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イベントレポート

2019年4月 9日

「子どもは、小さな大人ではない」ジュニア年代のトレーニングで意識することとは?

キーワード:ミゲル・ロドリゴ池上正

■ミゲルと池上の目に映る子どもと指導者の関係とは?

続けて、池上さんがミゲルさんに質問したのは「子どもとコーチの関係」でした。池上さんの目には、日本の子どもとコーチの間に上下関係が存在しているように映っていて、そのことが子どもの自由な発想やプレーを抑制している原因の一つだと見えているようです。池上さんは「子どもたちはプレッシャーやストレスの中で生活しています。だからこそ、サッカーやフットサルのトレーニングに来た時に選手が自由にプレーするためには『遊び』の要素が重要」だと語りました。

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このことは、ミゲルさんも同じ意見です。彼は日本の監督やコーチについて「子どもたちのことをまるで『小さな大人』のように扱っている」と例えました。さらに、自分自身の子どもたちに関する考えを力説してくれました。

「子どもは子どもなりの怯えや不安があります。子どもなりに夢やイマジネーションを描く時、大人とは異なる目を持っています。だから、僕はコミュニケーションも関わり方も大人とは異なる要素が必要だと考えています。もちろん、モチベーションも大人とも異なるのです。そして、大人に比べて子どもはエネルギーに満ち溢れています。

日本の学校は厳しいと思いませんか?

日本では、塾にも通っている子がいます。そこで、僕は子どもたちが遊ぶ時には、普段の様々なプレッシャーやストレスを発散させないといけないと感じています。ドリル・トレーニングのように列に並ばされたりする練習は待ち時間が長いと思いませんか? 監督やコーチがユーモアで子どもの笑顔を作ろうとしなかったら、育成で最も必要とするものを理解していないと思います。

話し方は大事です。子どもには大人が考えた解決法をコートの中で与えず、考えさせるように話しかけないと。質問を介して考えさせてあげることです。他には、セカンドチャンスとしてもう一度ボールを与えて、その状況を見せてあげて自ら決断を促してあげることです。たとえ、ミスをしたとしても間違いから学ぶと思いませんか? 日本では、子どもを大人として扱いすぎています。だから、『やるべきことをやれ』と言ってしまいます。間違ったら罰してしまっていることもあるでしょう。そうすると、子どもは決断することを身につけることが出来ないのです。

そもそも子どもは大人とは異なる生き物です。

そういう意味で、真面目すぎてはいけないと思います。子どもと同じ目線に立ってはどうでしょうか? 確かに日本社会においてそうすることは難しいかもしれません。でも、『君を信じているよ』と触れてあげて、気持ちを伝えてあげることが子どもの自信につながります。時にはそれを感じさせることが大事です。難しいですが、子どもが子どもであることを理解してあげることから始めてみませんか? 僕は監督ですが、子どもたちと同じ目線まで下げて指導していきます。でも、子どもは大人の目線まで上げることはできません。そこまでの理解力を、まだ持っていないのです。これが日本の監督とコーチに最も必要だと、僕が思っていることです」

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