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お父さんコーチでもすぐに実践できるトレーニング

ドリブルのドリル練習の幅を広げたいビギナーコーチ必見!ドリブルの立ち位置と触るタイミングを磨く練習法

公開:2023年10月 5日

サッカーの指導を学ぶことができる動画配信サービス「COACH UNITED ACADEMY」では、指導経験の浅いコーチに向けて、U-8~U-10年代を指導する際の参考になる動画を配信中だ。

今回のテーマは「運ぶドリブルのクローズドスキルを磨く練習法」。サッカーを始めたばかりの年代にとって、ボールをイメージ通りに扱うことは、身につけておきたいスキルの一つだ。

トレーニングを紹介してくれるのは、ジュニア年代から高校年代まで、多くのチームで技術アドバイザーを務める、小堀一樹コーチ。指導を担当する『JOGADOR』はドリブルを武器に「ゲームの中で常に駆け引きできる選手になろう!」というコンセプトを持ったクラブである。

ドリブル指導に定評のある小堀コーチによる、ドリブルを理論化、言語化して教える様子は必見だ。(文・鈴木智之)

この内容を動画で詳しく見る

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ボールを動かすのではなく、自分が動く!立ち位置の重要性

トレーニングの最初は、ステップワークにフォーカスを当てていく。

小堀コーチは「ボールを扱うことではなく、自分の体を動かすこと、理想の動きに近づけることを目的としたトレーニングです」と話し、「正しくボールが動いているかは問題ではないので、最終的なボールタッチには注目しないでください」と説明する。

ドリブルというとボールコントロールに目が行きがちだが、小堀コーチのトレーニングはボールを扱うための考え方や動作に着目している。そのため再現性があり、指導に取り入れやすくなっているのもポイントだ。

最初に取り組む「ステップワーク」のトレーニングは、コーチの合図に合わせて各種ドリブルを行う。

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まず、ボールを運ぶために必要な3つの場所(ボールに対して正面、右側、左側)に立ち、
コーチの合図で、逆側に移動する動きを繰り返す。

小堀コーチは「ボールに対して足が出ていたとしても、体が真ん中にあると、右側、左側に動いていないので、相手は体を防ぐことができる。まずはボールの右側、左側に立つこと」と実演。

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続いて、小堀コーチが選手の背後を動くので、合図に合わせてコーチと正対するように動き、コーチと向かい合って、ボールを挟んで反対側に立つ動作を行っていく。

さらには「ボールを触ってない方の足を内側に動かすこと」にトライ。「ボールを足でタッチするのではなく、体を動かす」と話し、片方の足でボールを触り、もう片方の足を動かすことを繰り返す。

1つ目のトレーニングと同じように、ボールの右側から左側、左側から右側へと動いて、立ち位置を変える動きをつかんでいく。

次に「ボールを触ってない方の足を外側に動かすこと」にトライ。1つ前のトレーニング同様、ボールに触った足を軸に、左右に足を動かすイメージだ。一連の動きは動画を見ると一目瞭然なので、ぜひ確認してほしい。

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さらに小堀コーチは、ドリブルを理解するために「ボールに触ることのできる9つの位置」を説明。まずはボールに対して正面(真ん中)、右足で触れる場所、左足で触れる場所が基本になるが、これらはボールの手前に体がある状態だ。

続いてボールの右横、左横、右斜め前、左斜め前。そしてボールが背後にある状態、ボールの真上(股下にボールがある状態)の9種類がある。

「立つ場所が9個あるので、合図が鳴ったら、ボールに対して斜め前に立ってから、自由にボールをコントロールしよう」

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次は合図が鳴らないので、ボールに対して自分が動いて場所を調節し、フェイントを入れていく。

「ボールが大事なのではなくて、(試合中は)相手がいて味方がいて自分がいるので、相手と味方を見よう。まずは(ボールに対して)いい場所に立つこと。ボールを見なくても、いい場所に立ち続けられるかの練習だよ」

また「早めにいい場所に立たないと、相手を抜かないといけなくなる。相手を抜きたいのではなくて、フェイントをかけるのは、立つ場所を変えたいから」と、考え方を提示していった。

運ぶドリブルのボールに触るタイミングと触り方

2つ目の動画は「運ぶドリブルの立ち位置」をテーマに、直線のドリブルを実施。ここでは「線の上をドリブルで進むときは遠くを見る」という実演から、ボールの左右に立つことによって、ボールを蹴りやすくなることや「目的地を見ながらドリブルをすると、まっすぐ進むことができる」など、デモンストレーションを交えて解説していく。

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動画では、ドリブルの最中に「いつボールに触るか」という3つのパターンを紹介。ほかにも「ボールを持ち出したら、できるだけ触らずに、右側、左側に動いて、どこにでも展開できるような立ち位置を取り続ける」という動きを通じて、ドリブルの先にあるパスやシュートへと繋げていった。

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ドリブルのトレーニングというと、ドリル形式のものが一般的だが、小堀コーチの指導はそれらとは一線を画している。実際の試合で必要な技術を言語化し、動作の習得も踏まえてトレーニングをしているので、ジュニア年代の基礎として取り組むにはうってつけだ。

ぜひ動画を繰り返し見て参考にするとともに、小堀コーチのデモンストレーションから、多くのことを学び取っていただければと思う。

この内容を動画で詳しく見る

【講師】小堀一樹/
埼玉県滑川高校(現滑川総合高等学校)から日本ウェルネススポーツ専門学校に進学、卒業後、
埼玉スタジアムサッカースクールでサッカー指導者のキャリアをスタートし現在は幼児サッカークラブ&正課体育サッカー指導(埼玉県富士見市、銀の鈴サッカークラブ、埼玉県草加市、草加ひまわり幼稚園)、小学生対象サッカースクール(D-styleサッカースクール、JOGADORアカデミー)、中学生サッカークラブ(ESPORTE CLUBE JOGADOR U-15担当コーチ)高校生外部指導員(ふじみ野高校サッカー部技術アドバイザー)とU-6~U-18まで幅広いカテゴリーのサッカー指導を行っている。

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