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大西貴の親子でサッカーを楽しもう!

勉強がサッカーにおける将来の選択肢を広げる(1/2)

2011年9月30日

キーワード:文武両道

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「ウチの息子が、娘が今度サッカーを始めました!……でも、サッカーってどんなところを見たらいいんでしょう?そして、どんなところが楽しいんでしょうか?」そんなホントは相談したいけど、いまさら人には言えない悩みをもっているお父さん、お母さんに応える「大西貴のサッカーを楽しもう!」。
第5回のテーマはしたくないけど、しないと困る「勉強」について。自身は子ども時代「勉強していない」と即答してくれた大西さんですが(笑)、「サッカー」と「勉強」をどのように関連付けるか。サッカー選手と指導者、そして子どもを育てる親というそれぞれの視点から、わかりやすく話をしてくれました。そして、もちろんいつもの「サッカーお悩み相談室」もあります! 
 

■「サッカー」と「勉強」、目標に向けて「将来の選択肢を広げる」手順は同じ!

――今回のテーマは「勉強」です。「サッカー」と「勉強」は、一見すると全く関係ないように思えますが…。

大西「いやいや、そんなことはないですよ。目標を持ってやることについては全く同じです。本当にいい選手は学校で勉強をしなくてもテストで一定の成績は残していますからね」。
 

――なるほど。では、私たちはどんな目標を持って勉強をすればいいのでしょうか?

大西「たとえば『サッカーをする選択肢を増やすために勉強をする』と考えてみてはどうでしょう?学校での成績がよければいい高校や、大学を『選ぶ』こともできます。選択肢をたくさん持った選手がいい選手であるサッカーと同じで、勉強が選択肢を広げる作業の1つであることを教えると、子どもたちのモチベーションも上がってきます」
 

――確かに、選択肢があれば進学する際も楽ですしね。

大西「そうなんです。『ここ“しか”行けない』から、『ここ“も”行ける』になるんです」
 

――大西さん自身も中学生のお子さんをお持ちです。小学校時代、勉強については実際にどんな話をされたのですか?

大西「今言った選択肢の話はしましたね。『勉強したら自分の行きたい学校にいけるし、逆に勉強しなかったら選択肢はないよ』と。本人はその部分は理解してくれているとは思います」
 
 

■サッカーを例にして勉強を話す。それが「選択肢を増やす」第一歩!

――とはいえ、小学生に選択肢や世の中の成り立ちを理解してもらうのは難しい部分もあると思います。どんな感じで話をしてあげればいいのでしょう。

大西「サッカーにたとえて話をしてあげたらどうでしょう?たとえば『サッカーでボールを持った時に選択肢がいっぱいあった方がプレーしやすいよね?でも、そのためにはいい準備をしないといけない。それと勉強とは一緒。いい準備がないとパスを出すところが見つけられないのと同じで、授業を楽しく受けるためには勉強をしないといけないよ』と言ってあげればいいと思います」
 

――となると、勉強でも予習が大事になってきますね。

大西「そうなんです。勉強における予習は、サッカーにおいて次のプレーに対するイメージのようなもの。親御さんたちにはぜひ、このようにサッカーと勉強を結び付けて話をしていくことで、子どもたちが勉強をしたくなってくるようにしてほしいと思います」
 

――それと、得意科目を持つことも勉強に興味を持つ要因になりますよね?

大西「そうです。サッカーで言えばヘディングが得意、ドリブルが得意とかいったことと同じなんです。自分の特徴や得意なことがあればサッカー全体がもっと楽しくなるように、得意科目があれば勉強全体も楽しくなってきます。サッカーをする子どもたちはサッカーが一番、勉強が二番になっている状況があると思うので、サッカーを例にして勉強を話してあげれば、子どもたちもよりイメージしやすくなってきます」
 
 

■今までやってきたことを発揮する場。それが「受験」や「テスト」

――サッカーキッズの中にはこれから中学受験に臨む子もいると思います。大西さんの受験に対する考え方はどうでしょう?

大西「チャレンジの場。今までやってきたことを試す場と考えています。ジュニアユースや街クラブのセレクションと同じで、合格したら絶対にそこに入らなければいけないわけでもないですし、自分の選択肢を広げる手段として捉えることです。
親としてはセレクションも受験もその結果が合格でも、そうでなくても子どもたちのモチベーションが上がるようであれば、チャレンジさせてあげることも必要だと思いますね」
 

――でも、実際の中学受験は子供たちの気持ちよりも親御さんの想いが先行する場合が多々あります。

大西「日本における現実がそうなっているのは確かです。ですから一番いいのは、親が『受験させる』のではなく、子どもが『受験したい』ように持っていくことだと思います。結果的に親が望んでいることを子どもたちが選択するように、動機付けをしていくことが大事になってきますね」
 

――学校や受験では「テスト」での絶対的な点数評価があります。テストの点数については親子でどのように捉えたらいいのでしょうか?

大西「サッカーじゃなくても、ゲームでもクリアするためには一生懸命方法を考えますよね?欲しい物を買いたいときは一生懸命お金を貯めますし、買ったものは大事に使いますよね?それと同じ考え方なんですよ。
大切なのは目標に向かって努力をすることであり、それができたときの喜び。だから親御さんはいい点を取ったら褒めてあげることはもちろん、点数が取れなくても『なぜ取れなかったのか』を一緒に考えて、点数をとるためにどのような努力をするかを子どもにみつけてもらうことが大事になります。
テストで点数が取れないことも時にはいいんですよ。点数が取れない経験をしないと、子どもたちは点数を取る方法を考えなくなりますから。怒らないで原因をわからせてあげることが次につながりますから」
 
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大西貴(おおにし・たかし)//
1971年愛媛県生まれ。南宇和高では主将として1989年度の第68回全国高校サッカー大会制覇。福岡大を経て1994年に広島へ加入(マンチェスター・ユナイテッドへの短期留学も経験)。主にDFとしてJ1・21試合に出場。98年、四国リーグ所属(当時)だった愛媛へ里帰りし、愛媛FCでサッカースクールコーチを務め、2001~03年には選手兼監督・04年には監督としてJFLでも采配を振るった。その後、愛媛FCユース監督を経て、現在は愛媛県立松山北高コーチと、スカパー!愛媛中継解説者。さらに今回の山口国体に出場する愛媛県成年選抜監督としても活躍中。日本サッカー協会公認A級ライセンス保持
 
こちらの記事は幼児・小・中・高校生の保護者向け教育情報のサイト「Benesse教育情報サイト」にも掲載されています。
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取材・文・写真/寺下友徳、写真/小川博久

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