U‐12ジュニアサッカーワールドチャレンジ2017

2017年8月26日

バルサが見せた課題修正「どこに数的優位があるか」を理解することで動き方が変わる 

26日(土)、U-12ジュニアサッカーワールドチャレンジは大会3日目を迎え、準々決勝4試合と各順位決定戦が行われました。決勝トーナメント初日、順当に白星を挙げたバルセロナのサンチェス監督と、バルサを苦しめた湘南ベルマーレの平塚監督にお話を伺いました。(取材・文:大塚一樹、写真:八木竜馬)
 
 
(ベルマーレの激しいプレスに苦しむも、準決勝進出を決めたバルセロナ)
 
準決勝第1試合では、連覇を目指すFCバルセロナが、湘南ベルマーレスクール選抜と対戦。ベルマーレのハイプレッシャーに苦しんだバルセロナでしたが、ベルマーレディフェンスのパスミスを見逃さず先制すると、後半にも追加点を挙げ2-0。前半は選手たちがポジショニングに苦労する場面も見られましたが、試合の中で修正し、明日の準決勝進出を決めました。
 
第2試合は名古屋グランパスU-12がガンバ大阪ジュニアに3-1で勝利。第3試合では福山ローザス・セレソンを8—1と圧倒した大宮アルディージャジュニアが勝ち上がり、第4試合では、ソルティーロ・ワールド・セレクトを6-0で破った東京都U-12がベスト4進出を果たしました。
 
明日27日に味の素フィールド西が丘で行われる同大会最終日は、準決勝、決勝が行われます。
 
準決勝の組み合せ
FCバルセロナ — 名古屋グランパスU-12
大宮アルディージャジュニア — 東京都U-12
 
その他下位トーナメント結果はこちら>>
 

■バルセロナのさらなる進化が見られる? 攻撃の組み立てに課題

決勝トーナメントの初戦、バルセロナと対戦した湘南ベルマーレスクール選抜は、ディフェンスラインを高く保ち、いつものようにパスを回そうとするバルセロナに高い位置からプレッシャーを仕掛けました。
 
(ボードを手に幅を使うよう指示をするサンチェス監督)
 
「中盤が5人いたので、真ん中でパス回しがしにくい状態があった」
 
バルセロナのダビド・サンチェス監督は、特に前半、ベルマーレのハイプレッシャーを正面から受け、ピッチ中央にボール集めがちだった自チームのプレーを振り返ります。
 
「外の選手を使えるようになって追加点を奪えた」
 
バルセロナの武器である“幅”が使えるようになったのは、最初のメンバー交代のあとから。無失点で準決勝進出を決めたものの、こうした相手の戦略に対しての対応、アジャストする力にはまだ課題があるようです。
 
「たしかにこのチームは前線にスピードの速い選手が多くいるため、前に急いでしまう癖がある」とは、サンチェス監督のチーム評。まだシーズン前ということもあり、やることはたくさんあるのが現状。プレシーズンでこのハイプレッシャーを味わったことは「とてもいい経験になった」(サンチェス監督)ということでしょう。
 
「ピッチのどこに数的優位ができているのかを理解できれば、動き方も変わってくる」
 
ベルマーレ戦で見えたいくつかの課題も、試合と経験を重ねていくことで解決されると語るサンチェス監督。選手たちの“いまのプレー”ではなく、“これからのプレー”に目を向けて指導に当たっていると言います。
 
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