蹴球子育てのツボ ~サッカーで子どもは一人前になる~
2025年9月12日
走れない、蹴れない、技術もないグループ分け最下層の息子。やる気も見られないのにサッカーを続けていいのか問題
■アドバイス⑤ 息子さんのサッカーと距離をとろう
(写真は少年サッカーのイメージ ご質問者様及びご質問内容とは関係ありません)
最後の5つめ。どうしても結果が気になるのであれば、息子さんのサッカーと距離をとりましょう。
私の場合は「親は何もしない」でした。世話を焼かない、アドバイスしない、口出ししない。わが子を信頼して、本人がやり始めるまでひたすら待つのです。
こちらが信頼し始めると、親のこころの変化に敏感な子どもはそのことに気づきます。子どもなのでハッキリと言語化はできないけれど、何となく「お母さんは自分を信じてくれている」と感じ始めます。そのことは息子さんの自己肯定感につながります。
そして自分を肯定して自信をつけた子どもは自走します。逆に、親から信頼されない子どもは、なかなか自分から取り組めません。
どうか後者にならないよう、お母さん自身が変わってください。
島沢優子(しまざわ・ゆうこ)
ジャーナリスト。筑波大学卒業後、英国留学など経て日刊スポーツ 新聞社東京本社勤務。1998年よりフリー。『AERA』『 東洋経済オンライン』などでスポーツ、 教育関係等をフィールドに執筆。サッカーを始めスポーツの育成に 詳しい。『桜宮高校バスケット部体罰事件の真実 そして少年は死ぬことに決めた』(朝日新聞出版)『左手一本のシ ュート 夢あればこそ!脳出血、右半身麻痺からの復活』(小学館)『世界 を獲るノート アスリートのインテリジェンス』(カンゼン)『部活があぶない』 (講談社現代新書)『スポーツ毒親 暴力・性虐待になぜわが子を差し出すのか』(文藝春秋)『オシム の遺産 彼らに授けたもうひとつの言葉』(竹書房)など著書多数。『サッ カーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法』(池上正著・小学館) 『教えないスキル ビジャレアルに学ぶ7つの人材育成術』(佐伯夕利子著・小学館新 書)など企画構成者としてもヒット作が多く、指導者や保護者向け の講演も精力的に行っている。日本バスケットボール協会インテグ リティ委員、沖縄県部活動改革推進委員、 朝日新聞デジタルコメンテーター。1男1女の母。新著は「叱らない時代の指導術: 主体性を伸ばすスポーツ現場の実践 」(NHK出版新書)