千葉県のフクダ電子フィールド／スクエア／アリーナで開催されたU-12ジュニアサッカーワールドチャレンジは最終日を迎え、FCバルセロナが2大会ぶりの優勝を果たしました。

準決勝から決勝戦まで、最高峰の舞台で繰り広げられた熱戦の中、FCバルセロナが名門の実力を遺憾なく発揮し、頂点に立ちました。
（取材：鈴木智之、写真：新井賢一）

　

　

　

　

　

　

■FCバルセロナ、盤石の勝利で決勝進出

準決勝第1試合のFCバルセロナ対FC大泉学園は、3対0でバルセロナが完勝を収めました。開始早々からペースを握ったバルセロナは、セットプレーの精度の高さを見せつけます。

　

前半5分、コーナーキックからクラウディオ・ルイス・アルビニャナ選手が先制点をマーク。さらに8分にも同じくコーナーキックから、アンリック・ビラロー・バスィアナ選手が頭で合わせ、早々に2点のリードを奪います。

その後もピッチを大きく使ったパス回しで主導権を握り続け、後半20分には右サイドからの精度の高いクロスを、再びアンリック・ビラロー・バスィアナ選手がヘディングで押し込み3点目。試合を決定づける圧巻のパフォーマンスでした。

　

■劇的な点の取り合い

　

準決勝第2試合のエコノメソッド選抜対マルバFCは、計7ゴールが生まれる壮絶な撃ち合いとなりました。

先手を取ったのはマルバFC。前半2分、今大会、絶好調の大清水皇輝選手がグラウンダーのパスを右足で流し込み、先制します。しかしエコノメソッド選抜も黙っていません。7分、正面からのフリーキックを北原礼翔選手が見事に決めて同点に追いつきます。

その後、エコノメソッド選抜が立て続けに2ゴールを奪い、3対1とリードを広げます。しかし追いすがるマルバの粘りが光りました。後半30分、大清水選手が持ち味のスピードを活かして抜け出し、GKとの1対1を制して、1点差に詰め寄ります。

そして35分、ペナルティエリア内でマルバの選手が倒され、PKを獲得。これを攻守の要・大内波論選手が落ち着いて決めて同点に追いつくと、勢いは完全にマルバに。

後半40分、大清水選手がスピードに乗ったドリブルで2人をかわし、GKも外して左足で劇的な逆転ゴール。4対3の壮絶な撃ち合いを制したマルバが、決勝進出を決めました。

　

■バルセロナが名門の貫禄を見せつける

　

そして迎えた決勝戦。攻撃自慢の両チームの頂上決戦は、バルセロナが名門の実力を余すことなく発揮する展開となりました。

前半6分、左サイドからの精度の高いパスを受けたペップ・ファレス・ガルシア選手が右足で冷静にシュートを流し込み先制。さらに10分には、攻撃の中心となったマリオ・フランコ・デ・ラ・フエンテ選手の絶妙なスルーパスを受けたペップ・ファレス・ガルシア選手が2点目をマークします。

さらに19分、25分と立て続けに、マリオ・フランコ・デ・ラ・フエンテ選手が左サイドからのクロスボールを巧みに流し込み、前半だけで4点を奪取。圧倒的な攻撃力を見せつけます。

マルバも意地を見せ、後半15分に1点を返しますが、最後まで力及ばず。4対1でFCバルセロナが勝利し、2大会ぶりの栄冠に輝きました。

　

■大会MVPはバルセロナの10番が受賞

　

試合後、バルセロナのジョルディ・ペレス監督は「ようやく調子が上がってきて、決勝戦では良いプレーを見せることができました」と満面の笑顔で語りました。

大会MVPには、決勝戦で2ゴール1アシストの活躍を見せ、大会を通じて高い技術と判断力、そして決定力が光った、バルセロナの10番、マリオ・フランコ・デ・ラ・フエンテ選手が選ばれました。

実行委員長の浜田満氏は閉会式で「この大会は13年目になります。ここにいるのは、第1回大会が開催された年に生まれた選手たちです。第1回大会には久保建英選手、エリック・ガルシア選手など、今では各国の代表として活躍している選手がいます。13年後、この中から彼らのように、世界で活躍する選手が出てくるのではないでしょうか」と、素晴らしいプレーを見せてくれた選手たちにエールを送っていました。

　

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