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「気合が足りないから走れ」は間違い!試合後の罰走が有害である理由と親にできること

公開:2015年9月21日 更新:2021年1月27日

キーワード:怒り罰走

 

■目の前で罰走が行われたとき、親はどうすることもできないのか?

負けから学ぶことはたくさんあります。しかし、それはあくまでも全力で試合に臨むことが前提条件になります。自分たちのベストを尽くしたが、残念ながら負けたという図式があるからこそ、その理由を試合内容から分析し、できなかったことを練習していくというステップを踏むことができます。コーチには子どもたちが全力で試合に臨める環境をつくることが求められるのです。
 
でも前述したように罰走があるから力を温存しようと、あるいは試合前に不必要に厳しい走りやアップをしたためにすでに疲れてしまったからと、力を出し切れずに負けたのなら、どうやってそこから先に進むことができるでしょうか。いつまでも堂々巡りか後退し続けることにしかなりません。負けたからと選手のせいにして罰走をさせる行為は指導者コーチのエゴでしかなく、選手が全力を尽くす機会を奪っているということになるのです。
 
そんなとき親は「コーチの言うことは絶対だ」と口をつぐんで、見守ることしかできないのでしょうか。じっくり話し合う機会を持つことが大切だと思われます。コーチにはそれぞれ考えがありますから、納得のいく答えを出してもらうべきでしょう。「自立を促すため」「忍耐力を身につけるため」と、黙って子どもの体と心が傷ついていくのを見ているのは正しい判断でしょうか?
 
 「そんなのは詭弁だ。厳しい練習を乗り越えてこそ、最後まであきらめない精神力を身につけることができる」と反論されるかもしれません。厳しい練習が不要だとは言いません。そして苦しい時でも足を動かし続けなければならない状況は確実に存在します。歯を食いしばって立ち向かわなければならないときはあります。しかし、どのように厳しい練習を課すのかは真剣に考慮されなければなりません。
 
 「これだけの練習量をこなしたんだから」ということで自信を得るという考えはもっともらしく聞こえますが、そこまでしないと自信を得られないという点こそが問題なのだと思うのです。自信をつけるためならやるべきことを明確にし、一つ一つをクリアにする方がいいですし、逆境でも戦う気持ちを育むためなら一つ一つのミニゲームで真剣に戦う機会を増やす方がいいはずです。 「気持ちが弱い」と文句を言うのならば、集中力をコントロールするメンタルトレーニングを取り入れるべきでしょう。理不尽さの中に身を置くことでしか、耐えることを学ぶことができないというのは寂しすぎる話ではありませんか?
 
子どもたちを甘やかすべき、と言っているのではありません。やるべきことには徹底的に時間を割き、できるまでやり通すことは非常に大切です。では何をするべきなのか。それを知るためにコーチも親も学ばなければならないのです。専門知識や科学的見地とはどの分野においても、なぜそうなのかと理解しようとしてくれる人がいない限り、意味のあるものにはなりきりません。子どもたちはサッカーが好きで、サッカーがうまくなりたくてチームに集まってきています。サッカーの練習の中でなら彼らはいくらでも耐えることができるし、貪欲に成長へのカとしてくれます。そんな彼らの気持ちと真正面から向き合い続けること。それがあって初めて、知識や経験が生かされるのではないでしょうか。
 

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