お父さんコーチや少年団にオススメのトレーニング特集

2025年12月 4日

決定力不足を解消しよう! 元Jリーガーコーチが教える、シュート技術を劇的に高める4つのバリエーション

サッカーの指導を学ぶことができる動画配信サービス「COACH UNITED ACADEMY」では、指導経験の浅いコーチに向けて、U-8~U-12年代を指導する際の参考になる動画を配信中だ。

今回のテーマは「決定力不足を解消!シュート技術を劇的に高める4つのシュートバリエーション」。

ジュニア年代では、シュートを打っても枠を外してしまったり、ゴールキーパーに止められやすい高さに蹴ってしまうことがよく起きる。

そこで今回は、TRE2030ストライカーアカデミー代表の長谷川太郎氏に、決定力を高めるためのシュートトレーニングを実践してもらった。

現役時代、J2の日本人得点王に輝いたこともある長谷川コーチは、どのようなトレーニングで決定力を高めていくのだろうか?(文・鈴木智之)

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足の母指球に当て、狙いすましたシュートを打つ

最初の動画テーマは「正確性と駆け引きに適した母指球シュート」。

長谷川コーチは「W杯2022やUEFA EURO2024のデータでも、決まったシュートはゴールのサイドの下に入ることが多いため、決定力向上には抑えたシュートを蹴ることが必須になります」と話す。

親指の付け根に当てる「母指球シュート」は正確性と駆け引きに適しており、抑えたシュートに加え、ゴールキーパーが止めづらいバウンドのシュートを蹴ることが可能となる。

横から向かってくるボールをワンタッチで蹴ることにも適しており、W杯2022やUEFA EURO2024でもゴール数が一番多かった蹴り方だという。

長谷川コーチは「ゴール前はディフェンスがいるので、おへそを横に隠してボールを横に運んだ中でシュートを決めていかなければいけません」と説明。

キーパーに対して、おへそを隠して足を振る

トレーニングの設定としては、ポールをディフェンスに想定し、ボールを横に運んでからシュートを打つ形式でスタート。

最初のステップでは「親指の付け根(母指球)にボールを当てる」「指先を上げて横向きのままボールに当てることで、つま先がかぶさりボールが浮かなくなる」という原則を確認。ゴールのサイドの下を狙うことを意識させる。

長谷川コーチは「シュートはコーンの高さで蹴ろう」「軸足のつま先は少し道を作るくらいで良く、向けすぎると腰の回転が入りすぎてボールが真ん中に行ってしまう」「狙った場所に線を引いて、その軌道にボールと足を乗せる」とアドバイス。

さらに「ボールの真ん中から下を蹴り、指先をかぶせるとキーパーが取りづらい、ワンバウンドのシュートを蹴ることができる」「踏み込んだ時に、上半身が後ろに傾かないように」など、デモンストレーションを交えて説明。

他に「横目でゴールを見て、おへそをキーパーから隠して蹴る」といった、キーパーとの駆け引きについても指導。プロでの経験に裏打ちされた、説得力のあるコーチングの詳細は、ぜひCOACH UNITED ACADEMY動画を確認してほしい。

キーパーが取りづらい、膝から下の高さに蹴る

2つ目の動画テーマは「低い弾道のインステップシュート」。長谷川コーチは「インステップは、より強く、低弾道のストレートボールを蹴ることができます。足の甲の角度によっては高さの調整ができるなど、シュートの基本になります」と説明。

トレーニングでは、人差し指上部の硬いところ(真ん中よりも少し内側)に当てることを確認。当て方のポイントとして「蹴り足の膝を内側に入れると、足の面が地面と平行になって低いボールが行く」「キーパーが取りづらい、膝から下の高さに蹴ることを意識しよう」と解説。

母指球シュートとの違いについては、逆サイドを狙う際の軸足の向きを強調。「狙ったコースに軸足を向けないで蹴ると、蹴った瞬間にバランスを崩しやすくなるから、しっかりと向けて蹴っていく」と指導し、フォームの安定性を重視した。

長谷川コーチは「踏み込んだ瞬間におへそを前に向けないように」「軸足をボールから少し離して、蹴り足を入れる」「足の硬いところにボールを当てる」「上半身も使おう」など、意識してほしいポイントを伝えていった。

以上で前編は終了。今回の動画は、長谷川コーチがプロの世界で培った「超有料級」のノウハウを、余すことなく紹介してくれている。

子ども達に対する的確なアドバイス、コーチングでシュートの原則を伝えているので、ぜひ動画を繰り返し見て、日々のトレーニングの参考にしていただければと思う。

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【講師】長谷川太郎/
柏レイソルユースから1998年にトップチームに昇格しJリーガーに。
その後、複数のJクラブを渡り歩き、1999年には柏レイソルでヤマザキナビスコカップ優勝、2005年に所属していたヴァンフォーレ甲府ではJ2日本人得点王を記録。そして、J1昇格へと導く。
2014年海外完全移籍、インドリーグ(1部)ムハンメダンSCに完全移籍し2014年12月限りで現役引退を発表。
2015年より一般社団法人TREを設立。【TRE2030 STRIKER PROJECT】〜2030年 みんなで育てよう! W杯得点王〜というビジョンの元、ストライカー育成を行い、自社スクールだけでなく、多くのクラブへストライカーに必要な考え方やスキルを伝えている。2017年よりブリオベッカ浦安で日本初ストライカーコーチとして就任。

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