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インタビュー

「サッカーはグローバルなコミュニケーションを豊かにするスポーツ」1970年代から日本サッカーを支える、富士フイルムビジネスイノベーション株式会社の熱意

公開:2022年3月24日 更新:2023年6月30日

サッカーを支える企業にスポットを当て、想いを聞く企画。今回は富士フイルムビジネスイノベーション株式会社 です。「FUJIFILM SUPER CUP(旧・FUJI XEROX SUPER CUP)」や高校サッカー選手権大会などのスポンサーを長く務める同社は、どのような想いでスポーツと関わっているのでしょうか? 宣伝部 宣伝・ブランドマネジメントグループの木原元輔さんにうかがいました。(取材・文 鈴木智之)

――富士フイルムビジネスイノベーション株式会社の事業内容について教えてください

弊社は2021年4月より社名が「富士ゼロックス」から「富士フイルムビジネスイノベーション」に変わりました。複合機やプリンター、ソフトウェアなど、オフィス業務を円滑にする商品やサービスの提供を通じて、お客様の課題解決や事業成長に貢献しています。

――富士ゼロックス時代から「FUJIFILM SUPER CUP(旧・FUJI XEROX SUPER CUP)」を始め、サッカーに対する協賛を積極的に行っているイメージがあります。

ありがとうございます。弊社は1970年からサッカー協賛を行っています。今年の1月から2月にかけて、半世紀以上に渡ってサッカーに関わってきた歴史を振り返る写真展を開催しました。コロナ禍にもかかわらず、3週間で約1万人の方に来場いただきました。

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©全国高体連サッカー専門部記録部/高校サッカー年鑑
写真展に展示された全国高校サッカー選手権大会(1997年)の試合風景

――1970年といえば、日本でサッカーはマイナースポーツでした。なぜ、その頃にサッカーの協賛をしようと思ったのでしょうか?

確かに日本ではまだマイナースポーツでしたが、グローバルな視点で見れば、ヨーロッパや南米では当時からサッカーが人気・影響力ともにナンバーワンのスポーツでした。サッカーは世界中の人々が感動を共感しあえるスポーツであり、人と人とのコミュニケーションを豊かにするという点で当社の企業理念とも一致していました。このことが、サッカーを協賛することになったきっかけのひとつです。

――最初はどの大会から協賛を始めたのでしょうか?

1970年に全国高校サッカー選手権大会へ協賛したのが始まりです。その後、1979年から1990年まで協賛した「XEROX SUPER SOCCER」には、マラドーナやクライフ、ベッケンバウアーなど、世界のトップクラスの選手たちが数多く出場しました。ちなみにクライフ選手がワシントン・ディプロマッツの一員として第2回大会で対戦した日本代表のメンバーの一人が、元日本代表監督の岡田武史さんでした。

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©フォート・キシモト
写真展に展示されたXerox Super Soccer 第2回大会(1980年)の岡田武史選手とヨハン・クライフ選手

――「XEROX SUPER SOCCER」とは、懐かしいですね。
昔からサッカーを観ている方からは、そう言っていただくことが多いです(笑)。1993年にJリーグが発足するタイミングで、「XEROX SUPER SOCCER」はJリーグチャンピオンと天皇杯のチャンピオンが対戦する「FUJI XEROX SUPER CUP」になりました。そして2021年4月の社名変更に伴い、大会名が今年から「FUJIFILM SUPER CUP」になったという経緯があります。

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©URAWA REDS

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©J.LEAGUE
2022年より、ブランド名を冠した大会名「FUJIFILM SUPER CUP」へ

――1994年から28年間に渡って協賛してきた「FUJI XEROX SUPER CUP」は、同一企業の協賛で最も長く開催されたサッカースーパーカップ大会として、ギネスの世界記録に認定されました。数々の名勝負が生まれましたが、印象に残っていることはありますか?

最近では2020年大会が印象的です。横浜F・マリノスとヴィッセル神戸が対戦したのですが、PK戦で9人が連続で失敗する出来事がありました。これは大変珍しいことで、多くのメディアで取り上げられました。ちなみに、表彰式にいらした日本サッカー協会会長の田嶋幸三さんは、弊社が高校サッカー選手権大会の協賛を始めて間もない1970年代半ば、浦和南高校のキャプテンとして全国優勝を果たしています。当時高校生だった方が、今ではJFAの会長になられている。まさに日本サッカーの歴史とともに我々も歩んできたんだなという気持ちになりました。

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©J.LEAGUE
FUJI XEROX SUPER CUP 2020年大会は、PK戦での9連続失敗の末、ヴィッセル神戸が優勝

――サッカーをスポンサードすることで、どのようなメリット、ベネフィットがあるとお感じでしょうか?

サッカーは誰もが知るスポーツであり、ルールもシンプルです。大人から子どもまで楽しむことができますし、話題にもしやすい。サッカーというスポーツを通じて、様々な方とコミュニケーションを図れることも大きなメリットだと感じています。弊社はタイに現地法人があるのですが、今年の「FUJIFILM SUPER CUP」では、川崎フロンターレからタイ出身のチャナティップ選手が出場したことで、タイの従業員やサッカーファンからも大きな反響がありました。

――アジアでもJリーグは人気ですからね。

タイでも海外放映を通じて100万人以上の方に試合を視聴いただき、現地法人は大騒ぎでした(笑)。サッカーをスポンサーすることで、アジアでの知名度が上がり、海外からのお問い合わせをいただくことも多いです。

――今後、どのような形でサッカーと関わっていくビジョンをお持ちですか?

今年の「FUJIFILM SUPER CUP」でも実施したのですが、サッカーを通じて社会貢献活動ができればと考えています。今回は地域社会の課題を解決するためのサステイナブルアクションとして、地域の未来を担う若者や子育て家庭の食糧問題に寄与するため、ファン・サポーターの方からご家庭で余っている食品を試合会場で集め、食品を必要としている方々へ寄贈する「フードドライブ」という取り組みを実施しました。一度の実施で、数百キロの食品が集まりました。このように、サッカーを観て楽しむだけでなく、地域や社会の課題を解決する取り組みにもつなげていければと考えています。Jリーグさんともよく話をするのですが、スポンサーではなく、パートナーという形でサッカー界に貢献できればと思っています。

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今年2月の「FUJIFILM SUPER CUP」で実施したフードドライブの様子

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取材・文 鈴木智之

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