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ミニフットボール日本代表監督が教える、剥がされないハイプレスの作り方と実践トレーニング
公開:2026年10月 5日
サッカーの指導が学べる動画配信サービス「COACH UNITED ACADEMY」では、強豪チームや豊富な実績を持つ指導者によるトレーニング動画や、指導していく中で必見な理論や情報を配信中だ。
今回のテーマは前編に続き「剥がされないハイプレスの作り方!前線からの守備が劇的に変わる8つのポイント」。講師は愛知県社会人リーグのSC豊橋アゼリアでヘッドコーチを務め、ミニフットボール日本代表監督でもある加藤到氏だ。
後編では「ハイプレスの戦術理解と効果的なトレーニングメニュー」をテーマに、「管理」から「切り替え」までの4つのポイントと、1日のトレーニング例を紹介してもらった。(文・鈴木智之)

ロングボールに備える「管理」と「回収」

前からプレスをかければ、相手が苦し紛れに長いボールを蹴ってくる場面は必ず起こる。
前編から続く、5つ目のポイント「管理」は、その予測をもとに、後ろの選手がロングボールを弾く準備をすることだ。
高い位置からプレスをかけると、自陣最終ラインの背後には広大なスペースがあるため、よーいドンなら足の速い選手が勝つ。そこで加藤氏は、選手に次のように伝えているという。
「まずは走らせたくないところに立とう。カバーがいるところに立てば、走られても大丈夫。やられたくないところを消しながら準備して、目の前に来るボールには強く行こうと話しています」
6つ目の「回収」は、後ろの選手が弾いたボールに対し、前の選手がプレスバックして数的優位を作り、セカンドボールを拾うこと。
加藤氏は「自分を越えられたらバック」という共通の言葉を作り、相手の前線にボールが収まるのであれば、前後から挟みに行くことを徹底させているという。
奪ったら速攻、失えば切り替え。土台は継続力
7つ目は「速攻」。相手ゴール前でボールを奪うことができれば、ゴールは目の前だ。加藤氏はクロップ監督の「ハイプレスの仕組みは、ストライカーを一人獲得するのと同じ価値がある」という趣旨の言葉を引き合いに、ボールを奪った後にゴールへ直結するプレーを作っておく大切さを語る。

8つ目は「切り替え」。奪ったボールを失えば、すぐに守備へ戻って即時奪回を目指す。前進されれば中盤で奪い、それでも突破されればゴール前にブロックを作るが、時間帯によっては押し返して、高い位置から奪いに行くこともあるという。
「8つのポイントを実行する上で大事なのは、集中力と継続力です。チームの意識をシンクロさせるためにも、全員が集中を保って続けること。続ける気持ちと続ける力が、守備の質を決めます」
8つのポイントを落とし込むトレーニング
加藤氏は1日の練習を、ウォーミングアップ、トレーニング1、トレーニング2、ゲームの4つで構成する。

ウォーミングアップは、3人ずつ3チームによる6対3のポゼッションゲーム。グリッドを3分割し、攻撃側は各エリア2人まで、守備側は何人でも入れる。守備側がボールを奪えば、ボールロストしたチームが守備に回るという設定だ。
ここでは、中間、牽制、決断、連動を確認する。人とパスコースの両方を消せているか、一人が決断した後に、後ろの選手が連動しているかを見ていく。
トレーニング1は、ハーフコートで8対9にGKとターゲットを加え、4-4-2でビルドアップする相手に対してボールを奪い、ゴールを目指すトレーニングだ。
攻撃側がターゲットにパスを当てて、落としを受けてライン突破するか、サイドのコーン間をドリブル通過できれば、ハイプレスは剥がされたことになる。管理、回収、速攻、切り替えまで、8つのポイントがすべて整理される設定だ。
「ハイプレスは、ビルドアップしてくる相手がいるから成り立ちます。そのため守備側だけでなく、攻撃側にもアプローチが必要です。その上で守備には、遠いサイドの選手を捨てて内側に絞り、ボール付近で数的同数、数的優位を作ろうと伝えます」
トレーニング2はフルピッチを使い、攻撃側は突破で1点、守備側はゴールを奪えば1点。最後は11対11のゲームで仕上げる。
指導の詳細やトレーニングの全容は、ぜひ「COACH UNITED ACADEMY」動画で確認してほしい。ハイプレスを指導する上で、参考になること間違いなしだ。
【講師】加藤到/
愛知県名古屋市出身。愛知県公立高校で16年間教諭を務めた後、プロサッカーコーチ、プロサッカー選手の個人分析官へ転身。現在はミニフットボール(6人制サッカー)日本代表監督を務めるほか、「Itaru Football Support」代表として指導者育成やクリニックを展開。著書に『個人分析官がおくるサッカートレーニング入門』(平凡社)など3冊がある。現場では「SC豊橋アゼリア」ヘッドコーチ兼GM、日本福祉大学付属高校サッカー部やシーグロッソ知多のアドバイザー(ジュニア・ジュニアユース)を務める。また、愛知県少年国体選抜(U-16)監督やU-17東海選抜監督、バルセロナアカデミー愛知校コーチを歴任したほか、ウガンダ「KOMOREBI FOOTBALL ACADEMY」ダイレクターなど国内外を問わず幅広く活動。JFA公認A級ジェネラルライセンス所持。
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