こころ

2017年7月31日

良い親の定義に縛られていませんか? 子どもがスポーツを楽しむために"本当に必要なこと"とは

■子どもがスポーツを楽しむために、定義をほどいてみよう

「クリエイター」は、子どものスポーツを考える時、キーワードのひとつになるものでしょう。
 
「良い親」はさぼらずに子どものためによいチームを探し、よいコーチを探し、よい指導を受けさせ、コンディショニングに注意して、子どもの成功をサポートする。しかし、良い親であろうと頑張りすぎると、スポーツは子どものものではなくなってしまうのではないでしょうか。なぜなら、子どもがいかにスポーツをするかということよりも、親がいかにして子どもを創り上げるかということに重心が移ってしまう恐れがあるからです。
 
ここ20年ほどで、スーパースター選手の親が子育てについて執筆した本が、たくさん出版されるようになりました。これも、親が子どもを良い選手に創り上げなければと、考えられるようになったからかもしれません。
 
コークリー教授は「親は、子どもの成功にも失敗にも責任を持たなければと考えるようになっています。ですから、子どもの代弁者や代理人のようにしなければいけないと思うのです。コーチや審判が自分の子どもに不利になることをしたら、子どもに代わって何かを言うのが親の義務だと考えているのです」と言います。
 
子どもの成功をサポートする良い親であろうとしたはずが、子どもから楽しみを奪い、コーチや審判に不快な思いをさせてしまっていたのなら、悲しいことです。
 
「良い子どもであり、素晴らしい選手を育てるために親は●●しなければいけない。親は●●してはいけない」。世の中にはそういう言葉がたくさん溢れています。メディアからも人からも。しかし、親が子どものために本当にやらなければいけないことはひとつか、ふたつしかないのかもしれません。良い親の定義に縛られていると感じたら、それを一度、ほどいてみませんか。
 
 

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