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お父さんコーチでもすぐに実践できるトレーニング

すぐに実践できる2対2の攻略法!相手の守備ラインを超える為に必要なパス&コントロールとポジショニング

公開:2023年8月 6日

サッカーの指導が学べる動画配信サービス「COACH UNITED ACADEMY」では、指導経験の浅いコーチに向けて、U-8~U-10年代を指導する際の参考になる動画を配信中だ。

今回のテーマは「相手の守備を崩す、2対2の攻略法」。U-8やU-10年代において、数的同数や数的優位のトレーニングを行うと、攻撃側がうまくいかず、シュートまで持ち込めない現象が起きる。

そこで今回はグループの最少人数である「2対2の崩し」をテーマに、ラポームサッカースクール代表の瀬尾大樹氏にトレーニングを実施してもらった。

JFAの A級指導ライセンスを保持し、長くジュニア、ジュニアユース年代の指導に携わるベテランコーチは、どのようなトレーニング、声掛けのもと、選手を上達に導いていくのだろうか?(文・鈴木智之)

この内容を動画で詳しく見る

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守備ラインを突破する為のコントロールとパスを受ける準備

開始前、瀬尾コーチは「試合中によく起こる2対2の場面で、相手をどう攻略するのか。いくつかのパターンを用いて、整理していきたいと思います」と話し、最初のトレーニングに移っていった。

1つ目のトレーニングは「コントロールを磨くスクエアパス」をテーマに「パス&コントロール」を実施。コーンを四角形の形に置き、選手を配置。前方の選手へパスを出したら、そこへ走って移動する動きを繰り返す。

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瀬尾コーチはプレーを見ながら「ボールが来る前に、どんな準備をする?」と投げかけ、「まずは次の目的を見ること」と伝え、その場に棒立ちになるのではなく、小刻みにステップを踏みながらボールを待つことをデモンストレーション。

さらに「ボールを1回のタッチで足元に止め、パスは相手の体の中心に向かって出すこと」を繰り返し、伝えていった。

また、サッカーを始めたばかりの子どもによくある「パスが味方からずれた位置に行ってしまうこと」にも言及し、「パスがずれたら、身体を運んでボールを止めること」と、動きのお手本を見せていった。

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次に逆回りを行い、左足でボールを止めて、パスはどちらでもOKというルールに変更。左右の足でボールを止める要素をトレーニングしていく。

続いて「青いコーンの人はファーストタッチでボールと体を同時に前に運び、パスをする(コントロールオリエンタード)」と設定をチェンジ。

ポイントは、体の向きを作ってから、前方のスペースでボールを受け、体と一緒に前にボールを運ぶこと。瀬尾コーチは「体の向きが先だよ」「コーンを相手に見立てて、ファーストタッチで相手を越えるイメージでやろう」とアドバイスを送っていった。

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サポートのポジショニングはボール状況に応じて決める

2つ目のトレーニングは「ボール状況に応じたサポートの幅と高さ」をテーマに、2対1を実施。

グリッドの中央にマーカーで目印をつくり、そこを越えたらシュートを打って良いというルールだ。

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ここでは、ボール保持者がプレスを受けているときに、攻撃側の選手はどこへ移動するとパスを受けやすいかをレクチャー。「プレッシャーが掛かっていたら、味方の顔が見えるところに下がってあげて」と、サポートの位置を教えていく。

その結果、コーチングを受けた選手が、ボールを受ける位置を意識的に変えるなど、成果が見え始める。

ほかに「ボール保持者がプレッシャーを受けている状況で、もうひとりの味方が前方でパスを受けようとすると、ボールの局面は1対1になってしまう」と説明。

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「DFのプレッシャーのかけ具合を見て、サポートの高さを変えることを意識しよう」とアドバイスをするとともに「パスが弱いと、DFが追えるので、速いパスを出そう。パスが遅いと、フリーの選手がフリーではなくなってしまうよ」と、パススピードの重要性にも言及していった。

また、プレーする人数が増えると、ボールを来る前の認知や体の向きといった準備がポイントになるため「DFがプレスに素早く来ているときに、足元に止めるとプレスを受ける。相手が来ている場合はワンタッチでパスをするなど、相手の状態を見てプレーを変えること」を重点的に伝えていった。

次の「2対2+1フリーマン」では、DFラインをイメージし、どうやってボランチやFWにパスを入れるのか。幅と高さの調節についてトレーニングしていく。

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設定としては、最初のトレーニング同様、グリッドの中央にマーカーで目印を作り、そこを越えたらシュートを打って良いというルール。フリーマンは2タッチ以内でプレーし、横へのみ動くことができる。

守備はボールを奪ったら、両サイドのミニゴールにシュートを打つか、コーチにパスをする。

ここでは「相手の正面に立つとプレッシャーを受けるので、相手からずれよう。ポジショニングの取り方は幅、高さの順」と考え方を提示。

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トレーニングを通じて、基礎から応用への流れが非常にわかりやすく、コーチングの内容もデモンストレーションを交えて伝えているので、子どもたちも理解しやすいものになっている。

トレーニングメニューに加えて、説明の仕方も参考にしていただけると、実際の指導現場で役立つだろう。全容はぜひ動画で確認してほしい。

この内容を動画で詳しく見る

【講師】瀬尾大樹/
3歳からサッカーを始め高校卒業後、社会人チームなどを経て茨城県で指導者をスタートし、今年で指導歴14年。2013年よりDOサッカークラブでスクール、ジュニアユースの指導に携わり2023年5月にラポームサッカースクールを設立。
現在はラポームサッカースクール代表の他、DOサッカークラブジュニアユースU-15監督、茨城県U-15クラブトレセンAチーフコーチなども務める。
日本サッカー協会公認A級ジェネラルライセンス、キッズリーダー、キッズコーチングアドバイザー、タニラダーC級ライセンス保持。

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