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インタビュー

日本代表選手も育てたGKコーチが大津高校の選手権に帯同。全国大会で感じた守護神の成長と声の重要性

公開:2022年3月24日

2021年の年末から開催された「全国高校サッカー選手権大会」で準優勝を果たした、数々のプロサッカー選手を輩出してきた熊本県立大津高校。決勝戦で青森山田高校に敗れはしたが、固い守備をベースとした攻撃的なスタイルで旋風を巻き起こした。

そこでCOACH UNITEDでは、大津高校のGK育成の礎を築き、高校選手権で臨時コーチを務めた澤村公康GKコーチに、高校選手権での大津GK陣の取り組みを話してもらった。(取材・文:鈴木智之/写真:森田将義)

(※COACH UNITED 2022年3月8日掲載記事より転載)

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(第100回全国高校サッカー選手権大会で大津高校の臨時GKコーチを務めた澤村公康氏。取材はオンラインで実施)

技術面に加えてメンタルの強さも発揮した守護神・佐藤瑠星選手

100回記念大会となった高校選手権。大会No.1GKの呼び声高かったのが、大津高校の佐藤瑠星選手だ。191cmの長身でシュートに対する反応がよく、アジリティにも秀でた守護神である。高校選手権では前橋育英や東福岡といった、優勝経験を持つ強豪を相手にゴールを死守し、大会優秀選手に選ばれている。

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(大津高校の佐藤瑠星選手)

澤村コーチは佐藤選手に対し、「サイズもあって、ポテンシャルがある。人間的にも、前向きな選手です」と高く評価する。

大津高校では、福邑健仁GKコーチがメインで指導しており、大会期間中は試合に出るメンバーは福邑コーチ、その他の選手は澤村コーチが指導にあたっていた。若きGKたちと接する中で、澤村コーチが強調したのが「GKらしい振る舞いをしよう」ということだった。

「まずはGKというポジションをエンジョイすること。そして喜怒哀楽、感情表現をしっかりしようという話はよくしました」

さらに澤村コーチは佐藤選手に対し、メンタル面では「ゴール前から、エネルギーを発信すること」。技術面では「ゴールを守るのではなく、相手のボールを奪いに行くようなプレーをすること」を伝えたという。

「佐藤選手はキャッチングのテクニックが良いので、シュートストップにしても地上戦のブレイクアウェイにしても、エアバトルのクロスにしても、守るキャッチングではなく、ボールを奪いに行く意識づけをして、ボールに挑むことの重要性を伝えていきました」

澤村コーチが印象的なプレーに挙げたのが、ベスト4をかけて臨んだ前橋育英との一戦だ。その試合で佐藤選手は、技術面に加えてメンタルの強さも発揮した。

「前橋育英さんとの試合では、エアバトルで一度かぶってしまったのですが、その後も同じ状況でキャッチングしに行きました。一度ミスをすると、次のプレーでセーフティなプレーを選択する若いGKが多いのですが、彼は平然とキャッチしに行きました。精神的な部分でも、将来性のあるGKだなと感じた場面でした」

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迎えた決勝戦。相手はインターハイ、高円宮杯プレミアリーグEASTを制した王者・青森山田だ。試合は4対0で青森山田の圧勝。大津にとっては悔しい結果となった。澤村コーチは語る。

「決勝戦の失点はゲームを左右するコーナーキックやロングスローといったセットプレー、そしてメンバーチェンジ後に起こりました。GKとしてチームマネジメントが必要という場面でしたので、それも彼の将来に向けていい経験となったのではないかなと思います」


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負けている時でも流れを変えられる「声の重要性」

澤村コーチはかつてサンフレッチェ広島やロアッソ熊本で指導し、シュミット・ダニエル選手や大迫敬介選手とともにトレーニングを積んできた。久しぶりに高校生の真剣勝負に帯同して感じたのは「声の重要性」だったという。

「(大津の)平岡総監督も言われていましたが、『1秒の言葉』ってすごく大切で、『サンキュー』や『寄せろ』、『出ろ』、キーパーが飛び出すときの『キーパー!』という戦術的な声や、プレー後の仲間に対するリスペクトの声など、一瞬で仲間に伝わる言葉がたくさんあります」

昨今の無観客、あるいは声援禁止の試合では、選手や監督・コーチの声がピッチに響き渡っている。

「チームの流れがいいとき、勝っているときに必ずあるのが声で、うまくいっていないとき、負けが込んでいるときになくなるのが声です。サッカーはチームスポーツなので、GKが率先して声を出すのはもちろんですが、チーム全員で声を掛け合うことが大切です。大津の選手を見ていると、トレーニング中から呼応する場面が多く、チーム内で信頼関係があって、エンジョイできているんだなと感じました」

澤村コーチがジュニアからトップまで、選手を指導する上で大切にしているのが「コミュニケーション」だ。選手との対話では前向きな言葉を使い、できないところより、できたところに目を向ける。試合ではシュートを打たせないように、積極的な声で味方とコミュニケーションをとり、ボールを奪いに行く。

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「コミュニケーションは、一人でとることはできません。まずは仲間が聞き入れてくれることが大切で、そのためにはネガティブではなく、ポジティブな言葉がいいと思います。試合中であれば、聞き取りやすい発声で、簡潔に伝えることも重要です。また、コミュニケーションは話すだけでなく、聞くことも必要です。耳だけで聞くのではなく、目と耳を使って『聴く』。会話は目と耳が重要なんです」

ただ、と一言区切って付け加える。

「平岡先生もよくおっしゃっていますが、いちばん大事なのは心です。それはプロであっても、子どもでも同じ。そのことを改めて感じさせてくれた、高校選手権でした」

澤村コーチは現在、子ども向けのGKスクールからGKクリニック、大学チームのコーチなど、GKをサポートする活動をしている。その原点は、GKコーチとしてのキャリアをスタートさせた、熊本県立大津高校でのトレーニングだ。大津で澤村コーチに指導を受け、プロになった選手は何人もいる。

選手だけでなく、多くのGKコーチも輩出した、澤村コーチの熊本での活動。その原点と言えるチームが100回記念大会で凱旋し、好GKを擁してファイナリストになったのも、これまで積み上げたキャリアが生んだ縁と言えるだろう。

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