長年、バルサキャンプを実施する中で、最近では参加者のなかから、スペイン留学を希望する子どもたちも増えているそうです。

その理由を、浜田さんはこう説明します。

「やっぱり、知らないことを教えてくれるというのが大きいでしょうね。こんなこと知らなかったという感想が多いですし、スペインに行けば、もっといろんなことを身に付けられる。キャンプを体験することで、そういう志が生まれてくるのではないでしょうか」

実は過去にバルサのスクールコーチとしてこのキャンプに帯同したイバン・パランコ・サンチアゴ氏は、今季より東京ヴェルディのヘッドコーチを務めています。ミゲル・アンヘル・ロティーナ監督の右腕として、主に攻撃面の戦術を指導しているのですが、プロの選手たちでさえ、初めて習うことの連続で、驚きの声を上げていると聞きます。

「それを、このキャンプでは身に付けることができるんです」と濱田さんは言います。 「プロの選手が大人になって習うことを、子供のうちに学べてしまう。それがバルサキャンプの最大のメリットですね」

【後編】