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日本サッカーがFIFAランキング201位の国から学ぶこと

公開:2014年9月 2日 更新:2014年9月 3日

キーワード:アジアカンボジア大会指導社会育成

■地域のきずなが、カンボジアの選手を育む

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大会期間中のセンターには、出場する選手たちと同年代の子どもや、その父母の世代が観戦する姿が目立った。その多くは、試合に出場する選手の親ではなく、選手が通う学校の同級生やその親なのだという。
 
「カンボジアの人は、自分の子どもだけを応援するような感じではなくて、地域のチームを応援しています。今大会にも、そういう風景がありました。大会を通して調子が悪かった選手がいるのですが、そのお父さんが見に来ていて。普通なら自分の子どもが交代させられたらおもしろくないと感じるはずじゃないですか。だけど、その交代でチームがいいプレーをすると喜ぶんですよ。勝った試合も喜んでました。むかしの良き時代の日本にもそういう地域性はあったじゃないですか。隣の息子を叱るじゃないですけど、隣近所の子どもをひっくるめてお互いに愛情をかけて、面倒を見ている感じ。ここ最近、日本で薄れてきてしまったものがカンボジアでは感じられます。とにかく温かいです。ぼくもトンレ・バティの家族の一員として迎えてもらってます」
 
アットホームな雰囲気。自分の子どもだけでなく、地域のみんなが家族という雰囲気は、カンボジアの日常として、アカデミーの外側にもあるようだ。子どもにとっては、地域の人が見てくれているという安心感があったり、親からの意見よりも、周りからの意見の方が、厳しいことも優しいことも聞き入れ易かったりするため、子どもが伸びる環境を作りやすいと壱岐監督は話す。
 
「日本も、地域密着型の会員制クラブ、いわゆるスポーツクラブが沢山できてくると、状況がまた変わるかもしれませんね。近所の人が近所のクラブを支える仕組みです。サッカーが繋げる地域のコミュニティができます。スペインなどヨーロッパの大会も見てきましたけど、本当に小さな街が国際大会を開いているんです。その街のクラブが参加するというのが条件で国際大会を開き、目玉になるような有名なチームが参加したり、他の国からも参加したりというような。そうやってクラブを中心に街を活性化させているのです」
 
社会が成熟し、サッカー先進国の仲間入りを果たしている日本も、このカンボジアのケースに学ぶことはありそうだ。壱岐監督のU-14カンボジア代表は、2023年に向けた国家プロジェクトがあったからこそ編成されたチームであるが、すでにその枠を超えてトンレ・バティという小さな街のクラブとなりつつある。そのクラブの強化を支える大会「YAMAHA CHALLENGE INTERNATIONAL FRIENDLY MATCH」とともに、カンボジアにおけるサッカーを中心としたコミュニティ造りのロールモデルとして認知され、この国のスポーツの発展に大きな役割を果たしていくかもしれない。
 
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協力: GFA Soriya、長谷川雅治(F.C. Asia Project)

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