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健康と食育

サッカー未経験の親でもできる!わが子を助ける2つのセルフテーピング

公開:2016年8月29日

キーワード:JYDテーピング応急処置

日本サッカーのさらなる発展に重要な次世代選手の育成を目指して、2016年に発足した事業。それが「JFA Youth & Development Programme(通称JYD)」です。今年8月、JYDのオフィシャル・サポーター、ニチバン株式会社によるテーピング講習会が行われました。ここでは、知っておくとケガの予防になり、パフォーマンスアップにつながる「子どもがひとりでできる」テーピング方法を紹介します。サッカーをする子を持つ保護者の方は、ケガ予防や応急処置の方法について、ぜひ参考にしてみてください!(取材・文 鈴木智之)
 
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■応急処置で最も重要だと言われているのが“圧迫”

ニチバン株式会社の花村徹さんは、講習会に詰めかけたサッカー少年・少女を持つ保護者を前に、次のように語りかけます。
 
「今回は応急処置の仕方と、ケガを予防するためのテーピングテープの使い方をお教えしたいと思います。ケガをすると大好きなサッカーができなくなりますし、大事な試合に出場できなくなることもありますよね。そのようなことを防ぐためにも、ぜひテーピングの方法を知っておいてください」
 
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まずは応急処置の仕方から。サッカーで多いのが足首のねんざです。よくあるケガのシチュエーションが、ジャンプをして着地をするときにひねる。相手に足を踏まれる。シュートをするときに地面を蹴ってしまう…。足首をねんざしたときには、テーピングを使ってどのような応急処置をすればいいのでしょうか?
 
花村さんは「まずはRICE処置をしてください」と言います。RICEとは安静(Rest) 、冷却(Ice) 、圧迫(Compression)、挙上(Elevation)の頭文字を合わせたもので、ケガをしたときはまず患部を冷却し、サポーターやテーピング、包帯などで圧迫します。受傷後にテーピングを巻くことは、患部を「圧迫」することになります。
 
「近年、スポーツメディカルの分野で、応急処置で最も重要だと言われているのが“圧迫”です。打撲や捻挫をした直後に、血管からの出血を最小限に防ぐための処置として圧迫をします。圧迫をして患部を冷やすことで、何も処置をしないときと比べると、ケガからの復帰は早くなりますので、必ず応急処置をしましょう」(花村さん)
 

■足首のセルフテーピング

 
使用するもの:セラポアテープFX50mm
 
【テーピングの方法】
1)椅子の上に受傷した足を乗せて、足首の角度を90度にする
2)テーピングテープの1本目は、内くるぶしの上、握りこぶし一個程度のところから始める
3)内くるぶしの中央を覆うようにかかとを通し、外くるぶしまで貼る
4)テープの長さは、内側と外側が同じ高さになるようにする
5)テープを切った後、足に垂直になるように注意しながら強めに引っ張り、外くるぶし側で止める
6)テープの2本目は内側から始め、1本目と同じ方向に足指の方向へ半分ずらし、強めに引っ張って貼る
7)小指側から足首の前面を通して、すねの内側まで強めに引っ張る
8)その後はらせん状に、引っ張らずに巻き上げていく
9)はがれを防止するため、1本目のスタート位置の高さまで覆い完成
 
【ポイント】
・内側へのひねりを制限するため、1本目のテープはかかとを支点に、内側と外側の両方を強めに引っ張って貼る
・はがれ防止のため、2本目はすねの内側から引っ張らず、らせん状に巻く
 
足首のセルフテーピングは、ケガをした直後の応急処置だけでなく、ケガの予防にもなります。関節の緩い子どもは、関節をテープで固定することでパフォーマンスアップにもつながるので、ぜひやってみてください。 足首のセルフテーピングは、ケガをした直後の応急処置だけでなく、ケガの予防にもなります。関節の緩い子どもは、関節をテープで固定することでパフォーマンスアップにもつながるので、ぜひやってみてください。
 
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続いては、疲れを予防するための「足裏テーピング」です。
 
花村さんは「足底筋膜炎の子は、足裏テーピングをすると治りが早くなります。また、大人の場合は立ち仕事や長時間歩く時に足裏テーピングをすると、疲労が軽くなりますし、女性の方であれば、外反母趾の痛みの軽減にもなります。足裏にアーチを作ることでクッション効果がおきて血行が良くなるので、冷え性対策にもおすすめです」と語り、参加者が自分でできるよう、テーピングの仕方をレクチャーしていきます。
 

■足裏のセルフテーピング

 
使用するもの:セラポアテープFX 50mm(男性)/38mm(女性)
 
【テーピングの方法】
1)イスに片方の足のつま先を乗せ、足首の角度を90度に保つ
2)テープの1本目はかかとにかからない位置に、小指側から土踏まずを上げるように、軽く引っ張りながら貼る
3)2本目は母趾球にかからない位置に、小指側から土踏まずを上げるように、軽く引っ張りながら貼る
4)3本目は1本目と2本目の間に、軽く引っ張りながら貼る
 
【ポイント】
土踏まずを上げるよう、軽く引っ張って貼る
歩行時の違和感を避けるため、足の甲の部分は空ける
 
足裏テーピングは、サッカーをする際にも効果があるようで、花村さんは次のように説明します。
 
「土踏まずを上げると足の指が開きやすくなります。そのため、サッカーをするとき、シュートの場面で軸足をしっかりと踏み込む効果が見込めます。試合の終盤に疲れてしまう選手は、足裏テーピングをすることで、土踏まずの筋肉が下がってこなくなり、クッション性を保つことができます。その結果、ひざや腰にかかる負担を和らげることができます」
 
足裏テーピングは「最後のところで踏ん張りが効かない」「腰やひざが痛くなり、走れなくなってしまう」という子には、おすすめのテーピングと言えるでしょう。ニチバンが推奨するのが、ひとりでできる「セルフテーピング」。トレーナーがいなくても、自分でテーピングをすることができれば、ケガ予防や応急処置を迅速に行うことができます。小学生でも慣れればできるものばかりなので、ぜひトライしてみてください。
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取材・文 鈴木智之

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