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お父さんコーチでもすぐに実践できるトレーニング

低学年で習得したい1対1の基本技術!相手をかわすドリブルに必要なボールの持ち方と運び方を磨く練習法

公開:2023年6月 1日

COACH UNITED ACADEMYでは、指導経験の浅いコーチに向けて、U-10年代を指導する際の参考になる動画を配信中だ。今回は「1対1に強くなる」をテーマに、マルバサッカースクールの山本汐音氏に「低学年で習得したいボールの持ち方・運び方」のトレーニングを実施してもらった。

山本コーチ自身もマルバサッカースクールの出身で、フットサルリーグのマルバ水戸FCでキャプテンを務めるなど、マルバのスタイルを熟知するコーチだ。

1対1の指導にこだわるマルバサッカースクールでは、どのようなトレーニングを通じて、ボールの持ち方・運び方を身につけていくのだろうか?(文・鈴木智之)

この内容を動画で詳しく見る

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相手を観てスペースにボールを運ぶ・ボールタッチを磨く

小学生年代で重要な「自分とボール」との関係性を育むトレーニング。前編では「スペースに進むドリブルスキルを磨く」「相手の逆をつくドリブルの運び方」をテーマにした、2つのトレーニングを紹介したい。

山本コーチは「1対1の場面で、どんな持ち方、どんな運び方ができるか。難しく考えずに、シンプルな練習で、子どもたちの頭の中を整理しながら、上達に繋げていきたいと思います」と話し、トレーニングに移っていった。

1つ目のトレーニングは「スペースに進むドリブルスキルを磨く」をテーマに「十字ドリブル」を実施。異なる2つの色のコーン(青、黄)を対角線に置き、青コーンから青コーンへ、黄コーンから黄コーンへドリブルする。

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ルールは次のとおり。

1:対角線をドリブル
2:右足だけでドリブル
3:両足を使ってドリブル
4:同じ足のインサイド、アウトサイドを交互に使ってドリブル
5:左足だけでドリブル
6:コーンからセンターサークルに入り、4つのコーンのうち、人が少ないコーンに移動する

山本コーチは「前や横など、様々な方向から各自がドリブルをするため、視野の確保が必要になります。その中で、自分が行きたい場所、スペースに進むドリブルを身につけるためのトレーニングです」と狙いを説明する。

トレーニングは1人1個ボールを使い、一斉にスタート。山本コーチは「できるだけたくさんドリブルして、たくさんコーンを回ろう」と声をかけていく。

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さらに「これってどんな練習?」と問いかけ、質問形式で子どもたちを導いていく。

「これは周りの選手を避ける練習です。ドリブルしながら、まずは何が見えたらいい?」と質問をし、「前や横など、いろんな場所を見ながらドリブルしてみよう」とアドバイス。

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ほかにも「どういう場所に進みたい?」「広い場所は何て言うか知ってる人?」と、子どもたちを飽きさせないように対話をしながら、「スペースをみつけて進むこと」へ意識付けをしていく。

次に、周りを観て、他の人が来たら方向を変えるプレーをデモンストレーション。シンプルな説明とわかりやすい実演で、理解を深めていく。

「どこスペースができそう?」「空いている場所はどこにある」とシンクロしながら声をかけ、「1人目は避けられたけど、2人目、3人目でぶつかっちゃう人がいるから、そこまで気にしてできるように」と助言していった。

続いて、インサイド、アウトサイドを使って、細かく優しいタッチで触り、スペースがあるときはスピードを上げて進む動きにトライ。

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その後、「ドリブルでセンターサークルに入ったら、どこのコーンに進んでもOK」というルールに変更し、「できれば人が少ないコーンに行きたいね」「センターサークルに入ってから、どこが空いているかを考えるのではなく、入る前に見ておこう」といった声かけでポイントを伝えていく。

相手との距離感や、交わすタイミング、駆け引きを学ぶ

2つ目の動画は「相手の逆をつくドリブルの運び方」をテーマに、「コーン避けドリブル」を実施。コーン2本を自分の正面に置き、スタート地点に設定されたマーカーの場所から、相手をかわす練習を行う。

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山本コーチは「コーンを実際の相手と思ってかわすこと」をポイントに挙げ「かわすタイミングや進むコース、スピードの変化を考えた上で、様々なパターンにトライすること」を重視していく。

ルールは次の通り。

1:右足のアウトサイドでコーンをかわす
2:左足のアウトサイドでコーンをかわす
3:コーンの左側に進み、縦に突破
4:コーンの右側に進み、縦に突破
5:左に行くと見せかけて、右にかわす
6:右に行くと見せかけて、左にかわす

山本コーチは「相手の近くに行って避けるとつかまってしまう。相手の守っていない場所をみつけてかわせるように」とデモンストレーション。

さらに「かわした後に前に行こう。うまくいく人は、避けたあとのことも考えているよ。かわした後、スピードを上げよう」と声をかけるとともに、コーチが守備役に入ることで、プレーの狙いをわかりやすく伝えていった。

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このトレーニングはコーンが相手のため、自分の動きにフォーカスできるのもポイントだ。コーチがシンクロしながらアドバイスをすることで、子どもたちも何を意識すればいいのかがわかりやすい。

山本コーチはトレーニングを通じて、プレーにシンクロしながら褒めたり、アドバイスをするなど、飽きさせないように工夫をしている。ぜひ声かけのトーンなどや雰囲気づくりも参考にしてほしい。

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【講師】山本汐音/
malvaサッカースクール水戸校のスクール卒業生でもあり、小学生時代はバーモントカップ全日本少年フットサル大会 全国優勝。
スクール生から現在はmalvaサッカースクールコーチManagerとして、ジュニア年代の指導に携わる。
選手としても日本フットサル最高峰リーグ、Fリーグにてマルバ水戸FCのキャプテンを努める。

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