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インタビュー

【後編】ストリートで育まれた才能 ラファエル・ファンデルファールト

2011年1月28日

 世界中の様々なスター達はどんな幼少期、少年時代を過ごしたのでしょう。彼らの知られざる一面や苦労、努力の一端に触れるこの連載。今回は、オランダ代表やイングランドのプレミアリーグ・トッテナムで鮮やかなパスを出し続けるMF、ラファエル・ファンデルハールトのストーリー、後編です。

 ストリートで技術を磨き続けたラファエル。ファンデルファールト一家が、息子ラファエルが持つ特別な才能に気付いたのは、彼が10歳の頃でした。そして、そのときにちょうど滞在していた街がアムステルダムでした。そして、ファンデルファールトはこの街の有名クラブ・アヤックスの下部組織に入団します。国内きっての才能が集まるこのビッグクラブのユースチームでも、ストリートで培った彼の自由な発想とテクニックは際立っていました。さらに、少年時代には"やんちゃ"だったという負けん気の強さも、厳しいユースチームで生き残ることができた要因のひとつとなっていたようです。

「自分の居場所を守るために、ケンカをすることもあった。でも、そうしたスピリットは今でも役立っているのかもしれない。競争があるのはフットボールの世界でも同じことだからね」

 激しい競争を勝ち抜き、アヤックスのファーストチームでプロデビューを果たしたファンデルファールトは、愛する家族に心憎いプレゼントをしたそうです。

「アヤックスのファーストチームに入ったとき、両親に家を買ったんだ。両親がちゃんと家に住むのはそれが初めてだったんだけど。ちょっと不思議な感じだったけど、とてもよいことをしたと思う」

 こうして晴れて"独り立ち"したファンデルファールトは、ドイツのハンブルガーSV、スペインのレアル・マドリードを経て、現在はイングランドのトッテナムで活躍しています。トッテナムのハリー・レドナップ監督はこう言っています。

「彼はストライカーのちょうど真後ろでプレーし、スペースを見つけて常に動き、常にボールを探している。苦しい局面でもボールを受けることができるし、ボールを守るための体の使い方も上手い。だからマークされていてもボールをもらえるんだ。本物の一流プレーヤーだよ」。

 監督もストリートで身につけた彼の能力に対する称賛を惜しみません。トップ下というポジションでプレーの自由を与えられているファンデルファールト本人も、「戦術に関するつまらないスピーチがなくて、試合前も『楽しんでこい』とか『頑張ってこい』しか言われない」という自由なチームの雰囲気を、とても心地よく感じているようです。

 自分の環境を卑下したり、他人の環境をねたんだりするのではなく、置かれた環境に順応しサッカーにのめりこんでいったファンデルハールト。幼少の頃、自然に培われた精神的なたくましさは、きっと今に活かされているはずです。世界中の注目を集めるスター達にも様々な過去、それぞれの環境があり、そこでポジティブに生活してきたことが、今につながっているのです。

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Action Images/アフロ

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