。ここを目指してほしいと私は思います。

池上 正(いけがみ・ただし)
「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。
大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。
12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。京都府内でも出前授業「つながり隊」を行い10万人を指導。ベストセラー『サッカーで子どもがぐんぐん伸びる11の魔法』(小学館)、『サッカーで子どもの力をひきだす池上さんのことば辞典』(監修/カンゼン)、『伸ばしたいなら離れなさい サッカーで考える子どもに育てる11の魔法』など多くの著書がある。
前へ 1  2

関連記事

関連記事一覧へ