勉強と進路

2013年6月 3日

ドリブルの練習も英語の練習と同じ!繰り返しやって体で覚えるようになる

 
<<英語は勉強ではなく、サッカーを続けるために必ず役立つ大切なツール!?
 
 
東京・吉祥寺を中心に塾を展開する「進学塾VAMOS」の富永雄輔代表は、勉強指導・受験対策のほかに、プロサッカー選手に語学指導を行なっています。将来、プロのサッカー選手として、海外で活躍したい! という夢を持つ子どもは多いはず。では、サッカーの練習と同じぐらい重要な、言葉の勉強はしていますか? 海外でプレーするのであれば、監督の指示を理解し、チームメイトとコミュニケーションがとれる程度には、言葉を身につけたいもの。富永氏は外国語でのコミュニケーションについて、次のように語ります。
 
「英語を話す目的が友人、知人とのコミュニケーションであれば、活用にこだわる必要はそれほどないと思います。例えば日本語で『私は昨日寝る』と言えば、聞く側は『この人は昨日、寝たんだな』と受け止めてくれるでしょう。Yesterday I sleptではなく、 Yesterday I sleepであっても、『私が昨日、寝た』ことが伝わればいいわけです。細かい伝え方にこだわっていると前に進めないし、話せるようにはなりません。細かい部分は意識せず、まずは単語を覚えて、使うところから始めるといいと思います」
 
 

■発音や文法は気にせず、コミュニケーションツールと割り切ることが大事

前回の記事で紹介した、覚えるべき700単語には活用を含めないそうです。また富永氏は「綺麗な発音にも、それほどこだわらなくてもいいのでは」と言います。「アメリカ、イギリス、オーストラリア、インド……英語は世界中で使われているので、綺麗な発音、正しい発音は国や地域によって様々。これが綺麗、正しいというものはありません。日本語にしても、初対面の目上の人と話すときと、親しい友人と話すときの言葉使いは違いますよね。C・ロナウドは決して綺麗な英語を話すわけではありませんが、堂々と受け答えをしています。日本の語学学習の場合、お手本の先生がいて、お手本通りにやらなければいけない意識が強いのだと推測しますが、もう少し『言葉はコミュニケーションをとるためのツール』だと割り切ってみてもいいと思います」
 
英語×サッカーのスペシャリストである富永氏は、サッカーと言葉の共通点を次のように話します。
 
「700単語×40フレーズ以上のボキャブラリーを身につけ、熟語のフレーズが増えれば、より相手や状況に適した表現をすることができます。UEFAの会長に会ったときに「お初にお目にかかれて光栄です」という敬語のような表現と、パブで隣り合わせた人に「ファーガソンがやめたんだけど、どう思う?」と聞く英語は違いますよね。英語もサッカーと同じで、ミスをすれば戻って繰り返します。しかし、日本人は失敗することが苦手で、ミスをすることを恐れる傾向があります。サッカーでは失敗を恐れると上達しませんが、語学の習得も同じだと思います。サッカーも英語も練習をして、成果を試して、失敗したら戻ってまたやる。それの繰り返しで、サッカーと英語を分けて考える必要はないのかなと思います。ドリブルの練習も英語の練習も、繰り返しやって体で覚えるわけですからね」
 
勉強とスポーツは相反するものではないし、両立も十分に可能です。海外でサッカー選手として活躍したい! という夢のためにサッカーをして、良い食事をとり、身体を作ることと同じように、言葉を覚える。その考えが当たり前になったとき、さらに多くの日本人選手が海外で活躍する時代が来るのではないでしょうか。
 
 
<プロフィール>
富永雄輔(とみなが・ゆうすけ) スペイン出身。幼少期をマドリッドで過ごしサッカーの虜になる。京都大学卒業後、進学塾VAMOSを設立。独自の指導法で毎年高い合格実績をあげる。受験メソッドと自分の海外生活の経験を生かし、現在はサッカー選手の海外移籍のサポートや語学の研修も行っている。
 
進学塾VAMOS
VAMOS-INFINITO
 
 
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